三話 宣戦布告!
「とうとう、俺たちの街にも富豪様が来たぞーーー!」
「いいぞ、トキマサ。二億もあるんだから今回のクエストで壊れた武器を奢ってくれよ」
「それ名案じゃん、私にもビール一本くらい奢って」
ギルド内にいる冒険者全員からの奢れコールという名の乞食ムーブが解放されたが。
正直今回のクエストは冒険者全員でなし得た勝利もあるもので。
武器は嫌だが飯ぐらいは奢っても良いかな。
「フーーーン、別良いわよ。今日の貴方達のビール代はトキマサさんが持つって言っているわ。皆ジャンジャン飲みなさい」
「勝手に俺が言ったことにしないでくれるか?」
ゼアミが勝手に言ったことでギルド内はライブ会場並みに騒がしくなった。
俺の小さいツッコミも恐らく届いていないだろう。
後でゼアミの奢りということに店員さんに伝えておこう。
そんなギルド内が歓喜に満ち溢れている中俺の肩にポンポンと小さく叩いてくる人が。
顔は曇っており沈んだ表情のテイテイが俺に一枚の小さな紙を目の前のテーブルに置く。
その紙には三行の文列が並んでおりそれぞれ最後の列には横線とゼロが沢山並んでいた。
俺が見るに簡単に言うと赤字報告書のようだ。
動けない俺が最後の力を振り絞ってテイテイさんの方を見ると。
「そのですね、実はトキマサさんにお伝えしていなかったのですが。一昨日、ツァーリボンバーが爆発したことにより多数の家の窓ガラスや壁が剥がれ落ちた事とゼアミさんが支払って貰っていない無銭飲食の分と今回サンサンが破壊してしまった観光用の塔の損害費支払ってほしいとの事で」
簡単に言うと俺達が行った損害費の請求という事らしい。
聞くだけによると俺以外の問題児が起こした事のようだ。
実際俺は、破壊行為など起こせないし犯罪行為などはしない主義なんだけど。
女神が無銭飲食ってどう言うことだ。
ゼアミに問い正せねばならないな。
「その、魔王軍指揮官討伐の功績もありますのでそこまで強くは言えないのですが。その、全部が全部の弁償とは言えないのですが、そのゼアミさんとT-34さんの分だけでも支払って頂いて頂きたい……と」
ウサ耳をピクピクさせ頬を摩りながら目を逸らして言う。
俺の目の前に置かれた紙を見てゼアミが逃げ出したが激痛を覚悟して十字固めを食らわせる。
そして馬鹿飼い主を捕らえた後、馬鹿飼い犬のT-34を捕まえようと思ったが。
T-34は獣化しカチューシャとなって棺桶の中に閉じこもっていた。
俺の一連の行動とテイテイの言葉で何かを察したのか騒ぎが止んだ。
「報酬金二億ポンで弁償金が一億九千九百九十万ポンアルナ。どうしますご主人様、明日は鉄屑集めでもするアルカ?」
赤字を引いても十万ポンしか残らない。
あれだけ戦ったのにギガントクリオネ数体分?
これだけ身体中が痛いのに、あれだけ苦戦したのに………割に合わない。
サンサンは嬉しそうな声でそう言うが俺は真反対の気分だ。
無銭飲食女神と爆弾爆発中毒娘と天然ドM中華メイドとほのぼの暮らす?
そんなこと出来るか!
「こうなったのは全て魔王があのマッカーサーを連れてきたせいや。絶対ぶっ倒してやるさかい。待っとれよ、魔王。けちょんけちょんにしてやる」
そんな魔王から見たら理不尽な事を叫びながら問題児二人を引きずって屋敷に帰った。
〈一回休み〉
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