11/22 保健室
とにあ様宅、11/22 気づけば保健室とリンクしてますー
「隆維!」
「な、おいっ! 青空!?」
体育の授業中。
見学していた筈の隆維が、倒れたのに驚いて。
窓の方を向いた瞬間見えたから。
つい、二階の窓から飛び降りてた。
背中に届いた先生の声は、聞こえなかった。
自分でも、ちょっとびっくり。
………気を付けないと。
海姉みたいに変な噂が立ったら、困る。
とりあえず、迎えに来た先生に連れ戻されて、放課後まで授業を受ける。
隆維が倒れる、なんて。今までに無い事。
…………心配。
隆維は、もう一つの「家族」だから。
ベッドが軋む音。
寝てた、意識を失ってた隆維の、目が覚めたみたい。
カーテンを開けて様子を窺う。
「…………気が、ついた?」
「うん。ちょっと恥ずかしいよー。来週から恥ずかしさで休んじゃうかもー」
今日、ちょっと恥ずかしい事をしたから、その気持ちは分かる。
だけど。
傍に寄って、隆維のふわふわの頭を撫でながら。
「…………大丈夫。そんな理由では休ませてくれないと思う」
「えっと」
首を傾げて問うてくる隆維に説明する。
「…………もう、放課後。涼維は鞄取りに行ってる」
「今日ね、兄貴達が動きの合わせするって言ってた。気がむいたら見に来てよー。意見してくれる見学者少数派で募集中らしいんだー」
何かに気付いて、説明した以外の言葉が返ってくる。
…………体調以外はいつも通り? かな。
今月末の『イベント』の事。
確か、海姉が少し噛んでるから、誘えば行きそう。
「…………ん。時間が合えば行くかも」
「うん。ビシビシキビシイこと言って色々折っちゃってー」
そんな話をしていたら。
涼維が保健室に飛び込んできた。
「隆維!」
そのまま鞄を放り出すから、受け止めてたら、がばりと隆維に抱きつきにいった。
「父さんが迎えにくるってー。熱でてる? 何かこわかった? 痛かった?」
「よくわかんない。頭は少し重い」
苦笑混じりの隆維が、涼維を宥める。
何か、二人だけに通じるものがある、んだと思う。
双子のまなかとなかばも、お互いの存在が他と違って近いからか、普通の兄弟姉妹よりは、互いをよく分かっている節がある。
「大丈夫か?」
声をかけながら清水先生が来て、その後ろに木下先生と、隆維涼維のお父さん、暁智さんが続いて入ってくる。
「学校来たくなくなりそーなほどはずかしーですー」
「そのときは迎えに行くぞ!」
「あー。その理由で休ませる気はないですから」
意気込む木下先生を、暁智さんが止めて。
「動ける? それとも抱き上げる?」
「そ、そんなことされたらマジ学校くんの恥ずかしすぎる!」
凄い事をサラッと言って。
慌ててる? 照れてる隆維はなんか、新鮮だった。
「渚ちゃんも便乗する? 送っていくよ?」
そう聞かれたけど、図書館に寄る用事があったから、辞退する。
それに、
「高橋先生、ありがとうございましたー」
「はい。またどうぞ」
「はーい」
「木下先生、清水先生。ご心配おかけしますー。また来週ー」
隆維が頭を下げて、高橋先生、木下先生、清水先生にお礼を言うのを見守って。
「んじゃ、渚ねぇ、気が向いたら来てねー。涼維帰ろー」
カバンを渡した隆維と涼維、それから暁智さんの三人と、木下、清水先生二人が保健室を出た所で。
「青空さん」
高橋先生に声をかけられる。
「…………」
用件は分かってる。
だから何ともないけど、傍の椅子に座り素直に上履きと靴下を脱いで、足を出した。
とにあ様のURONA・あ・らかるとより
https://book1.adouzi.eu.org/n8162bq/
隆維くん、涼維くん、暁智さん
YL様の"うろな町の教育を考える会" 業務日誌
http://book1.adouzi.eu.org/n6479bq/
清水先生、高橋先生と木下先生もかな?結婚式がある設定を
お借りしてます
何かありましたらお気軽に




