6話 ロリは口うるさいぐらいが丁度いい
そして今のゼアミの姿は完璧な美少女だ、女神とバレるはずもない。
さてまずはギルドに来た目的実行といこう。
宿屋を決めて職業を決めるのだ。
なんだろう、今の俺たちってマジで田舎から出てきて上京して来た兄妹見たいなんだけど。
そしてぶつぶつ言っているゼアミを引き連れてカウンターへと向かう。
「どうしてなの。どうしてなの。どうしてなの。どうしてなの」
壊れた音楽プレイヤーみたいに同じ台詞を口ずさむゼアミ。
こいつさすがに病まないよな。
口うるさいこいつのヤンデレとか洒落にならんぞ。
というか俺にまだ付いてくるのかよ。
別のところに並んだ方が回転が速くなる。
家族連れでレジに並んでいると混みやすくなるのと同じだ。
関係の無い人はサッカー台に居てて欲しいと思うこの気持ち。
窓口は五つあり並びが少ない方に並ぶ。
端っこの方では長蛇の列が並んでおり、そこの窓口では美人な受付嬢がいる。
八方美人とはこう言う事を言うのだな。
まぁその別嬪さんの所へ行かなかった理由は大体察してくれ。
俺の弱弱ハートには美人に話しかける事なんてオリンピックの高跳び級に難易度が高い。
これ本当は女神であるゼアミの仕事なのだが、今は駄女神なので却下。
そのためこの世界では情報網が張り巡らせているギルドの人に聞こうと思った。
聞きたいことは山ほどあるがまずはその前に今の事だ。
チュートリアルやこの世界のこと今日からの宿屋などを決めておきたい。
ゼアミから貰ったこの大筆、小筆、クエスト等は明日にでもすれば良い。
そう思いながら少ない列に並ぶとゼアミがチョンチョンと指で叩いてきた。
「ねぇねぇ。どうして美人な受付嬢の所に行かないの。こういうイベントって大体フラグを立たせておくべきだと思うのだけど。絆とか恋愛ルートもありそうよね。隠し展開とかも。まさかあれだけゲームとか漫画やっていて私が知っている事を知らないわけないわよね」
と、周りに聞こえないように手を添え静かに聞いてくるゼアミ。
「いや時間短縮やで。さすがに知っとるしゲームイベントの定石や。イベントが立ちそうな伏線やらフラグありみたいやけど今のところイベントが発生しなさそうだし誰ぞさんにマイナスワードをペラペラ喋られたりしたら困るし」
「ペラペラって本当のことしか言ってないけど」
「ほんせやけど口が軽いことには変わらへんやろ」
「うううう。そう言われては反論できない」
そう二人で会話していると。
並んでいる人が一人だったためかすぐに番が回ってきた。
「今日はどの様なご用件でしょうか?」
「冒険者になりたいのやけど、田舎から出て来たばかりなので何も分からずじまいでして…」
田舎とはどれだけ便利ワードなのだろうか、いつか田舎の人達に謝っておこう。
勝手に言い訳として使ってしまってごめんなさい。
「そうですか、田舎からの長旅ご苦労様です。我々一同歓迎いたします」
「ありがとうございます。では初めに冒険者について知りたいんやけど宜しいでっか?」
そういうと受付嬢は冒険者についてを話して始めた。
「そうですね。では冒険者の説明を致します。流石に一からは理解していると思いますので省きますが説明をと。こほん……冒険者とは魔王軍やその幹部が生み出した、または自然発生した人々の営みを害すモノ、モンスターの討伐を請け負う人達なのですが採掘や採取等、今では万屋みたいな感じになっていますね。そのように様々な職業がある人達を総じて冒険者と言います」
良い響きだね冒険者。
現代の世界は科学技術が発展しまくったせいで全部塗り絵みたいに発見された。
そのせいもあってか後世に生まれたものは冒険できない時代だからなぁ。
海とか宇宙があるとは言えどもそこは富豪層でしかなし得ないものとなってしまった。
かと言ってできると言えばできるけど外国だし大金が必要なんだよこれが。
「そして冒険者にはそれぞれの職業がありそれを生業として日々の生活を送っています」
冒険者の醍醐味来たーーー。
これだよこれ。このワードだよ。
ゲームで職業と聞いてここまで興奮させるものは無い。
本来仕事場で使われるはずなのに何故であろう。
この異世界では戦闘様式を決めるものだ。
餅屋は餅屋と言うがまったくもってその通りだ。
他人の短所は自分の長所で埋める。
一人はみんなの為にみんなは一人の為にってな。
人は協力しなきゃ。
俺の中では闘士や武器持ちはやっぱり却下かな。
折角魔法が使える異世界に来たのだ、魔法使いなのが良いな。
魔術士とか魔法使いとか魔道士とか召喚士とか良い。
とは言え流石は受付嬢。説明の仕方が良い。
サービス業の評判が良い所は繁盛するのが常識。
「それではまず宿屋のご紹介からでよろしいですか?」
「はい」
「ありがとうございます。一体どのような条件にいたしましょう?一応この場所から数分圏内の宿屋と数十分の宿屋があるのですが」
受付嬢はそう言いながらパンフレットを取り出して俺たちに見せてくれた。
様々な造形の家屋が描かれて、高級そうなやつから古風溢れるものまである。
流石に人が集まるギルド周辺は高い、いやそれだけ需要があるってことだろう。
なら少しかかっても安い所にしよう。
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