11/30 先生達の結婚式・裏5.5 フィル
11月30日 花嫁奪還大作戦その9 咲けよ、悪の華!海の奇跡に微笑みを。(少し) とリンク
「なんとかなって良かったぜ〜」
姿を隠すルーンを纏わせて。
愛鳥ルドの背に乗り上空からビーチを見やって、フィルはふぅと一つ息を吐いた。
渚が海面に倒れ込んで、
「「「「渚先輩ーーーー!!!!」」」」
それを助けようと、それまで持っていた籠を放り出して走るチューボー男子集団に、その集団を猛スピードで追い越し、海にダイブしていく今日の騒動の主人公である新郎、渉。
岩場側は、一部騒然となった。
続いて飛び込もうとする者、止めに入る大人たち。
連絡が行われ、救護テントが迅速に建てられていく。
虹色の気配を感じて、『海の主』がいるのはわかっていたから、渉が飛び込む前に止めるべきだったか? とも思うフィルだが。
外野が手を出せる雰囲気じゃなかった事。
また、レアな渚の僅かな微笑みが、あいつらにとっての最高の、戦利品になったんじゃないか、と。
苦笑する。
別の意味で救護が必要になった者が、増えたくらいなのだから。
「…………ちょっとよろめいただけ。今は平気。…………心配、かけた。ごめん」
言葉少なだったが、テントに押しかけてきた面々に渚が恥ずかしげに呟き、
「「「よ、よかったああああぁあぁ〜〜〜〜!!」」」
っという、一同の安心しきった表情に。
渚自身は多分、気づいちゃいなかったんだろうが。
自然とその口元を、綻ばせたのだった。
少し騒動はあったとはいえ。
ゲームは終わり、汐が拘束具から解放される。
渉も褒めているが、渚の発明品の精巧さには、目を見張るものがある。
ゲーム用とはいえ、あの拘束のされ方をしたら、容易には抜けられない。
ロパジェにでも設計図を見せたら、暗殺者捕獲用に改良してくれそうだが。
ロパジェ自身が捕まりそうだな、っと思って諦める。
とりあえず、汐が自由を取り戻した事に安堵する。
人の関心がそこここから向けられている為、めったな事はないと思うが、異なるものが混じり合う町。何が起こっても不思議じゃない。
汐の側に、豆鳥を一羽飛ばしておく。
あと、離れてんのは空くらいか?
確か雪姫とリズと一緒だったよな。
北の森に行くと言っていたらしーし、そっちにも飛ばしとくか。
もう一羽豆鳥を飛ばすと、フィルはルドを繰り空の中を疾駆するのだった。
フィルくん話でした
YL様の"うろな町の教育を考える会" 業務日誌より
http://book1.adouzi.eu.org/n6479bq/
渉先生
うろな町の森に住んでみた、ちょっと緩い少女のお話
http://book1.adouzi.eu.org/n2532br/
雪姫ちゃん
悪魔で、天使ですから。inうろな町
http://book1.adouzi.eu.org/n6199bt/
リズちゃん
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お気付きの点等ありましたらお気軽に




