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芸術は爆発だ!!  作者: ヒョーゴスラビア総統
一章 紙絵師による異世界冒険だ‼︎
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24話 真逆の役職を持つのはある意味ジョーク


「てるてる坊主てる坊主。あ〜した天気にしておくれ〜。てるてる坊主てる坊主。あ〜した天気にしておくれ〜」


「やめろやめろ。幸運値最低のお前が歌うと豪雨が降りそうだから。ゲリラ豪雨くるから」


 元々ゼアミの言葉は何故か言霊が強く反応する。


 音楽神と言われている所以なのかは分からないが言ったことがその通りになるのだ。


 そのゼアミが歌っただけで何かが起こる気がしてならない。


「分かったわ。じゃあ雪はこんこん霰はこんこ。降っては降ってはずんずん積もる」


「お前降るものだったらなんだって良えんやな」


「違うわよ。ただこの場を盛り上げようと思って」


「せやったら、凱旋歌とかでよろしくたのんます。ちょうど上門通ったところやからちょうどええやろ」


 俺たちはちょうど先程城門を通った所だ。


 獲物がギガントクリオネと言ってもモンスターを狩ったのだがらな。


 英雄ほどではないにしても歌うぐらいは気持ち的に良い。「分かったわよ、それじゃあ歌うからトキマサさん。降ろしてくれない?ね♡」


「ダメや、あともう少しその醜態を晒しとけ駄女神」


「どうして、どうしてよ。どうして私の扱いはいつも酷いの。本当に納得できません。トキマサ、女神にこんな姿をさせるなんて。これは天罰級なのよ」


 大筆の紐でてるてる坊主になったゼアミが叫んでいる。


 どちらかと言えば蓑虫みたいです。


 前回の討伐より決めていた罰ゲームだ。


 ギガントクリオネに喰われて気絶していたので縛るのは楽だったのだが。


 今のこの姿に気づいて泣き叫ぶ子供みたいな声を出したのは誤算だった。


 少し経てば自分で揺れて歌を歌いながら振り子を楽しんでいる。


 似たものとしてはブランコみたいなものだろう。


 最初の方は楽しんでいたのにな。


 何故こうなっている理由は簡単。


「臭いアル。土臭いアル。ネバネバするアル。あとご主人様、今度私にもゼアミと同じのをお願い出来るアルカ?気持ちよさそうアルな」


 そう言いながら荷車に乗っているネバネバのサンサン。


「いや、お前吊るす以前に身体デカイから無理だし筆菅折れるて」


「はぅぅぅ、そんな言葉は少し女の子としては傷つくけど、うぅぅコレも別の味」


 コイツマジで何言っちゃてんの?


 五歳児くらいのゼアミならともかくも中学生くらいのサンサンは無理。


 筆菅が耐えられたとしても俺の肩がやられるかもな。


 あと二日も続けてシンナー臭い女神をおんぶするほど俺もお人好しでは無い。


 シンナー臭はするがオクスリの方のシンナーとは無関係なのでご安心を。


 しかも唾液というか胃液というか生物の体液。


 乾けば乾くほど臭くなるのは同じ。


 しかも荷車を引きながら少女をおんぶするのは堪える。


「にしてもまさかレイレイの即死攻撃が一発くらい無効化するのね。ギガントクリオネって意外と強モブなのかしら」


「ギクリ」


 声を出しながら図星をつくサンサン。


 それは無視してゼアミの言う通り今回の討伐。


 サンサンの最後の一発は即死攻撃が入っていなかった。


 二匹しか遭遇していないのあるけど。


 やはりデメリット付きの技であったとしても必殺技技というものは確定ではなく確率論。


 この異世界に乱数が存在するかは分からないが即死発動技というものはそういうもの。


「まぁ、弘法も筆の誤りって言うし。確定即死では無いわけや。何々、別のスキルや技で頑張ってくれたら良えよ」


「無理アル」


「んっ何が無理なんや。確定即死がか?せやそれは別に」


 良いんだよ。


 俺だってそんなに多くのスキルを持っていない。


 ゼアミも魔術は使えるとは言っているが発動した事を見たことがない。


 それに対してサンサンは今日で二発。


 その内一発目は豪快で素晴らしいものを見せてもらったのだからそこまで落ち込む事は無い。


 …………筈なのだが、サンサンがここまで落ち込んでいるには何か理由があるのだろうか。


「違うアル。他のスキル発動が無理アル」


「ちょっとスキルが使えないってどう言う事?身分証には書いてあったのだけど」


 ゼアミが会話に乱入してきたが良い指摘だ。


 スキルは実装しているのに発動しないって宝の持ち腐れ。


 豚に真珠、猫に小判並の使えないキャラへと化す。


「語弊があったアル。使えるには使えるけど攻撃力はほとんどないアル」


「威力が無いって事か?筋力や耐久力はある程度あったやろ。俺程度はあったと思うんやけど」


「それは並の中でアル。同族の中では中程度、下手すれば下アルヨ。そうこんな私をご主人様、殴るでも蹴るでも焼くなり煮るなりなんでも良いアル。いやむしろしてヨロシ、お願いアル」


「するか‼︎」


「ええなんでアルカ使えない私へのお仕置きは無いアルカ?」


「それってお前への褒美だろ、報酬だろ。するわけないに決まっているじゃないかドMメイド!」


「ハア〜、なんて口攻めイイアル。もっと来るアル、なんとでもしてく欲しいアルヨ〜」


「アルアル、うるさいて、黙っといてくれ無能【バーサーカー】」


「それは言い過ぎアル。ちょっと傷ついたアルヨ。ご主人様も怒っているようだし、ワカタ。少し黙っておくネ」


 ………………。


 ………………………。


 なんだ、幽霊でも通ったのか?


 確かに俺が黙っていろと言ったが話をしなくなるとここまで寂しくなるとは。


 会話がし辛くなったのだが。


 しかしこの空気はゼアミをぶち壊す事になる。


 ムード破壊神、こういう時は役に立つ。

ご愛読いただいた貴方に圧倒的感謝を‼︎

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・腹筋が崩壊した

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それでは全ての読者に絶対的な祝福あれ‼︎

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