うろな町外・沈黙の代償?(BL要素あり)
うろな町の外
BL要素ありです。苦手な方はプラウザバックでお戻りください
こちら読まなくても特に支障はないと思われますので
「優等生組は、ちょーっと断食させたりちょーっとその爪剥がそーとしたら、意外と簡単にペロってくれたんだけど〜。問題は落ちこぼれ組だった、君達の方だよねぇ〜☆」
薄暗い牢屋の格子越しに。拘束衣に身を包み、冷たい石畳の床に転がされている数名の獣面達を見下ろしながら、イルが続ける。
「体罰なんて受け慣れてるだろうし〜。そうなると生半可なモノじゃ、吐いてくれなさそうだしねぇ〜」
さて、どうしようかなぁ〜♪ と、その口元をニンヤリとさせながら呟いて。
「幸いだったのは、獣面達の誰も、体内に毒を仕込まれてなかった事だけど〜。他の子達はペロったんだから、何時までも黙秘してないで、もぅ言っちゃった方が良いと思うけど〜?」
『…………』
だが床に転がされている獣面達は、イルを睨み付けるように見上げるだけで、何か言うような素振りは見せない。それに肩を竦め。
「黙秘が、七守護りの誰かを牢屋に張り付かせておく為の作戦、って訳でもないんでしょ〜? 一人減ったくらいで、突破される程僕達もヤワじゃないし〜♪ ……元老院は、君達なんて簡単に切り捨てるよ? そーゆー奴らだって事は、十分知ってるだろうに〜。アレらを君達が守る必要なんか、何処にもないんだよ」
冷ややかに言い放つが、誰も、何も、言う者はいない。
それにやれやれとため息を吐いて。
「仕方ない、な〜。僕もう張ってるの飽きてきちゃったし〜。合理的に、吐かせるしかないっか〜♪」
幸い射程範囲外の子はいないみたいだし〜♪ と続け。
追求を諦めてくれたと思ったのも束の間、含んだ笑みをその唇にのせて此方を見回してくるイルに、嫌なモノを感じて。獣面達が息を詰める。
ごくり……喉を鳴らしてイルを見つめる面々の中。
「ん〜、そうだなぁ……。手初めに君、ね〜☆」
と呟いて指差したのは、此処にいる獣面達の中でも、一番ガタイのいいーー男。
「!?」
いきなり指名され驚く男を他所に、ルーンの力により男を引き寄せ牢の格子をすり抜けさせて。少し行った先にある小さな仮眠室に男を誘導し。地下牢への入り口を守っていた二人の内一人に、残りの獣面達の見張りを任せて。
「君達一人ずつ、ちゃーんと愛してあげるから☆ ちょっとだけ待っててね〜♪」
そう呟くと、男を誘導した仮眠室へと入っていくイル。
「なっ、何をする気だっ!?」
「ナニって〜☆ イイ事、だよ〜♪」
「あっ!? ……お、お前っ! 神官に支える身でありながら……っう!」
「ん〜? 神官様に支えているからといって〜、皆が皆、信仰心厚い訳じゃないと思うけど〜? それに〜、愛は分け隔てなく平等だって、神様だって言ってるじゃな〜い♪」
「だ……だ、からといって、ぁう、こ、こんなーー……許されること、では……あぁっ!?」
「そんな事、ないと思うけど〜? コレが許されないのなら、世界なんてとっくに滅んでるって〜♪ 今だからこそ、◯Lだなんて娯楽として普及している訳だけれど〜。ローマ時代や江戸時代、同性愛者なんてごまんといたんだからね〜。お屋敷の主様は可愛いボーイが入ってくれば早速手を付けて、夜毎鳴していたというし、規律厳しい所なんか、満足に女の子と遊べもしなかったからね〜。可愛い新米なんて、恰好の餌食だったんだよ〜♪」
「そんな屁理屈ーー」
「屁理屈なんかじゃないんだけどなぁ〜♪ 白昼堂々、未成年の女の子が犯されたりしてるのが、黙認されるよーな時代だったんだよ? 夜道を一人で歩こうものなら、襲ってくれって自ら言っているようなモンだったし☆ それは、男も同様だったんだよ〜? 寧ろ男の方が後腐れなくて、よっぽど良かったんじゃあないかなぁ〜♪」
「そんな事ーーっ、ああぁっ!?」
「ま、信じる信じない、僕は何方でも構わないけどーー」
それ以降、会話が途切れ。
暫くして。
「ーーーーあああぁぁっ!!」
野太い男の喘ぎ声が、地下の牢屋内に響いたのだった。
イルが、でした
記憶イジればいいんですが
この子は自分にとっての楽しい事優先なので…




