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首刈兎は今日も行く!~三姉妹とのペットライフ~  作者: 真田 蒼生
第4章「首刈兎はサンタを目指す」
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エピローグ

その後何やかんやあって大会の全試合は終了した。何やかんやって何かって? ……なんやかんやはなんやかんやです。


「あーおわったおわった」

「お疲れ様、ラビ君」

「ん、ベルさんもお疲れ様」

「いやいや、私はラビ君応援してただけだし」

「その応援が十分力になりました」

「ふぇぁっ!?」


俺のねぎらいの言葉になぜか顔を真っ赤にするベルさん。どしたんだろ。俺なんか変なこと言ったかね? 応援で《使役》スキルが発動したから助かったって伝えたかったんだが……。


『えー、それではこれより表彰を行います。まずプレイヤー部門優勝者PlayRabbit様。壇上へおあがりください』


っと、呼ばれた。さっさと行くか。


『……いえ、やはりもうすこしその場でお待ちください』


あっはい。gdgd(グダグダ)な進行だなぁ。まぁイレギュラーもあるししゃあないか。


『つづいてテイマー部門です。テイマー部門優勝者、ベル様およびそのペットPlayRabbit、壇上へ』


まぁそのイレギュラーが俺なんだけどな。オーガとの試合が終わった後は、司会役さんからのプレッシャーでもあったのか、いや実際は《使役》スキルのおかげなんだけど、その後の対戦相手はオーガほど大きな相手は居らず、せいぜいオオカミクラスだったので苦戦せずに勝利を収めることができた。……ワンコや猫なんかの小動物が出てきたときはどうしようかと思ったが……。対戦相手が試合を放棄してくれて助かった。ちなみに放棄の理由は暴力的なシーンを見たくないからだそうだ。激しく同意する。当事者が言うのもなんだけど申し訳ない。


『それでは優勝賞品として、記念アイテムの贈呈を行います』


その言葉と同時に俺とベルの体が発光する。うおっまぶし!


『今大会の優勝賞品、サンタアバターです』

「わっなにこれ!?」


発光がやむと、ベルは赤をメインにして白いもこもこの付いたサンタクロースの服に身を包んでいた。ミニスカサンタか……似合ってますな。

………。

一方で俺はというと……。


「運営さん運営さん」

『な……なんでしょうか……』

「これはなんでしょうかね?」

『え、ええと……』


俺の静かな問いかけに震えながら答えてくれる運営さん。なんで震えてるかって? いやまぁおれの服装に問題があるんだと思う。さっきサンタアバターっていったよね。


「なんでトナカイ?」

『ぶふっ!』


おいこらえるなら最後までこらえろや。……そう、サンタとか言いつつ俺の服装は茶色をメインにした、トナカイの着ぐるみだった。ご丁寧に赤鼻の。


『お、おそらく……ふぅ』


落ち着きました?


『おそらくテイマー部門の優勝賞品のアバターではペットが赤鼻のトナカイの着ぐるみを着るという設定になっているので、そちらが反映されたのかと』


なるほどね……ってことはアイテムボックスかそこらに……あったあった。サンタアバター。よし装備しなおしっと。今度こそ俺はサンタの服装に身を包んだ。


「やれやれ……」

「か、かわいかったよラビ君」

「……ありがとう」

『それではこれで表彰を終わります』


……あれ?


「運営さん運営さん」

『はいなんでしょうトナカイ……じゃなかったPlayRabbitさん』


あえて突っ込むまい。今はもうちょい重要なことがある。


「賞品って、これだけ?」

『あぁ……』


もうちょっとなんかあってもいいと思うのは俺ががめついだけかね?


『それについては僕が返答しよう』


運営チーフ! 殺されたんじゃ……。


『残念だったな。トリックだよ』


人の思考回路を読むんじゃない。


『さて、今回の賞品についてだが、本当にこれだけだ。しかもこれは、もうしばらくすればガチャの賞品に追加される上、比較的当たる確率が高いアイテムだ』


なんだそら。


「そのこころは?」

『せっかくのクリスマスなのにさびしく現実逃避して出場した大会の賞品がこんな虚しいものでどんな気持ち? NDK(ねぇどんなきもち)?』

『……』


安定のクズチーフである。さっき俺のトナカイ姿で爆笑してた観客たちがそろって冷たい目でお前見てるの気づいてる? お隣の司会さんはため息ついてるよ? この場にいるほとんどを敵に回してるよ? もちろん俺も。クリスマスに予定がなくて何が悪いんだよ。リア充爆発しろ。……なんかお前が言うなとか聞こえた気がする。まぁいいか。さてどうしてくれようか……。あ、そうだ。


「司会役さん」

『はい?』

「イベントってこれで終了?」

『そうですね、予定ではこのまま解散となっております』


そかそか。だったら……。


「ならおれに提案があるんだけど」

『なんでしょう?』

「運営主催ということでもう一つイベントやってくれない? ちょっと設定してくれるだけでいいから」


せっかくのクリスマスなんだしさ。


『……内容によりますね』

「イベント名は『みんなでサンタになろう』ってな感じで。イベント内容は……」


祭りがすぐ終わるんじゃつまらないよな。


「希望者全員に、そこのクズもとい、運営チーフとの決闘。ルールはもちろんHP全損(デスマッチ)

『はっはっは、僕がそんなもの受けるとでも?』

『ご希望の設定は?』

『……司会役さん?』


おっと、かなりの速度で食いついてきたな。


「イベント終了まで運営チーフのログアウト禁止。およびデスペナによる決闘不可の廃止。あ、あとイベント参加者にサンタアバター配ってくれたらありがたい」

『少々お待ちください……完了しました』

『司会役さん!? うわちょま……ほんとにログアウトできない! これデスゲームじゃないんだよ!?』


これで良しと……。観客を見る。彼らは俺をガン見している。


「さーて、それじゃイベント参加希望者はサンタになりましょう」


次の瞬間に発光が始まり、観客席は白一色に。白いサンタ服か。司会役さんわかってるね。


「それじゃそのサンタ服を返り血げふんげふん、まぁなんやかんやして赤く染めてサンタになるぞー」

『まってなんやかんやってなに!?』

「なんやかんやはなんやかんやです。それじゃイベント開始と行こうか!」

「「「おぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」


(血)祭りの始まりだ。

アオイです。

夏休みが終了し最初の一週間が終了しました。皆さんどうお過ごしでしょうか?

私はもちろん……死にかけています(濁った瞳)

受ける講義の内容を聞いてなにこれムリゲーと思うものばかり……唯一の救いは某魔法少女イベント中のアプリのみ……しかしなぜシナリオのメインヒロインがガチャで実装されないのだ……。伝わる人いるかなこれ?

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