三十五話 戦略的撤退という名の逃亡
先程の攻撃により損傷したためか飛ぶ速度が遅くなっている。
ある程度、戦って敵に逃れられるのはド○クエのゴールドパ○ットだけで良いんだよ。
「何がさらばや!登場するだけしてここに鉄屑だけ置いて逃げよったからに」
「逃げてないし、戦略的撤退よ。もう今日は懲り懲りよ。魔王帝国に戻って報告だわ。次は大量の軍隊を持ってきてあげるんだから」
今日の規模でギリギリなのにそれ以上の規模で来られては勝てる訳がない。
マッカーサーは此処で倒しておかなければ。
「生かして返すと思ってんのか。コノヤロー、お前はここで終わるんだよー」
俺はまるで悪役が言う台詞をマッカーサーに向けて言う。
マッカーサーはベロと目配せして挑発している。
腹立ちながらでも追いかけて捕まえようとする。
俺の膂力とレベルで確保出来るか分からないが。
人の足は二次元しか行動出来ないが彼方はジェットなので空にも逃げられる。
今では飛んでも届かない高さにいる。
何か物で攻撃できれば良いのだが。
いや、こういう時にこそ大筆を使うんか。
「〈富嶽三十六景・凱風快晴〉富士山と一緒に飛んでけ------‼︎」
俺は最後の魔力を出し切っていつもより巨大で赤黒色の富士山を顕現させた。
葛飾北斎の代表作群の富嶽三十六景の内の一つ。
三大役物と呼ばれる神奈川沖浪裏と山下白雨と同等で有名な作品。
画面一面に赤褐色の巨大な富士山が堂々と立っており白の残雪と鰯雲が目立ち画風。
藍、緑、赤の色合いと和紙本来の白で構成されており、赤富士を強調されている。
最終的に頂上に藍色の青空が対称的な色彩の富士の美しさをより一層魅せてくれる一品。
この大成作品をあの翼が折れたように飛ぶマッカーサーにぶつけてやる。
これほど巨大な岩石の塊、そして溶岩も一緒に顕現させた。
当たって一緒に飛んでいけば並みの損傷では済まないはずだ。
俺は大筆をマッカーサーに向かって振り上げるとつられて富士山が飛び上がり向かっていく。
「何を!私を舐めるなーー!」
巨大な山が高速で迫ってきているのを流石に察知したか。
マッカーサーはジェットの火力を上げ両手を広げて富士山を受け止めた。
いや、受け止めたと言うより手が埋まって動けなくなっているが。
「ふーーーん、残念だったな。このままこの山を土産として持って帰られせもらうか」
「くそっ!」
上手く倒してかっこいいところを見せようと思ったばっかりにこうなるとは。
挑発されているのが尚更腹が立つ。
このまま指を加えて逃亡劇を見せられたままでいるのかと思っていると。
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