第14話
『あれだよね! この人にすべてを任せるをすっ飛ばして、支配されたいよね!』
『……もうこのクズもとい変態は置いておきましょう』
ナイス判断だ司会役さん。いつまでしゃべってるんだあの変態は。
『しかしプレイヤーがペットとして参戦ですか……参加者にも観客の方々にも言いたいことがあるでしょう』
「そーだそーだ!」
「きたねぇぞ! そこまでして勝ちたいか!」
「うらやまけしからん! かわってくださいお願いします!」
おっと司会役さん何てことを言いやがる。ギャラリーがヒートアップしたじゃないか。……あと地味に最後運営リーダーと同類がいたな。
「え、えと……ラビくん?」
「んあ?」
どったのベルさん。そういえばさっきから黙ったままでしたね。
「あの……いいの?」
「なにが?」
「いや、この状況……というか、なんというか……」
「あぁ……」
今更そんなことですかい。
「いいもなにも、もうやっちゃったし」
「やっちゃったしって……そもそもなんであんな風にエントリーしちゃったの?」
「俺がしたかったからだけど……あ、もしかして要らんことだった?」
「う、ううん! そんなことないよ!」
「キュー!」
即座に否定するベル。逆に俺はヤル気満々だったというようなフィー。悪いな、お前の意見は聞いてない。
「ベルさんが問題ないなら問題はないな」
「う、うん……そうだね」
『さてと……いい加減にその気持ちの悪いペット願望を隠さないと強制ログアウトさせますよチーフ』
『えー、もうちょっと語らせてくれても……』
『あ?』
『ごめんなさい』
司会役さんこっわ。ドスの聞いた声ってあんなのを言うんだね。
『さてと、それじゃあこの状況はどうしましょうか』
『どうするというと?』
『観客たちの様子を見ればまるわかりでしょう』
「おらーそこの腐れウサギー!」
「卑怯もの!」
「美少女のペットとかうらやましいぞ!」
「「「かわってください!」」」
『我が同士がたくさんいるようだね……』
『……前者の声に耳を傾けてください』
何時の間に増えやがった変態ども。まぁうん、納得いかない理由もわかるよ。俺もそっちの立場ならなんだよっておもうし。
『うーん、そうだね……たしかにこのままやるとフェアじゃない』
『そうですね……勝手なことですが、何かしらのハンデを……』
いいながらこちらを見てくる司会役さん。それに笑いながら手を降る俺。いいよいいよ、ハンデくらい。なんだ? ステータス減少か?
『あちらの了承を得ることができたので……そうですね。彼には武器の使用を禁止とさせてもらいましょうか』
『なるほど、ペットならペットらしく殴りあえと。なかなか通なことを考えるね』
『……ちょうどいいですからPlayRabbitさん。その鎌を借りてもよろしいでしょうか?』
『まって、それを何に使うつもりかな?』
なるほど、そういう意図なら貸すこともやぶさかではない。いくぞー、そーれ!
『ありがとうございます』
……お、おーナイスキャッチ。やっといてなんだけどよくとれたね。
『まっておちつこうか。一旦その鎌を下ろそうか』
『……それでは猶予として……対戦相手のご紹介とさせていただきます。西側、ミア選手。そして……』
おっと、対戦相手か……まぁ、武器がないといっても相手も持ってないし、まぁ……いける……はず……。
『オーガのライブです!』
……ちょっとまって。オーガってあれだよね。俺の目の前にいる、このでっかい棍棒を肩に構えた鬼見たいというか鬼のモンスターだよね。それと、素手で戦えともうしますか……。
「ちょっと運営さん話をしよーー」
『ーーそれでは試合開始です!』
『まって司会ちゃん! 鎌もってこっち来ないで!』
「ーー聞く耳無しかそうですか!」
「「「ざまぁぁぁぁぁ!」」」
観客うるせぇ!
アオイです。
新作短編の宣伝をしようとはじめて活動報告を書いたんですが……よくよく考えたら、そんなもの見る人いるのだろうか……。やはりこちらでも宣伝を……。
ということで「迷宮の釣屋 http://book1.adouzi.eu.org/n8140dm/」投稿しました。よろしければ読んでみてください。(ダイマ乙)




