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電脳狂戦士 現代ダンジョンに挑む  作者: saikasyuu
電脳狂戦士 強敵と共に
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イベント後の雑談

「そういえばあんたって、なんで蒼ちゃんって呼ばれてるの?」

「何度かイベントで入賞して、インタビュー受けて顔見知りになったあたりで年下ってバレたからですけど」


ミホの方がじゃあ蒼ちゃんだね~って言い出したのが切っ掛けだったか。

あの時あいつらのファンから狙われて結構な頻度でランク戦してたっけ。思い出すなぁ。


「あいつらのポイントが今の俺を作ってるんですよ」

「ようするにむしり取ったと」

「そうっすね」


俺と戦うために強くなって、結果二人とイベントでお話出来たっていう奴らもいたな。

何故か後になってその数名には感謝されたけど。


「ところでどうです?MVPの感想は」

「超嬉しい!」

「それは良かった」


イベント最優秀賞・・・MVPはアルチャ氏だった。

今はもう表彰も終わっているので落ち着いているが、発表された瞬間は大いに盛り上がった。

何せレートランキング一位二位三位を差し置いてだからな。

ジャイアントキリング・・・とまでは行かないが、十分すぎる程価値のあるものに違いない。


決め手となったのは、あの跳弾と大量脱落者を生み出したトラップだ。

アーサーの予測と作戦があった上だとは言え、実際にそれを実行するだけの腕前が評価された形だ。


「それじゃ。私はそろそろお暇しますね~」

「うーっす。また今度やりましょうねー」

「いやでーす」


あら振られちゃった。

ログアウトしていくアルチャ氏を見送る。

すると待っていたのか、小っちゃいの達がやってきた。


「私はそこまで小さくなくない?」

「そういやそうか」

「おい」



マナと扇雀である。

扇雀は確かにちっちゃくないのでこのたとえは間違いだったな失敬失敬。


「私も普通に平均身長あるんですけど???」

「俺達から見たらちびだ」

「ひどすぎる!?」


俺の身長が183

扇雀は173

マナは157だっけ?

確かに数値だけ見るとマナは決してちびじゃない。何なら大抵の人よりは大きいだろう。


「だが俺達から見たら下だし」

「やーいやーい」

「ぶっとばしてやろうか???」


やれるもんならやってみろと喧嘩を売ると時間があっという間に過ぎてしまうので我慢しよう。


「んで?何か用か?」

「あ、そうでした」


話を振るとマナもいつもの様子に戻る。

互いにおふざけなのが分かってるからな、これくらいで一々本気で怒ったりしない。


「いや。アーサーと何かあったんです?って聞きに来たんですけど」

「あー」

「まぁ何にもなかったみたい・・・とういか、あっちが勝手に考えすぎてた感じ?」

「多分な。俺も聞いてないし、聞く気無いし」

「蒼君はそういう所ありますよねぇ。そのうち痛い目見そう」

「彼女の様子に気が付かなくて浮気されるタイプだ」


大変失礼なことを言われていると思うが実際やらかしたのでなんも言えねぇ。

でも今は大丈夫。日坂さんの事ならしっかりと見ていくから。


でもアーサーには違う。

単純にあいつが男だからってのは・・・無いわけじゃないと思う。

でもそれ以上に、あいつとはそういうことをしない関係が良いのだ。

何となく話してくれるつもりになったら聞く、その程度で良いと思っている。


「男の友情だね~。はぁ。こっちの気遣いも無駄になったよ」

「は?・・・あ、もしかして珍しく出てきたのって」

「そういうことだよ言わせんな恥ずかしい」


一体いつから気が付いていたのか、俺は全く分からなかったが。


でも珍しいと思ったのだ。

何となくで遊びにくることはあっても、今回みたいなイベントに参加しているのは。

扇雀は半引退プレイヤー。昔ほど熱を入れてこのゲームにいるわけじゃない。

だからどうしても弱くなる。腕が鈍るから、イベントで不利になる。

負けず嫌いの煽りカスの扇雀が、よりにもよってマナと組んでたから違和感バリバリだったな。


「お前も良く出たな本当に」

「誘われましたからねぇ」

「マジでよく出たな本当に。勝ち目無かっただろ」

「まぁ準備も何もないんで正直どうしたもんかと思いましたけど。目的はそこじゃなかったので」

「蒼君かアーサーのどっちかの様子を見る為だったからね。勝ち負けは二の次以下だったんだよ」

「その割には俺に負けて随分悔しがってたな?」

「あの負け方は許せない」


普通に完封だったしな。


「でもあれは仕方ないでしょ」

「そうそう。俺の構成知らないとああなるって」

「何で今更アーツアビリティなんて使ってんだ貴様・・・!!」

「確かに珍しい・・・というか、前代未聞レベルですけど」

「そんなか」


俺の認識どうなってんだマジで。

俺だって色々考えてるんだから、それくらいはあってもおかしくないと思うんだけど。


「どれだけ脳筋スタイルで戦ってたか自分で分かってます?」

「観客席も結構混乱してたからね。はぁ、ほんっとうに」

「引きずってんなぁ」


今まで脳筋スタイル・・・アーツアビリティ無しの身体能力のみで戦ってたのは確かにその通り。

そしてそれが俺に合っていると思い、使い続けていたのも確かだ。


変えた理由は・・・まぁ冒険者経験のお陰だな。

あそこで戦ううちに、こういうのがあった方が便利だとか、有利になるとかいろいろ考えるようになった。

でも冒険者としてそういったのを使うためにはスキルブックが必要なので中々手に入らない。

だから持っていれば何でもできるゲーム内で試そうとしたのだ。

結果は成功と言っていい。恐らくこれからのスタンダートはあれになるだろう。


それを伝えると、扇雀は絶望したようで


「勝てない!!」

「知らん」

「いやそもそも半分引退してるのにそれは高望みでは」

「それはそうだね」

「立ち直りも早い」


時々現実でもこいつこんなんだと思って世の中どうなってんだと考える時がある。

社会でこれが通用するんだからどうなってんだって。

あれか、顔がいいから許されるのかな。


「ところで背後にいるアイドルはいったい?」

「は?・・・はい???」

「ぷー」


そして顔の良いアイドル。相坂ミホがいつの間にか背後に立っていた。

マナに言われるまで全く気が付かなかったんだけど何してんのこいつ。


「優勝者インタビュ~」

「・・・あ、そういえば今回無かったな」

「そういうこと。今回は私の担当なの~」

「へぇ」


まぁミホでもルミでもどっちでも仕事はちゃんとやるからどっちでもいいかな。

その辺は意外かもしれないが、流石芸能界で働いてるだけはあるかなって。


そしてインタビューと聞いた瞬間にマナと扇雀が目を合わせ、すぐに俺の腕を取り並んでくる。


「・・・何を企んでる?」

「女を侍らせたって炎上しないかなって」

「シャレにならねぇ!?」

「今更だからあんまり燃えなさそー」

「んでお前マジで何なんだおい」


ミホはミホで棘が鋭いんだよ。

あれおかしいな。これ俺の優勝インタビューだよな?

仕事はしっかりやるって評価見直す必要があるか?


恐らくムサシの方に行っているであろうルミさん。お願いだから助けてください。


でも俺が慌てるさまを見て満足したのか、二人はすぐに離れてくれた。

良かった・・・社会的に死なずに済んだ・・・


「それじゃあインタビューがんばえー」

「誰がニチアサヒロインだ」


だけど一緒にインタビューでふざけてくれるわけではないらしい。

遊ぶだけ遊んでいなくなるとは何て奴らだ。

でも俺が同じ立場なら絶対同じことするので強く言えない。悲しい。


「それじゃあ改めて勝者インタビュー」

「うぇーい」


しっかりとカメラを固定してインタビューが始まる。

何回も受けてきたけど、微妙にこの初めの雰囲気だけは慣れないなぁ。












イベントも終わり、明日からまた冒険者として本格的に動く。

その為の準備を進めている中、珍しい着信音が鳴った。


「あ?・・・運営から?」


アークオリンピアの運営からのメールだ。それも俺宛てに。

内容を確認すると、どうも面倒な・・・いや見方変えたら面白い話が来た。


これは・・・ちょっと日坂さんに相談かな。

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