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首刈兎は今日も行く!~三姉妹とのペットライフ~  作者: 真田 蒼生
第4章「首刈兎はサンタを目指す」
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第11話

「ーー裏切りの同志に我が(ヒナたん)の鉄槌を!--《シャイニングストライク》!」

「我が漆黒の炎、我が(サイカ様)に捧げるーー《ダークネスフレイム》」

「うおわぁ!? ……てめぇらその神に絶対変なルビ打ってるだろ!」


勇者と魔王(変態二人)が繰り出して来る強力な攻撃を《エアジャンプ》を駆使し何とか避けながら、何とか俺はバトルロワイヤルを生き残っていた。二人の攻撃の巻き添えを受けたモブゲフンゲフン、その他大勢のプレイヤーたちはほとんどがすでに脱落していた。


『なんということでしょうか! 非公式ランキング1位、2位の二人の攻撃によってほとんどのプレイヤーがすでに脱落してしまいました! これは二人の計算なのか。それとも現在集中攻撃を受けて空中を飛び回っているあの兎の策略なのか!』

「……なるほど、そういうことか。なかなかずるがしこいことを考えるね。流石我ら《ヒナたんを愛でたい同盟》の同志。すっかり利用されてしまったよ」

「なかなか頭が回るではないか、さすが我が《サイカ様を崇める会》の同志」

『おっとー! どうやら兎側の策略のようだ。汚いさすが兎汚い!』

「俺は悪くねぇ! あと、勝手に変な団体作って同志にすんな」


しっかしどうしたもんか。さっきから飛んでくる魔法云々が単発だからいいが、範囲攻撃とかの大技をぶっぱされたらやばい。


「しかし、そろそろ観客たちも寂しくなってきたね。……そろそろ終わりにしようか」

「そうだな。そろそろ勇者との決着もつけねばならん」

「随分なこと言ってくれるなおい……」


そういうと、勇者は剣を両手に持って高く掲げ、魔王は腕を前にだす。どうやら恐れていた大技が来るらしい。……あのポーズ隙だらけかと思ったら意外とない……あぁもう首ががら空きなのに飛び込めないこのジレンマ。


「我が剣は勝利の剣……」

「神々の戦いに我らの介入する余地はなく……」


なんかすっげぇ痛々しいセリフ言ってる。なにあれ詠唱? なにそれきっつい。あぁくっそ、ちょっとでいい、一瞬でも隙が出来れば飛び込めるのにっ!


「くらえ。--《エクスカリーー」

「くらうがいい。--《ラグナローー」


くそっ、ダメか!

……そう思ったとき、


「ラビ君頑張って!」

「うさぎさん頑張れー!」

「お兄さん頑張ってください!」


不思議と、3姉妹の声が聞こえてきた。なんだろうか……あの声を聴いていると、ここで終われない、負けられないっていう思いがーー


「ーーはっ! これはヒナたんの声!」

「ーーはっ! サイカ様の声!」

「「我らが天使(女神)よ!」」

「今こっちがかっこよく決めようとしてたんですけどとりあえず隙ありだごらぁ!--《首刈り》《ハイジャンプ》!」

「「あっ」」


声の聞こえた方を向くという、決定的な隙を見せた二人の首に、俺は容赦なく大鎌を叩き込んだ。そのまま二人は即死。わずかに残っていたほかのプレイヤーたちは勇者たちの攻撃準備を見て、降参を宣言していた……ということはだ。


「やった! うさぎさんかった!」


そう、俺の勝利だっ!


『え、何この終わり方』


シャラップ運営。

アオイです。

最近熱いですねーこんな時はクーラーの聞いた部屋でゴロゴロするのが一番ですね。まぁ暑くてもそうでなくてもずっと部屋の中なんですが。

あ、あと短めの連載を始めました。よろしければ読んでみてください。ステマ乙とかいわないで。

「あぶれたので魔王やります」http://book1.adouzi.eu.org/n7794dl/

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