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芸術は爆発だ!!  作者: ヒョーゴスラビア総統
一章 紙絵師による異世界冒険だ‼︎
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9話 動物の頬っぺたは基本気持ち良い

 まぁコツコツやって行くか。


 実力主義も嫌いじゃないし、基本世の中は不当且つ不平等。


 本当の偉人はかつて無い労力と研鑽によって成功した人ばかり。


 そういう心理や精神は中学、高校時代で鍛えられたからな。


 人間というものは研鑽されていく事で光り輝くとか言われているからな。


 そう思いながら俺は明細書に指を置こうとすると。


「ここで私のスーパーステータスが判明されるのね。そうと決まったら、とーう」


 そう叫びながらゼアミはジャンプして俺より先に明細書に触れる。


 背が足りないのでジャンプしなければ明細書には触れる事は無いのだが良いダイブ。


 するとゼアミの手に触れた明細書は光り輝き文字が空中に浮ぶ。


 ちょうど受付嬢や俺くらいの背の高さで止まる。


 俗に言われるステータス表というものだ。


 ゼアミいわくスーパーステータスをを見た受付嬢は。


「んっ?んんんっ?なっ、何ですかこれは。知力が全単細胞を足して割ったぐらいなのと幸運、体力がほぼ死にかけのご老人ぐらい皆無なのは見なかったことにして残りのステータスは社畜と化して毎日働いている冒険者の平均値を優に超えています。特に魔力量がこの世界の住人を水洗便所に群がる蝿のようにさせるほどの人の域では無いのですが‼︎どこの魔術学校出身なのでしょうか⁈」


「他の冒険者をめっちゃ貶すやん」


 他の冒険者の方々が可哀想すぎる。


 それに反応、俺の時のために取っておいてくれませんかね。


 この冒険者ギルドの受付嬢がこうまで驚くのだからそれほどなのだろう。


 俺達よりも先に転生者達が来ているはずなのだが。


 彼らの事を加味してもこの反応という事はそういう事だ。


 色々なものが遠回しにいじられた事は聞き流そう。


 腐っても鯛、落ちても女神か。


 正直天界のステータス特典で俺はステータス貰えなかったからな。


 それにこのままでは俺のハードルが上がったのでますますやり辛くなる。


 今から漫才しますって言われて高レベルの笑いを取らなければならないほどに辛い。


「ふふん。まぁこれぐらいは当然でしょ。因みにコイツは私の弟子よ」


「誰が弟子や、誰が」


 ゼアミが隣でニマニマしながら言ってくる。


 これ程までに引っ叩きたいと思った笑顔があっただろうか。


 さっきまで神性オーラが発揮できなくて撃沈していたくせにこの気分屋め。


 この大筆に神性無効付与とかないかな。


 こっちはお前のせいで特典無いんだぞ。


 ただ考えてみればこの異世界住人は特典も無いしぐだぐだして行こう。


 普遍的な冒険者人生を送ろう、そう意気消沈しながらイヤイヤ明細書に触れる。


 するとこちらも光った後文字が映し出され上がり表示。 


 ま、まぁゼアミよりはいいんじゃないか。


「えっ?えぇぇぇ。何なんですか貴方達は。特に貴方、火力と体力、敏捷が平均の倍ありますよね。生命力は平均値レベルで、幸運値は五十年間毎日宝くじを買っているのに一度も当選した事がない人と同等ぐらいですが。えっ。夢じゃ無いですよね。すいません私の頬を引っ張って頂けますか?」


「分かりました」


「痛たたたたた。夢じゃない。夢じゃ無いですよ。もう良いです。もふいいれふってばぁぁ」


 滑舌が悪くなるほど受付嬢のほっぺを引っ張る。


 ギャグコメのキャラ並に伸びるなこの人の頬っぺた。


 もう少し引っ張っていときたい。 


 ゼアミのイライラが溜まっているのか受付嬢の頬っぺたが気持ち良いので離したくない。


 久しぶりに人の肌を触ったものだが人のほっぺとは餅の感触と似ているのだな。


 しかし俺のステータスってそこまで凄いとは。


 伊達に運動部の中の陸上部はやっていなかったが、こうなるとは思ってもいなかった。


 精神だけではなく肉体のパラメータも上がっていたとは。


 しかしそうなると他の異世界転生メンバーはこれぐらいなのか?


 でなければこの異世界イージーゲームと化してしまう。


 逆にこれほどのパラメータを保有していなければ生きていけないほど過酷な世界なのか?


 そう俺がこの異世界の事を考えている間ゼアミは自身の職業を選んでいる。


「うーーーーー。女神が信者の【プリースト】を名乗ることも気が引けるし、んーーーー。【ヒーラー】とかの回復だけじゃなんか物足り無いし【ホワイトヴィザード】で良いかな」


「お前、呪文なんて唱えられるのか」


「トキマサさん。私を馬鹿にしているの?」


「いや、全単細胞を足して割った知能しかないゼアミ様には難しいのではって思っただけやで」


「ふふん。安心して【ホワイトヴィザード】はね、呪文なんて必要ないの。感覚で発動させるのよ。えっ?まさかトキマサさんは『生きよ、我が深淵の力。集え、この世界の万象よ。そしてこの世界に災いを降らせ。インフェルノ』とか言っちゃう系ですか。ふふ」


「いや、それは無い」


「なんでよ‼︎」


 正直、厨二病の発言は悪とは言わない。


 思春期を迎える少年少女が通る大人の階段、成長の通過儀礼だ。


「俺が詠唱したら絶対噛む。コミュ障なめんなよ」


「聞いてはいけないものを聞いてしまったかも」


 ゼアミは納得したようだ。


 受付嬢はそのまま話を聞き流していたのかゼアミの職業決めの確認をする。


「【ホワイトヴィザード】ですか。回復魔術と支援魔術が十八番の後方万能職ですね。耐久力が接着剤抜きのトランプピラミッドぐらいのゼアミ様には良いご決断だと思います。では【ホワイトヴィザード】……と書かせていただきますね。さてトキマサ様はどうされますか」


 おっと、俺に振られたか。


 ゼアミは見かけに寄らずホワイトヴィザードを選んだようだ。


 どう見ても別の職業だろ。

ご愛読いただいた貴方に圧倒的感謝を‼︎

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それでは全ての読者に絶対的な祝福あれ‼︎

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