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電脳狂戦士 現代ダンジョンに挑む  作者: saikasyuu
電脳狂戦士 強敵と共に
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久しぶりにUFOキャッチャーやったんですが久しぶりすぎて全くできなかった・・・

「ぶえっくし」

『風邪か』

「いや健康だけど・・・噂でもされたか」


今まさに噂されそうな事してきたばっかりだしな。


無事に罠を突破・・・突破かあれは?

とにかく安置(安地)エリア内に移動できた俺達。

ここからの動きは先ほどより慎重にしなければいけないだろう。


エリアが小さくなっているから、一度の戦闘のリスクが大きくなる。

戦闘音を聞きつけて周りから他のプレイヤーが寄ってくる可能性が高くなるからだ。

つまり戦うなら速攻。可能な限り静かにやる必要がある。

速攻はともかく、静かに戦うとなると俺はちょっと厳しいが。


「セオリー通りならいったん様子見だけど・・・」

『どうする』

「うーん・・・いや。ちょっとどっかで隠れてみるか」

『ほう?』

「俺達を積極的に狙ってくるのがあいつらだけとは限らないしな」


罠があるかどうかはいったん置いておいて、そいつらはそいつらで潰しあってもらいたい。

ここで一番気を付けないといけないのは、戦闘中に他のプレイヤーの横やりが入ることだ。

そうなると俺達でもうっかり負けるってことが起き得る。

なら一旦休憩ってわけじゃないが、ここらで落ち着くことでそういう奴らがやり合うのを待ちたい。

戦わず、その場で手を組むというならそれはそれでいい。

要するに警戒外の所から来られるのが困るんだ。エリアがさらに小さくなり、イベントも終盤になれば警戒する範囲も狭まり楽になる。


「幸いここは街だからな。室内にいれば簡単には見つからないだろう」

『では出来るだけ大きな所か・・・』

「となると、そこかな」


街エリアの中にマップ上にも一際大きく表示されている建物がある。

七階建ての大型デパートだ。

この街エリア自体実際に存在している街を参考にして作られているらしいが、多分海外なんだろうな。


すぐにデパートまで移動して、中に誰もいないかを確認する。

俺達は二人とも敵を感知するスキルを持ってないから、この辺りは気配を読んだり周囲の様子で確認する。


「何人かいるな」

『商品があからさまにズレているか』

「これ多分あれだな。普通のイベント参加者が来てるな」


このイベントは最強のコンビを決めるって内容だ。

だけどそれ以外の目的で参加している連中もいる。

冷やかしなんかもいるが、割と多いのが観光目的の連中だ。


アークオリンピアというゲームは、とても出来が良い。

VRオンラインゲームは他にもいくつか存在しているが、これ以上の物は滅多にないと言われるほどに。


それはゲームの売りにもなっている。

戦闘がメインコンテンツであることには変わりないが、単純に街の景色を見て回ることを目的にゲームをプレイする人たちは確かに存在しているのだ。

手軽にできる観光みたいなものだ。何せ街の外に出れば簡単なピクニックくらいなら出来る。

そしてそういった目的でゲームをプレイする人の中には、イベント限定マップに来るある種のガチ勢もいる。

このデパートにやってきた。もしくは今もいる連中はその類なんだろう。

罠とかの様子が一切なく、ただ一部の商品がズレていたり、扉が一部だけ空いていたりと。明らかに人がいた形跡がある。


「これはこれでどうしようかね」

『・・・戦意のない者を倒すのはな』

「そうなるよな。あー面倒な」


いっそ襲い掛かってきてくれないだろうか。面倒だから。

だけど観光目的の連中は基本戦わずに逃げることが多い。そうなると一々追っかけないと後々面倒なことになりかねない。


「・・・もういっそ俺たちも観光するか」

『それは・・・ありか・・・?』

「次の収縮までまだ十分以上あるしな」


最初の収縮に比べて、二回目の収縮はかなり時間に余裕がある。最初は移動を強制するためだな。 

そして少しだけ余裕を持たせて、次の収縮に備えさせる。

最も状況が動き、戦闘が激化するのが次だろうからな。


それを話すと、ムサシも俺の説明に納得してくれた。

気を完全に緩めることは無いが、少しは肩から力が抜けたようだ。


『しかし、何を見るのだ?』

「まぁ・・・ウィンドウショッピング?」

『ここでか』

「ここでだ。地味にしたこと無いしな。お前は?」

『・・・一度、アスカに連れられたことがある』

「・・・それはそれで大変そうだな」


アスカの奴はなんと言うか・・・一言で言うなら喧しい。

いや、姦しいというべきか?

特にマナと合わせるとすごいことになる。その時期の流行りについていつまでも話し続けるくらいには。

そんなアスカとの買い物はちょっと考えたくもない。

間違いなく荷物持ちをさせられたのだろう。それも長時間。


これからは戦闘以外ではちょっとだけムサシに優しくしてやろう。

そう心に決めて本当にウィンドウショッピングを始める。

結構いろんなテナントが入ったデパートを参考にしたのか、かなり色々な店が入っているようだ。


「ムサシはファッションとか気にするタイプか?」

『自分で選ぶことは・・・あるにはあるが』

「が?」

『大体却下される。曰く地味すぎると』

「・・・アスカか」

『・・・ああ』


よっしゃこの話やめよう。


というかやっぱりこいつもそっち系には疎いタイプか。ちょっと安心したわ。

これでもしバリバリに詳しいぜって感じだったら普通にショックだった。主に解釈違いで。


こんなことを言っているのでわかると思うが、俺もその辺には疎い。

家の中では基本黒シャツ短パンで過ごしているくらいで、出かける時も気温さえ大丈夫ならそれで行きたいくらいには。

だけど残念なことに、その辺に対して並々ならぬ熱を持つ妹と流行を逃すことは出来ない仕事をしている義妹がいるのでそれは不可能なのだ。

休日とか出かける予定を入れていると、今日はこれを着なさいとばかりに俺が普段座っている位置に一式置かれているからな。


「ああ。これこの間買ったな」

『え』

「ん?・・・あ、妹と出かけたときに買えって言われてな?」

『な、なるほど』


偶々通りがかった店の中に最近購入したシャツに似ている物があった。

それに反応したら何故かムサシに驚かれた。

俺についての話はしてなかったけど、驚くようなことか?


『似合いそうだな』

「似合ってないと妹も買えなんて言わないだろうからなぁ」


千尋もリアもその辺は厳しいからな。

ていうか、この店本当にあるやつじゃん。名前使って大丈夫なのか・・・?


『・・・これは』

「いやもしかして次のコラボ先って・・・あれ、ムサシ?」


つい見つけてしまったマジである店に関して考えていたらムサシが少し離れた位置に行ってしまった。

いくらここにいると思われるプレイヤーが戦闘メインじゃないとは言え、あまり離れるのは好ましくない。

俺も気が付けなかったので人の事は言えないが、ムサシがそれを忘れるとは。

何か気になる店でもあったのか?刀剣の販売店何てこんな所には無いと思うが・・・


「って、ここ。ペットショップ?」


こんなのまで作ったのかこのゲームは・・・


随分と広い店のようだ。

ムサシがここにいるのは分かるが、目で見える範囲にいない。

そして何の配慮なのか、ここではある制限が課されるらしい。


「攻撃不可って・・・あれか、愛護団体への配慮か」


まぁペットショップの動物が俺たちの戦闘でってのはちょっと遠慮したいところではあるから良いんだけどさ。

というかここ、攻撃不可だから鎧ごと消えたんだが。

ゲーム内でアバターの素の状態になったのって久しぶりかもしれない。

大体鎧のままでも問題ないからなぁ。


この店、広いだけあって随分と色々な動物がいる。

インコだけ見ても種類と色が豊富だ。

籠の隙間から指を少しだけ入れてみると、黄色のインコは体を甘える様に体を擦り付けてくる。


「餌やり体験も出来るのか・・・うん?なんのゲームだこれ」


いつのまにアークオリンピアはアニマルセラピーを目的とし始めたのだろうか。

いや制作会社が次回の新作にこういうのを作るからそのテストか?

折角なのでやるかと、置かれていた人参を手に取り、別の場所にいたウサギに上げてみる。


「おー。マジっぽい」


人参に夢中になってるウサギに触れてみると、触り心地もそれっぽい。

ゲーム内でも毛皮の何某は倒したりしてるけどこうやって触ったことは無かったから新鮮だ。


もふもふも堪能したところで、ムサシ探しを再開することに。脇にウサギを抱えながら。


「ムサシーさーんはどこでーすかっと・・・あ、いた」


ムサシはやっぱりこの中にいた。猫のコーナーだ。

じっとガラス越しに猫を見つめている。見られている猫は居心地が悪いのか微妙に落ち着かないご様子。

まぁ見られ続けてたらそうもなるわな。


仕方ない、止めるか。


「ほれ何してんだ全く」

『ッ・・・ああ。貴公か』

「貴公か、じゃないわ。何してんだ全く」

『すまない。つい目をうばわれてしまっt』


話しかけるとすぐに反応が返ってきた。流石にそこまで呆けてはいなかったらしい。

だけど俺がウサギを抱えていることに気が付くとまた固まった。

もしかしてこいつ・・・


「動物好きなのか」

『・・・現実では、何故か懐かれない』

「あー」


たまーにいるんだよなそういうの。俺も一時期そういう時期あったし。


『ッ!?つ、つまり今は違うのか?』

「え?まぁ・・・」

『どうすれば良い。どうすれば懐かれる!』

「えぇ」


見たことないテンションでムサシが詰め寄ってくる。

え、なに。どんだけ動物に飢えてるの君。


だけど別に大したことはしてない。

もしかしたら難しいかもしれないが。


「いやな?そもそもなんで嫌われるかを考えた時に、ちょっと思うところがあってな」

『それはいったい』

「自分より遥かに強くて、威圧感バリバリにある奴の傍で自分がくつろげるかって」

『・・・まさか』

「そうそう」


鍛えて鍛えて戦って。また鍛えて戦って。

そんなことを無限に繰り返すのがアークオリンピアだ。


俺はムサシに勝つ為に現実でも鍛えたし、勝つ為に色々追い込んでいた時期もある。

ムサシも聞いた感じ理由は違うが似たようなものだろう。

要するに、俺達はあまりにも動物たちにとって安心できない存在であるということだ。


張り詰めた雰囲気を常にまとった状態で懐かれたいってのは、まぁそれは無理よなって。


「だからとりあえず、その雰囲気だけどうにかしたんだわ」

『・・・』

「そしたら時間は掛かったけど、懐くようにはなったんだよ・・・で、問題は」

『無意識に、自然にまとった雰囲気を変える必要があるか・・・』

「そうなるな」


誰だって危険人物の傍にいたくない。動物だって同じだ。

だからとにかく、彼らに危険だと思わせない雰囲気が必要になる。

これがペットで長い時間一緒にいるとかだと違うのだろうが、その時その時しか出会わない動物相手にしようって話なら絶対にすべきだ。


だけどこれが結構難しい。

無意識とは意識していない範囲の出来事だから無意識なのだ。

それを意識して改変するというのは、想像以上に難易度が高かった。


「俺は頭からっぽにするイメージで出来たけど、この辺は人それぞれだろうからなぁ」

『成程・・・終わったら試そう』

「そうしてくれ。しかし、そんな触りたいか動物」

『もちろん』

「即答するレベル?」

『礼を言うぞ・・・これでようやく・・・フフフ』

「お、おう」


今まで欠片も見たことなかったムサシの一面。

これも俺のダメな部分のせいで見れなかったものなのだろうか。

戦いで勝ちたいという点から、ムサシの戦闘力以外に興味が無く、無関心になってしまって・・・


・・・いや、これは俺の無関心さとは関係ないだろ流石に。

てか何なら見なくても良かっただろこれ。


今日になって急にアクセス数が伸びて、お知らせに不正に評価を伸ばすサイト?の話。

悪い事はしてないと誓えるので関係は無いんですけど、何故か喜びに水を刺された気分に…

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