三十三話 ゼアミのベッド
「まぁ、ライカさんはその遊びを続けておいてな。次はサンサンが来るから。ほら、カチューシャ。出るで」
赤毛のせいか顔を真っ赤にしたカチューシャを抱き上げて風呂場から出る。
バスタオルで髪と身体を拭いてカチューシャも拭く。
そして、持って来ていた筆で手を高温にして風を小さく巻き起こす。
構造としてはドライヤーの代わりになりそうなものだ。
高温になった空気を風力で送り出すと言うものは似ている。
これで髪とカチューシャを乾かす。
俺の黒髪とカチューシャの赤毛に艶が戻った。
あとは櫛で双方整え、廊下に出てリビングへ向かう。
カチューシャはゼアミのペットだ。
後は寝るだけなのでゼアミに任せよう。
「あっ、ご主人様。ゼアミちゃんが待っていたアルヨ」
頭にタンコブが出来たメイドが立っていた。
手にはお盆とそれに乗せられた皿達がある。
どうやら夕食の片付けをしていたらしい。
後で手伝ってやろうと思いながらもゼアミの所へ行く。
そこでは西洋人形達がすやすやと眠っていた。
どうやら遊び疲れたようで、まるで俺の歳が離れた妹を思い出す。
「おう、ゼアミ。ちゃんと遊んであげたか」
ゼアミに手を掛けてみるが反応はない。
おかしい、いつも騒がしいゼアミがこれほど静かなんてな。
何か悪い冗談かと思って顔を見てみると。
「いや、白目剥いて気絶しとるやん。この女神」
よほどなのか、俺が可愛いといっていた西洋人形達が怖かったのだろう。
女神としての威厳を失ったゼアミは座ったまま気絶していた。
「このまま寝室に持って行くか」
今起こしたらまた小うるさくなるだろうし。
気絶状態からの睡眠状態へ移行してもらった方が俺たちの為だ。
ゼアミの寝室に入ってゼアミ用の小さいベッドに寝かせる。
ベッドというか分類としてはハンモックである。
俺のスキル〈森羅万象〉を用いて作ったものだ。
ゼアミがハンモックで寝たいとか言うものだから俺がデザインしたもの。
「これでええやろ」
そしてゼアミの寝室の扉を閉めてリビングに向かう。
「サンサン、夕食の片付けは俺に任して早よ。風呂入って来い」
「え、良いアルカ。分かったアル。あ、ご主人様。もし覗きたいなら別に良いアルヨ」
「しょうもないこと言ってないで早よ入ってこい。あと今度に覗きの極意ってもんを教えてやるさかい」
ライカさんもサンサンも覗きという伝統芸の真の目的を分かっていないな。
この伝統芸は覗かれないという女性側の心理を利用しての行為。
気がつかれた時に攻撃をワザと当たってその後ボコボコにされる。
ここまでのテンプレを行なってこその伝統芸である。
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