11/4 迷惑なんて、かけていいと思ってるの?
○年ぶり?投稿ですが(汗
あけましておめでとうございます
今年も宜しくお願い致します
幾度となく繰り返し。
「……ごほっ」
意識は戻らないものの、なんとか息を吹き返した賀川に。
ほっとした表情で一つ息を吐き、何気なくフィルが口元を拭ったその時。
クゥルル、と羽ばたき音と共に響いた相棒の鳴声を耳にし、フィルがそちらへと顔を向けると。
夜の闇魔を切り裂いて、光の線が空を走り。
扉の形を描き出したと同時に本当にその扉が開いて、
「いったい、いったい。何があったの〜っ!?」
叫びながらのアプリが、ルドを引き連れて飛び出してきた。
ルーンの力を用いたと知っているフィルはそれに驚く事なく、小型化したルドを腕に乗せながら、
「おせーよ、アプリ。早く賀川診てやって」
くれーー、との言葉が紡がれる前に。
「なんで、なんで〜!? フィルフィルも、お兄さんも。そんなに、そんなに。ボロッボロなの〜〜!?」
可愛らしい子供の声で、その翠の瞳をまんまるにして、アプリが素っ頓狂な声を上げる。
アプリが二人を見たその時より更に、これでもかと言う程痛々しい状態となっているのだからその反応も分からなくもないのだが。
今、そんな事を言っている場合ではない。それはアプリだってわかっている筈で。
はぁー、と息を吐いて。フィルが面倒くさそうに言葉を紡ごうとした、その時。
「フィ〜ルく〜ん♪」
「っ!?」
全身の毛を逆立てる、嫌な声が聞こえたと共に。
「いっ!」
そろりとそちらを振り向きかけたその時には、砂浜に蹴り倒されているフィル。
すぐ様身を起こそうとするが、塞いだとはいえ切り裂かれた腹に容赦無く踵を落とされ、息を詰める。
「僕やカルサムならまだしも、一撃必中なんて君には無理なんだから☆ もっとスマートに出来ないのかなぁ?」
にっこり、笑顔でフィルの腹を踵で抉りながらイルが告げる。
「な、にが……っ」
痛みに耐えながらフィルが声をなんとか絞り出すと、更に傷口に踵をめり込ませながらイルがくすくすと謳うかのように囁く。
「なぁに? フィル君、本当にわかんないの?」
「だから……っ! 何が、ってんだ、ろーがぁっ!」
地に縫い付けられたまま、身動ぎすら出来ないフィルを。
くすくすと愉しげに見下ろしていたイルは。
すうぅとその、薔薇色の瞳を細め。
冷やかに、まるで氷のような零度を含んだ声で呟いた。
「他ならまだしも、『師匠』たるこの『僕』に、『弟子』である『フィル君』が」
「迷惑なんて、かけていいと思ってるの?」
さも当然と言われたそれに。
フィルは。
これでもかと叫んだ。
「チェーイールー(てめぇ)の『弟子』になんざ、なった覚えはっ、これっぽっちもねえよ!!」
ボロッボロ、ですが
フィル的にまだ難は去って無さげ…
イル君、イル様なので(苦笑)
桜月りま様のうろな町の森に住んでみた、ちょっと緩い少女のお話より
http://nk.syosetu.com/n2532br/
賀川さん
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おかしな点等ありましたら、お気軽にご連絡くださいませ
ちまちまでも、続きをぉ…っ




