十八話 犯人はお前だ‼︎
「一昨日、昼頃から夕方にかけて私が乗ってた戦闘機が墜落した」
「ご愁傷様で」
「墜落した原因は強烈な光と衝撃波である」
この時、俺は何かを察した。
あの魔核爆弾の事だろうか、方角としては北に向けて放ってしまっていたからな。
これは知らないフリをしていた方が身のためだろう。
俺、知らない。
「そして昨日も小型化していたが爆発を感知したどころか基地に降り注いできたのだ」
いや、待て、それは知らない、マジで知らない。
だが心当たりがあると言うかそれをしそうな犯人は知っている。
俺は犯人と思わしき人物に周りが聞こえ無いくらいの小声で聞いてみる。
(ちょっと待て。Tー34。また爆弾撃ったのか)
(う、撃っている訳ないだろう同志。アイツが嘘を言っているのだ)
マッカーサーの顔と声色から察するに嘘を言っているようには聞こえないのだが。
「その証拠にこの不発弾を見てみよ。このマーク。これは魔王帝国に反抗する革命軍のテロ組織の一つ、コミンテルンのモノだ」
「えっ!」
水戸○門の印篭登場シーンばりにその証拠となるものを前に出すマッカーサー。
テロ組織とか過激な言葉が出てきたがそれは無視して。
その不発弾とされる弾頭には赤い草鎌と金槌が交差して描かれている。
いつもTー34の棺桶に描かれているマークと一致。
うん、Tー34が犯人で間違いないな。
(やっぱり、爆弾撃っているやんけ。ええええ⁈昨日はやけに大人しいなと思っていたがやっぱり撃っていたのか。この爆弾中毒ロリがよぉぉぉぉぉ)
(ひたい、ひたい、痛い。同志よ私の可愛い、可愛い尻尾を引っ張るな。私は久しぶりに撃った爆弾の爆発がたまらなくてな。大きくてぶっといヤツも良いのだが、やはり小さくて細いヤツも良くて、つい)
(ついじゃねえ。おめえ、なぁにやってんだ。大体Tー34は地図が読めず一人で外に出ても方向音痴で迷ってギルドか屋敷に帰ってくるだろ………。誰と行ったんや、答えろぉ)
Tー34はこのように見えて方向音痴で別の方向へ行く。
そのため誰かしらが付いて行かなければならないのだが。
昨日、俺は筋肉痛で動けなかったから勿論俺では無い。
サンサンも俺に付きっきりで居てくれたから絶対に無い。
ライカさんは屋敷の地縛霊的な感じなので屋敷から出られない。
とすれば、アリバイがない娘が一人浮き上がってくる。
(お前か、駄女神がよぉぉぉぉぉ)
(やめて、やめて、やめて。頭グリグリだけはやめて。これ以上、これ以上されたら戻れなくなるから。頭悪い子になっちゃうから)
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