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11/30 先生達の結婚式・裏8 先生たちへの祝福の歌

森に響く祝歌


11月30日 花嫁奪還大作戦その14 猫ナビ様は偉大です。森に響く祝いの賛歌♪ 花嫁奪還大作戦その15 紅白からの贈り物♪これは愛のイリュージョン♪♪(YL様)


11月30日

清水夫妻の結婚式9(会場外へ)(桜月 りま様)

とリンク





 羞恥心をなんとか抑え込んで。

 衣装に着替える。

 布地の少ない衣装の割に、蓄温素材なのか着てみると意外と暖かい。



 他のメンバーのみんなも、楽しそうにしているから、それでちょっと和んだのもあるのかも知れない。



「皆、張り切ってるっスね。可愛いっスよ。あ、ユキちゃん、猫耳も付けるんっスか? つけてあげるっスよ?」


 側でリズさんが、雪姫(ゆき)ちゃんに猫耳を付けてあげてる。

 なんだか、リズさんのお尻に犬の尻尾が見える気がするんだけど、たぶん気のせいだよね?


「ありがとうございます。わぁ、ウサ耳天使、素敵です」


 ウサ耳と羽を整えて、間仕切りからそっと出てきた所を、雪姫ちゃんに見つけられてしまう。


「は、恥ずかしいです……っ。ユ、ユキちゃんの猫耳魔女姿も可愛いです」


 私や他のメンバーは、森の動物さんをイメージした衣装や着ぐるみなんだけど。

 雪姫ちゃんは、何か渉先生に『おまじない』をする役みたいで。

 ローブを纏う魔女姿。

 この日本では珍しい、白髪に赤瞳っていう雪姫ちゃんが持つ不思議な雰囲気に、合ってるとは思う。

 最初は三角のとんがり帽子を被る予定だったみたいなんだけど。

 白い猫耳の方が、なんだか雪姫ちゃんっぽくて、可愛いなって思えてしまう。



 ただ、和んでる場合じゃなくて。

 本当に時間がなかったみたいで。 

 

「皆、隠れるっスよ~」


 リズさんの声に、雪姫ちゃん以外のみんなが隠れる。




 すごく、ドキドキする。

 式場で歌った時とは、全然違うけど。

 今の方が、なんか。

 『みんなと一緒に』やってる感じがして。

 胸の辺りがほんわかする。




 暫くして、外から。

 猫の鳴き声。会話する人の声がして。


「あ、先に『お祝い』するんでした! えっと、森のみんな、出ておいでー♪」

「「「「はーい♪♪♪」」」」


 雪姫ちゃんの声に、森に隠れていた着ぐるみ姿のみんなが出てくる。


 あ、出番だ。いかなくちゃ。

 っと思ってそっと立ち上がるけど。

 窓ガラスに映ったウサ耳天使(じぶんのすがた)に、さっと羞恥心が跳ね上がる。


「はうぅ、この格好で歌うのはやっぱり恥ずかしいよ。」


 マーメイドドレスの時は、背中がぱっくり開いていて。

 このウサ耳天使の衣装は、実は、

 チュチュスカートで横広がりなせいか

 …………スカートの丈がすっごく短いのっ

 屈んだら…………見えちゃいそう…………っ

 それに、アイドルが履くようなヒールは、片方リボンで編み上げる仕様で

 ニーハイソックスを履いているけど、肌色だから、素足なのと変わらないしっ

 『絶対領域が……』とか、誰かが囁いているのが聞こえたし…………

 背中出した次は足だなんて…………

 うぅ……


「軍手くん、ユキさんの胸でムギュっとされるなんて羨ましい…………」

「結婚式の時と同じようにやれば大丈夫っスよ。空ちゃんは森を守護する天使役なんスから、気合を入れていくっス! 賀川さんもアホな事言ってないで、ちゃんと役割を果たすっス!!」


 でも、リズさんが気合いを入れてくれて。

 それに、隣りで雪姫ちゃんの胸の中にいる軍手くんに、嫉妬心を燃やしている賀川さんの声がなんだかおかしくて。


「そ、そうだよね。(あみ)お姉ちゃんや渚も、…………それに(しずめ)君も頑張ってるんだし、私も勇気を出さないと。ありがとう、リズさん。」

「りょ、了解。」


 一つ、深呼吸。

 ーーうん、大丈夫。


 賀川さんに目を合わせて、頷き合って。


「晴れたる秋空♪ 漂う雲よ~♪♪」


 小屋から外に出て行きながら。謳う。

 賀川さんが吹く鍵盤ハーモニカの伴奏をしっかり聴きながら。



 音を、声に。

 声を、歌に。

 届くように。

 紡ぐように、奏でる。



「「「「小鳥も歌うよ♪うろなの森で~♪♪」」」」


 雪姫ちゃんの合図で出てきていたみんなも、歌い出す。



 先生たちの結婚式を、心から祝福する。

 みんなの歌声が、森に満ちる。




「「「「響くは我らのお祝いの歌ーー♪♪♪♪」」」」



 最後の歌詞まで歌い切る。でも。

 本番は、この後だったりする。



 パチパチパチパチ!!



 感極まったような、渉先生からの。

 割れんばかりの拍手をもらって。

 晴れ晴れしたみんなの顔に、自然と笑みが溢れる。

 そのままーー。

 そっと目配せして。

 息を吸い込む。


「せーの」



「「「「清水先生、小梅先生、ご結婚おめでとうございます!!!!」」」」



 精一杯の大きな声で。

 お祝いの言葉を贈る。




「っ・・・・、ホントに、本当にありがとう!!」



 泣き笑いみたいな表情の渉先生が。

 私たちに負けないくらいの大きな声で。

 幸せを分けるかのように、ありがとうを返してくれたーー。

結婚式話は、また更新ありましたら続きを書こうかと思いますー

無事終わった体で、次話から12月。


とにあ様のURONA・あ・らかるとより

https://book1.adouzi.eu.org/n8162bq/

鎮くん


YL様の"うろな町の教育を考える会" 業務日誌より

http://book1.adouzi.eu.org/n6479bq/

渉先生


うろな町の森に住んでみた、ちょっと緩い少女のお話

http://book1.adouzi.eu.org/n2532br/

雪姫ちゃんと賀川さん


悪魔で、天使ですから。inうろな町

http://book1.adouzi.eu.org/n6199bt/

リズちゃん


お借りしております

お気付きの点等ありましたらお気軽に

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