二十八話 女神の真骨頂‼︎
「ゼアミ、ゼアミどこ行った」
ついさっき下ろしてそのままだったな。
勝手に行動されて戦車の下敷きになっては大変で周囲を見渡してゼアミを探すと。
まさかの城門の前で仁王立ちしているでは無いか。
ゼアミもとうとう感染してしまったのか。
Tー34がアレだから薄々分かってはいたが。
「ゼアミ、逃げんかい。いくら駄女神でも撃ち飛ばされるぞ」
女神は死なないとゼアミは何度も俺に言ってきた。
だが今の状況では流石に砲弾を生身で受けると並みでは済まないはず。
そもそもゼアミは俺と同じ時代背景を生きてきた。
なんでも神界では人類の監視をしていてあらゆる兵器は知っているとのことで。
戦車について知っていたようでアイツらの恐ろしさは知っている筈なのにだ。
「ふふふふ、今駄女神って言ったわね。トキマサさん。女神の力を見せてあげるわ!」
そんな自信満々に叫んだ。
そしてゼアミは異世界に来た時から持ってきていた楽器である曲を演奏し出した。
いや、今は音楽を奏でている時じゃないって。
「原詩は混沌の渦に混ざり凝固し、世界を創る」
ベン、ベン、ベべべべべべべン。
いつものゼアミをだったら絶対言わないような言葉を並べ出した。
ゼアミが三味線を鳴らし、和琴と箏、神楽笛、尺八、琵琶が一人でに音を奏で出した。
三味線以外は誰も触っていなのにだ。
まるで本人が一番怖がっていたポルターガイストに似た現象が発生している。
「創成された世界に廻り人を幸福させる守護者と化す」
ゼアミの周囲の空気が遠く離れた俺からでも分かるように変わって来ている。
まるで空間が歪んで見えるのだ。
ゼアミは周囲の様子を伺わずに呟く。
「音楽神ゼアミが命ずる、全ての音楽はこの街を守護なさい。魔法、巫女神楽〈宮人〉」
そうゼアミが叫ぶとドーム型の巨大なシャボン玉のような虹色の半透明なものが街を囲む。
その物体は何なのかは想像つかないが俗に言うと結界と言えるものだろうか。
螺旋や曲線などが入り混じり光の加減によっては色が違うところが生じている。
ようやく、女神らしいと思える現象を見た。
今までの行動のせいでこれが小さく見えてしまう。
「トキマサさん、これで街に攻撃は出来ないわ。遠慮なくやっちゃいなさい」
「ゼアミ、お前、急に化けんや!」
「今はそれどこれじゃ無いでしょ!良いから早く倒して」
「それどころって、そんなんあるんならクリオネやヘイシダコとか色々使え………ああ、もうええわ。こっち先にやんで」
今までの事は一旦置いておいて目の前の問題に専念しよう。
流石に相手が大きすぎるからな。
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