第3話
「いやー、まさかこんなところで会えるとは、奇遇だね」
「そ、そうだね」
突然出現してきた零時間(笑)こと……えっと……あれこいつの名前なんだったっけ?
「えっと、氷川くん? あのね?」
あぁそうだそうだ、氷川だった氷川。氷川 礼二。絶対名前覚えられてないなこいつ。誰にとは言わないが。
「やっぱり僕たちは運命の赤い糸でつながれていたんだね!」
「えぇ……」
いたたたた。こいつ見ない間に零時間(笑)に浸食されてんじゃないか? もうこっちが本体になってないか? 着てるものもなんか派手だし。
「さぁ比嘉咲さん。僕と一緒に初日の出を拝みに行こうじゃないか! そこの可憐な君たちも一緒にどうだい?」
俺のことはアウトオブ眼中。定番だね。あぁ、今「こいつの首を飛ばしたい」って考えてる俺もラビに浸食されているんだろうか。さてさてどうしようかね?
「……うん、そうだね」
おや? 美鈴さんの様子が……。B連打したほうがいい?
「私がはっきりしなかったから、駄目だったんだね」
あ、これはしたほうがいいね。なぜかって、目がやばい。ニッコリ笑顔だけど目がやばい。ということでBBBB……。
「そうか! 比嘉咲さんもやっとわかってくれたかい!」
氷川ー。逃げたほうがいいぞー。たぶん即死魔法飛んでくるから。
「氷川君」
「なんだい?」
もうだめだー、退避退避―。
「いいかげんしつこい」
「え?」
ど真ん中デッドボール入りましたー。いい球ですね。変化球を使わない分球威はあがっているでしょう。
「私はあなたにこれっぽっちも興味はないの」
「え、えっと……」
「はっきり言って迷惑」
「ごふっ……」
その一言で氷川は沈み込んだ。スリーアウト(別の意味で)チェンジ。
氷川は助けを求めて三兎、彩華、雛美を見つめる。
「前に見たことありましたけどひどいですね。救いようがないです」
三兎は一応敬語でごみを見るような目で。
「……気持ち悪いです」
彩華も同じくごみを見るような目で。
「お兄ちゃんは嫌い」
雛美はそれだけを言い放っておれの後ろに。
「……」
真っ白だな。信じられるか? 生きてんだぜ? これ。
個人的に雛美が一番えげつないと思いました まる。誰か担架もってこい担架。
「いこ、遊兎くん」
「お、おう」
手を引かれ、4人とともにその場を離れる。……まぁあれだ。これだけは言わせてもらう。
「ザマァ」
ナルシストイケメンに慈悲はない。
ーー比嘉咲 美鈴ーー
まったく……皆あんな人のどこがいいんだろ? まぁ私がはっきり言わなかったからってのもあるだろうけど、あれはちょっと……。彼よりもよっぽど遊兎くんのほうが……。
「んあ? どったの?」
「え、あ! いや! なんでもないよ!」
ちらっと顔を覗き見たら目が合っちゃった。ちょっと気まずい。彩華や三兎さんたちは3人で買い物に行ってる。3人で大丈夫かなと思ってたら三兎ちゃんがナンパを口で負かしてたから大丈夫だと思う。
「「…………」」
それよりさっきから無言が! 沈黙が重い! 何か言わなきゃ。遊兎君と話すときの鉄板はゲームだよね。私も一緒に話せるとしたらやっぱりALOについてかな。いままでさんざんお世話になってるし。
「そうだ遊兎くん」
「ん?」
お世話になっているというより、おんぶにだっこって感じだよね。この間のイベントも私の味方をしてくれたし。もうすぐ1年になるけど――
「――遊兎くんはいつまで私たちの手伝いをしてくれるの?」
「え?」
「えっ?」
えっ、あっ! 嘘っ!? 口に出てた!?
「あ、えっと、違くて! これは――」
「――ただいまー」
「おうお帰り」
「あっ……」
タイミング悪く3人が帰ってきて、そのまま私は、その言葉の訂正をすることが出来なかった。
アオイです。
この間FGOでメンテが延長されましたね。てっきりみんな批判しているとおもってたんですが……。
友人A「実家のような安心感」
友人B「 お か え り 」
友人C「ヒャッハー詫び石だー!」
このような反応でした。……よく考えたら友人C俺だわ。
あ、新しく短編を投稿しました。
http://book1.adouzi.eu.org/n9128do/ 「さよならをもう一度」
よろしければ読んでみてください




