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芸術は爆発だ!!  作者: ヒョーゴスラビア総統
一章 紙絵師による異世界冒険だ‼︎
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18話 温泉転移なんて誰が予想した?

「疲れたーー」


 ギガントクリオネ二匹を倒した俺達は、汚れを落とす為に温泉に来ていた。


 いや、大衆浴場と言った方が正しいのか。


 日本の温泉料金とは違い、少し割高だ。


 だがしかし支払ってしまうのがツキ。


 風呂好きな日本人の性。


 致し方ないこと、これが温泉中毒という症状か。


 実に良い症状だ。


 しかしこの中毒症状を抑える物はこの異世界には存在しなかった。


 いやこの街に無いだけかもしれないけど。


 それもそのはずこの街自体に源泉がない。


 火山も無いので当然と言えば当然。


 ならどうやって熱水を生み出しているのか。


 この異世界には火、水、雷、風、金と言った魔力が存在している。


 その魔力が結晶化したものが魔術石と呼ばれるらしく。


 この浴場は火の巨大魔術石で地下水を熱して沸かしているという原理らしい。


 いちいち地熱がある場所まで掘るよりその方が効率が良い。


 そして湯船を見る限り大理石や火山石などを磨いて建てらているのだろう。


 この建築物はギリシア時代を彷彿とさせる。


 近いもので言えばパルテノン神殿かな。


 風化によってあの遺跡に壁やら屋根やらを完全修理すれば出来上がるのがこの浴場。


 有馬温泉みたいに硫化を含んだ金の湯や二酸化炭素遠含んだ銀の湯みたいに特徴的ではない。


 普通の浴場。雰囲気的にはジャングル温泉に近いものだ。


 真ん中には水瓶を持った女性の像が水を流していた。


 シンプルイズベスト。


 温泉ほどの疲れを癒すミリラルはあまり含まれていないが気分はさほど良い。


 全身を一時的に一定の温度に変化させるだけでここまで気持ちが良いとは。


 温泉に浸かる猿がいるのは納得する。


「ふぁーーー。気持ちいぃぃ」


 お陰で声に出るほど疲労が溜まっていた。


 何が原因かはいうまでもない。


 ロリ女神といえどもアイツは重たいと言えば重たい。


 八歳対象のロリコンの同士ならば背負っただけで全回復すると思うが、俺は違う。


 琴は6キロあるしや三味線も同等プラスゼアミの自称26キロの体重。


 計40キロを持って走るのは超人の領域だ。


 近い状況で言えば自衛隊の方々と同じくらいか、いつもご苦労様です。


 筆の能力を使っていたとは言えまだ仮初の力。


 軽減したとしても体感で30から25キロは持っていたと思う。


 中学、高校と運動部に入って良かった。


 久しぶりに運動するのも疲れるが楽しい。


「これがリザリクションか」


 魔術とは関係ない風呂屋だが気分が生き返るのはこのことを言うのだろう。


 肩や腕、足などを撫でながら肩まで浸かる。


 街に入った時に思ったがやはり文明レベルは中世に近い所。


 異世界でも一般的に温泉に入れるのかと思ってはいた。


 だってローマのテルマエは特別として。


 他の地域では上流階級の人間しか入られないと言っていたのを聞いたことがある。


 おそらく俺より先に来た日本人転生者が伝授したのかな。


「ここまでの文明レベルにこれほどの温泉、やはり天才か」


 この浴場の創設者に敬意を述べていると。


「トキマサさん。そっち気持ちいい?」


 女湯の方からゼアミが聞こえて来る。


 なんとこの浴場、天井近くで繋がっているのだ。


 ここで日本の伝統芸《覗き》を行う同士諸君は即実行に移すだろう。


 だが悲しきかな。


 伝統芸を出来るほどの高さ設計はされてはいないのだった。


 それにしてもゼアミの声は本当に良く響くな。


「おう、気持ちええぞ」


「そう?こっちはまだクリオネのヌメヌメが残っているのだけど」


「そうなん?あれ以外としつこいなぁ。服どないする?この浴場に洗濯させてくれるものあったからそこでついでに洗っといたで」


「うん、ありがとう」


「でもお前、服今着てたのしか持ってきて無いやろ?どうすんの」


 そうゼアミは今来ている服しかここに持ってきていない。


 宿屋からは距離があるためずっとここに居させるわけにはいかない。


 俺は一応予備の服をクエスト前に買ってきておいた物があるからな。


 備えあれば憂なしという言葉は実にありがたい。


 その点ゼアミはどうするつもりだ。


 すると悲しさで満たされた慈悲を求める声が聞こえてきた。


「…………トキマサさん、貸してくれない?」


「…………ええで」


 そのあと湯船に滴り落ちる水の音だけが流れた。


 あれっ?幽霊でも通ったのかな。


 暖かい湯船に浸かっている筈なのに気分が冷めていく。


 しかし予想を裏切らない行動をするのがロリ女神ゼアミ。


 そこまでゼアミが用意が良い女性だとここまで苦労はしない。


 俺のはゼアミを背負った時に背中部分が汚れただけ。


 今頃乾いているだろう。その分臭くなっていると思われるが。


 そこまで汚れていると言われれば汚れてはいない、しょうがない貸してやるか。


「トキマサさん。もう出る?」


「ああ、もう少し入ってから出るな」


「私ももう少し入っているから出る時は言って私も出るから。出たら話したい事があるから」


「よし、じゃあ出るか」


「え、ちょっとトキマサさん。少し入っているって言ったじゃ無いですか」


「え?だから少しじゃねえか」


 そう少しは待ったので異論は無いはず。


 ザバッと音を立てながら湯船から出る。


 さてとこの後風呂上がりのビールじゃなしにミルクでも飲むか。


 そう思いながら脱衣所に行こうと思ったら一つ気になる事がある。


「ゼアミにどうやって服を貸そう」

ご愛読いただいた貴方に圧倒的感謝を‼︎

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・腹筋が崩壊した

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それでは全ての読者に絶対的な祝福あれ‼︎

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