お父さんのおとぎ話2
お父さんが、口ずさんでいた詩
しばし、出来た星々の海を堪能していた創造主でしたが
ある時ふと、気付きます
こんなに沢山のものを、一人で管理するのは大変だと
そうして創造主は、自分の他にも世界を管理するモノ達を、産み出す事に決めました
創造主以外の管理者達は、創造主の足元に敷き詰められた、神の花より生まれ出でます
ひとりにひとつ
星を与えて、創造主は管理者達が伝える事柄を聞き、そのつど対応をしながら星の海を眺め、愛でていました
星々は、くるくるくるくる、回ります
ゆっくりゆっくりと流れる刻の中、永い永い年月を
そうしてゆっくりゆっくり、整えられたとある星に
ある時、小さな命が生まれました
それは、創造主の手からのものではありませんでした
その事に管理者達は驚き、ざわめきが世界を満たします
それにより世界が震え星が砕け、折角誕生したというのに、滅んでしまう所などがありました
しかし、世界に時間が流れる事が許されているので、またゆっくりゆっくり、星々はくるくる回り時を刻みます
その間に、新たに生まれるものもあれば、滅んでしまうものもありました
色々なものを眺め愛でてきた創造主は、ただただそれを見つめます
自らの手で創ったもの達も、自らの手を経ることなく生まれた命も、同様に
愛しい子らを、創造主はただ見つめます
そうして、また暫しの時間が流れ
慈しみ、育まれたその子らを、創造主は満足そうに眺めてから
創造主は、ひとたびの眠りにつくのでした




