11/30 先生達の結婚式・式場の外2 俺様俺様詐欺
式場の屋上で
"うろな町の教育を考える会" 業務日誌
11/30結婚式話とリンク中〜♪
主のYL様とご連絡取れないので事後報告的になりますが
流れに沿う形でいきます
他、いろんな方々とリンク中
賀川が去ったのを見送って。
その場から姿を消していたフィルは、また塔の先端の上に戻って来ていた。
汐達が階下の会場にいるのだ。
その場を離れる事は出来ない。
見るとは無しに空を見つめながら。
ズボンのポケットから端末を取り出すと、何処かに電話をかけるフィル。
『ーーはい』
「俺様だ、俺様」
『…………』
『お掛けになった電話は、俺様俺様詐欺には対応しておりません。番号をお確かめになって、もう一度お掛け直しください』
「……お前、分かっててやってんだろ。エリュレオ」
『なんだ、フィル兄か』
そう、電話越しに、エリュレオーーレオーーが呟いた、途端。
『ぃやああぁぁぁっ!?!』
耳をつんざく悲鳴と共に。
ゴシャメシャグシャアァッ!!
ーーブツッ
ツー、ツー、ツー……
「…………」
まるで爆発でも起こったかのような轟音を響かせながら、レオとの通信が途切れた。
プルルルルッ。
その後すぐ様掛かってきた電話に、フィルが出ると。
『わ、わたっ、私の大事なレオの耳が腐ったら、一体どう責任取るおつもりですのーーっ!?』
いきなり、エトゥリカーーリカーーの罵声が飛んできた。
「あー、はいはい。レオに掛けて悪かったな。ま、丁度いい。お前に用があったんだよ」
レオに掛けたのは完璧にワザとだったが、ニヤリとしたその顔が見えないのをいい事に、フィルは呟く。
『この私を「使おう」というんですの? 大お爺様である貴方が?』
「隠れ家的甘味処百選」
『っ!?』
声低く告げられたリカに、飄々と笑ってフィルが続ける。
「丁度、この前百店舗達成したんだよな〜。甘味が大っ好きなレオに直接、俺様が渡してもいいんだが」
『! …………』
レオは三度の飯より甘味が、お菓子が好きだ。
それが百店舗、しかも隠れ家的というのだから、そんな所のお菓子を贈ろうものなら、天使の微笑みと共に喜んで、お礼と大好きの言葉と一緒に、蜂蜜色のキスをくれる事だろう。
笑顔でお菓子を頬張るレオを、側で眺め見つめられる、至福の時を過ごせる事間違い無しだ。
ーーしかし。
だが、しかし。
その情報が、フィルからもたらされたモノだと言う事が問題だ。
フィルの事を、守護りとして認めていない訳ではないが。
リカやレオからすればフィルやカルサム、イルにアプリは、一代も二代も前から続く守護りであり、先輩ではある。
だが。
ある時起こった「悲劇」の、主人物だった事。
また、随分と長い間、役目を放棄していたらしい、という事が。
リカには信じられず、すんなりと受け入れられない要因となっていた。
それを、勿論フィルも分かっている。
だから今、電話越しにリカが、もの凄く悔しげな顔をしているのが分かるが、苦笑混じりに続ける。
「レオに代わって」
くれーー、というその言葉は。
「…………〜〜〜〜っ、ひっじょ〜〜うに、不本意ではありますがっ!」
嫌々ながら告げるリカの言葉に遮られる。
「この私に、一体何をさせようと言うのです? レオの為とあれば、仕方ありません。ーー聞いてあげても良くってよ」
ふふん、といった感じで告げているが、頬が赤いだろう事は、見なくても分かった。
「んじゃ、頼む。今まで通り、元老院の動きの報告と、宵乃宮雪姫、時貞玲、刀森についての調査、情報の報告と」
言ってから一つ、息を吐いて。意識して声に力を乗せる。
「『創詠・継承者』の事について、更に詳しい情報が欲しい」
この前のWデート回のアレがこれに(笑)
イルには、フィルが頼むわけないので…
桜月りま様のうろな町の森に住んでみた、ちょっと緩い少女のお話より
http://nk.syosetu.com/n2532br/
雪姫ちゃん、賀川さん、刀森の事
お借りしてます
継続お借り中です
お気付きの点等ありましたらお気軽に
12月のアレに向けて、下調べを




