第8話
『ーーレディースアンドジェントルメン! ようこそみなさん運営開催のクリスマスイベントへ!』
指定された時刻となり、新しく設立された闘技場エリアに集まったプレイヤーたちに、そんな声が投げかけられた。ナギサがフォレストウルフを捕まえ、もう用はないとばかりに離れて行ってから、ベルのペット候補を探し続けた俺たちだが、不運なことに全く見つからず、そのままイベント当日が来てしまった。
「ついにこの日が来たね……新しい仲間は増えなかったけど、頑張ろうねフィー!」
『キュー!』
しかし当の本人は見てのとおりやる気満々。攻撃方法が体当たり程度しかないのに本当に勝ってしまいそうなほどだ。まぁ、実際ほんとに勝てるのかどうかは関係ないしほっとこう。別に手はあるし……。とりあえず今はイベントの説明を聞いておこう。
『今回のイベントはプレイヤー部門とテイマー部門の二つに分かれています。現在会場にいる方々にはすでにエントリーを済ませていただいていますので細かい説明は省かせてもらいます』
「エントリー……ラビ君、ちゃんとやってくれた?」
「ん? 大丈夫大丈夫。しっかりやったよ」
「ん、ありがとう」
テイマー部門は飼い主とペット両方の記入が必要だったので、俺が書いておいた。なぜおれがやったのかというと……まぁ、キャンプイベントの受付の時のようなことがあったとだけ言っておこう。おかげで二重の意味で先手を打つことが出来た。
『それでは、まずはプレイヤー部門の方から、こちらは参加希望者が多かったため、まずは予選を行わせていただきます。参加希望者の方は……』
「よっしゃ、それじゃ行ってくる」
「頑張ってねラビ君。ヒナたちと一緒に応援してるから」
そういって、俺は言われた場所、ベルはヒナとサイカが待つ応援席の方へと向かった。
さて、ところ変わってここは予選会場。予選の通過条件は目の前のプレイヤーを倒すこと、だそうだ。そして俺の対戦相手、それは……
「ふっふっふ、久しぶりだなラビ! ここであったのはもはや運命とさえいえるだろう! 今日こそはこの僕! 氷帝こと零時間がきさまをべらぁ!?」
「もういいっちゅうねん……」
今はもう懐かしい、腐れイケメン君だったので似非関西弁になりながらもぱっぱと倒した。
これで俺は予選通過……さて、優勝とまではいかないがどこまでいけるかな?
アオイです。
高校生以下の方々はもう夏休みに入ったことでしょう。
私ももうすぐです。そう……もうすぐです(テスト日程表から目をそらしながら)
い、いや! これを乗り切れば長い夏休みが! ……という希望も去年打ち砕かれました。だれだ大学生の夏休みは2カ月あるとかいったやつ。でてこいよ。一カ月しかないじゃないか。春休みの方が長いぞどういうことだ!
……まぁ、例え休みが長かろうが、することは家でゴロゴロするだけなんですがね!(血涙)




