第10話
はい、スマフォで投稿しようとしてたら設定をミスってしまいました。申し訳ないです。
そして今見たらPVが100万を超えていました。ありがとうございます。ありがとうございます!
「うぉらああああ突っ込めぇえええええ!」
「巨大タコやイカがなんぼのもんじゃーい!」
「タコ焼き?イカ焼き?どちらにしろ倒して食ってやらぁあああああ!」
「いあ!いあ!くとぅるーー」
「「「おいばかやめろ」」」
タコイカに対して、比較的高レベルのプレイヤーたちが威勢よく突っ込んでいく。タコイカはそれに対し、10本あるうちの数本の脚を振るう。
「「「「あぁあああああ……」」」」
「お~ホームランだー!」
「うわすっごい……」
「……悲惨ですね」
「あのままあの腕に巻かれてたらと思うと……」
それを受けたプレイヤーたちが次々と星になっていく。それを見て、ヒナを筆頭に4人がそれぞれの感想を漏らしている。……君ら余裕ですね。いや、アリスはそうでもないか。
うーむ、このままじゃあのライブの観客たちは全滅するな……そしたら今度は俺たちが狙われそう。さすがの俺でもこの4人を守って戦えるほど強くはない。そもそも《首刈り》が効かないしで相性最悪。ライブに興味がなくてモンスターを狩りに行ってた高レベルプレイヤーたちが着くまでもうちょいかかるだろうしなぁ……。さてどうするか……。
そんなことを考えている最中、ふとアリスの顔が目に入り、そして身に付けているものに気が付く。
「ちょっとそれ貸してくれ」
「あ、ちょっと!」
アリスが身に付けていたマイクを借りる。
『あーあー、ただいまマイクのテスト中、ただいまマイクのテスト中』
よしおっけ。それじゃあやるとしますか。
『あー、現在そこのタコイカに星にされかかっているプレイヤー諸君。聞いてくれ。作戦がある。俺の指示に従ってくれればーー』
「--うっせーだまれ兎野郎!」
「我らのアリスちゃんを助けやがって!出しゃばんなー!」
「あのままだったら触手プレげふんげふん、お楽しみだったのに!」
「「「ほらタコイカ、ど真ん中スローボール行くぞ」」」
「あぁああああああああ……」
「しかもお姫様抱っこなんてしやがって!うらやまけしからん!」
「ていうかてめーも戦いやがれー!」
……だめだこら。第一印象最悪だわ。そこまでお姫様抱っこは看過できなかったのか。まぁ看過できなかったんだろうなぁ、変態発言した奴を即処刑してるし。ていうかお姫様抱っこのあたりでベルのあたりからなんか圧力が加わったような……気のせいだよね?さて、どうしてもんかねぇ。
「貸して」
「あっ」
考えていたらアリスにマイクを強奪された……いや、最初に強奪したのは俺だけど。そしてアリスはマイクに顔を近づけ……
『みんなー!私の話を聞いてー!』
「「「「「正座待機します。いつでもどうぞ」」」」」
……うっわぁ。さっきまで怒号の嵐だったはずなのに何この静寂……ていうかおまえら、戦闘中に正座すんな。タコイカに襲われ……る……。
『……』
タコイカも正座(?)待機してるぅ!?いやいやおかしいだろなんでボスが固まってるんだよどういう行動理念が……まぁそれはいい絶好のチャンスだだれか突っ込んでこ……あ、やっぱいいわ。チャンスと見て近づいたやつがすかさずホームランされたわ。
「さて、どうするの?」
アリスが俺の方を向いて聞いてくる……まぁ、とりあえず待ってくれるみたいだし作戦を伝えるか。
名付けて、「アイドルの力で前線を維持しよう」作戦だ。え?ネーミングセンスないって?……それがなにか?
ーーーベルーーー
「次!また足の攻撃が来るぞ!」
『わかった、盾持ちの人!かまえてー!』
「「「「ばちこーい!」」」」
ラビ君の指示によって、アイドルのアリスさんが声をだし、それに従って多数のプレイヤーが盾を構える。
『みんな頑張れー!』
「「「「アリスちゃんのためならよろこんでぇ!」」」」
「すげーな……ぎりぎりレベルのはずなのにめっちゃ安定してる」
アリスさんの指示に従うプレイヤーたちを見て、ラビ君が感心する。そして、タコイカの足が止まったと同時、
「よっしゃ、いまーー」
『みんなつっこめー!』
「「「「逝ってきまーす!」」」」
ラビ君が指示を出す前に、アリスさんが指示を出した。
「……」
「動きが止まったらすかさず攻撃……でしょ?」
「まぁそだな」
考えはわかっているというようにアリスさんが指示を続ける。少し見つめ合って、ラビ君は再び戦闘区域の方を見る。
「おっと、そろそろまたタコイカが動き出すぞ」
「あ、うんわかった」
『みんなカムバーック!』
「「「「うぇーい!」」」」
ふたたび、ラビ君とアリスさんの指示によりプレイヤーたちをもどし、先ほどまで回復してた盾持ちが耐える。そしてまた動きがとまれば攻撃を始めるというループが続いた。そのループは高レベルのプレイヤーたちがたどり着くまで続き、彼らがたどり着くまでにはボスのHPは3分の2くらいにまで減っていた。そうして高レベルプレイヤーたちの攻撃が始まり、どんどんボスのHPが減っていく。
「よっしお疲れさん、そんじゃ俺も行ってくるわ」
「あ、うん気を付けてね」
「頑張ってください」
「いってらっしゃーい!」
「気を付けてねー」
うずうずしだしたラビ君がタコイカのもとへ向かう。それを私たちはただ送る……ちゃっかりアリスさんも混じってるし、なんでそんなの距離が近くなっちゃうのかな?ラビ君が親しみやすいのはわかるけど……。
「やれやれ……私たちを置いていくなんて……お兄ちゃんまだまだだね。ねぇベルさん」
「えっ?!」
悶々としてたらいきなり声を掛けられてびっくりした。いや、私に同意を求められても……って、いま彼女ラビ君のことなんて言った?お兄ちゃん?……え、まさか……
「もしかして……ミュウさん?」
「ん?あぁ、そういえば言ってなかったね」
そういって彼女はこちらを振り向いて言う。
「どうも、稲葉 遊兎の妹でアイドルのアリスこと、稲葉 三兎です」
「え、えぇえええええええええええええええええええええ!?」
私が驚きで叫ぶと同時に、タコイカが倒れ、ズズゥンという音が響きわたり、プレイヤーたちの歓声により、その叫びはかき消された。
アオイです。
最近ちょっと週二の連載が辛くなってきました。
書く時間がないということではなく、話の展開を考えるのに行き詰まって来たんです……。
もしかしたら週一投稿にして、別の作品を定期にするかもしれません。




