表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
83/373

9/1  打ち上げだー!1


お店終了〜!とくれば(笑)


先書きしてたの上げてるだけです…






 海の家ARIKA最終日のその日。

 きっちり、六時までの営業を終えたその時から。


 その場所は、打ち上げ会場へと様変わりする!




「終〜〜了〜〜っっ!!」


 そう言って、最後のお客さんを見えなくなるまで見送ってから、パタンと後ろ手にドアを閉め、嬉々として告げるのは、(あみ)

 その顔は、今にも騒ぎ出しそうな笑みが浮かんでいたが、そっと並び立った太陽(ひかり)や姉妹達により、若干引っ込められる。

 僅かな注目を浴びる中、右端に立つ太陽が言葉を紡ぐ。


「今年も無事、営業を終える事が出来ました。これも皆様のご助力あっての事と思っております。本当にありがとうございました」

『ありがとうございました』


 五人の子供達が揃って頭を下げる。


「つきましては、ささやかではありますが、宴の席をご用意させて頂きました。今日は存分に、楽しんでいって頂ければと思います」


 にっこり、微笑んで。


「今日のような日が迎えられた事、本当に嬉しく思っております。そして来年の夏も、変わらずうろな(ここ)で営業させて頂ければと思います。出来ましたらその時も、皆様の変わらぬのご愛顧、ご助力」


『宜しくお願い致します』


 周囲から拍手の上がる中、六つの頭が揃えられて綺麗にお辞儀をする。

 しかし、そんな雰囲気はなんと一瞬で。


「おっし、野郎共っ! 騒げ――!!」


 拳を振り上げて高々と宣言する海の声より、苦笑が混じる中、賑やかに打ち上げパーティーが始まった。




「私達まで呼んで頂いて、本当によかったんですか?」


 ゆったりとしたスペースの取られた壁際の席に座っている司にそう声をかけられ、太陽は苦笑しながら呟く。


「いいのよ〜。明日から、渚がお世話になるんだし。そうじゃなくても、色々とお世話になってるのに。私の方こそごめんなさいね。こんな時にしか時間が取れなくて。(うしお)の事もあるから、出来たら果穂ちゃん達も呼べるとよかったんだけど」

「いえ。果穂には、私の方から言っておきますよ」

「司さーん、とってきましたよー」


 するとそこに、料理ののった皿を手にした渉が現れる。

 身重な司の負担にならないようにと、厳選された品の数々がのせられた皿を見て太陽はふふっと笑い、司にこっそりと耳打ちする。


「もう、しっかり良い旦那さんね〜。羨ましいわぁ」

「ひ、太陽さんっ!」


 それに頬を染める司を見つめ渉の肩をポンと叩いて、


「二人とも楽しんでいってね〜」




「で、結局作ってるのは海ちゃんなんだね」


 厨房で、料理の腕を振るいつつそう呟くのは、かり出されて来た暁智だ。


「ん〜? だって打ち上げ(これ)、皆にありがとうパーティーなんだからさ。あたしが作んのは当然っしょ〜♪」


 出来た料理を皿に盛り付けながら返す海。それに、とニヤリとしながら続ける。


「おっさんいるなら楽勝だろ〜? 結構、ラクさせてもらうつもりなんだけどな〜あたし?」

「はいはい。存分に働かさ(やら)せて頂きますよ」


 それを見つめ、苦笑を返す暁智なのだった。




「音聞こえる?」

「あはは。まだ無理だぞ」


 司の周りに群がっているのは、子供達。


 すごいね〜すごいね〜と、椅子に座っている司の側できゃあきゃあとはしゃぐみあとのあ。


「あんまり騒がしくしちゃダメなのよ?」


 とは、芹香の声。

 それにはーい、と返事をする二人を微笑ましく見つめる司。

 その傍に、そっと寄り添うのは渉だ。


「……良い子に育つといいな」

「大丈夫です。司さんと私の子供ですから」


 そんな会話を呟く司と渉の二人を、汐はちょっと離れたテーブルの席から、にこにことした顔で見つめていた。




「すみません、母と海が強引で」

「いや」


 とある一つのテーブル。

 そこにいるのは、天音と鈴音を迎えに来た筈の三春と、ARIKAの長女陸に三女空。

 「今日は折角の打ち上げですし、是非ご一緒していってくださいな」との太陽の言葉により、そして海にやや強引に、連れ込まれての参加となった。


「海お姉ちゃんも、悪気はないんですけど……」


 困ったように告げる空に、三春が何事か告げようとしたその時。


「酔ってもいないのに美女を二人も侍らせるとは」


 何処からかそんな声が聞こえ。

 声のした方に陸がギロリとした視線を向け、空は美女か侍らせるの言葉に反応して、頬を染めて俯き。

 そんな中ガタリと立ち上がった三春が、その者、総督に顔を寄せてひそりと囁く。


「……なんでいる?」

「ん? そこの子ガラスに聞いたからな。今日海の家で打ち上げだと」


 なんてことないようにさらりと告げて、ひょいと視線を向ける総督。

 その先のテーブルで、総督に子ガラスと呼ばれたカラスマントが、海に後始末を手伝うのを条件に作ってもらった、わたあめスイーツをパクついていた。


 つられてそちらに視線を向けた空が、「あれ、二個目じゃなかったかなぁ?」と呟き、仕方なさそうに苦笑した。



 海の家ARIKAでの打ち上げの夜は、まだまだ続く。



打ち上げ!

言わせたかっただけかな?これは(苦笑)


YL様のうろな町の教育を考える会 業務日誌より、司先生、渉先生、ちらりと果穂先生


とにあ様のURONA・あ・らかるとより、日生さん家と山辺さん家


お借りしております

おかしな点等ありましたら、ご連絡くださいませ


※一部修正致しました。失礼致しました



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ