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12/25 クリスマスデート★旧水族館で


とにあ様のURONA・あ・らかると クリスマスデート☆乾杯

とリンク


空ちゃん視点☆






 クリスマスデートの最終スポット。

 鎮君のお家、旧水族館のレストランフロアでのディナー。


 道中は言葉少なだったけど、繋がれた手に安心しつつドキドキしながら、一緒に歩いて。

 灯りがほとんど落ちてる旧水族館は、珍しくて、ちょっと不思議に思いながら、鎮君の後について自宅内へと入る。


 廊下を回って踏み込んだ水族館部分は、とっても素敵な景色が広がっていた。


 照明が落ちてて、何処からか届いている僅かな光を、水が透過しながら何倍にも広げていて。


 まるで、水底にいるみたい


 そう思いながら水影が周囲を彩り、たゆたう神秘的な光景を眺めて。

 その時鎮君の耳元で一瞬、キラリと光が反射したのに気が付いて。

 それにはてなと首を傾げている間に、レストランフロアに着いちゃって。


「暖房入れるなー」


 鎮君のその声にはっとする。

 手が離れて、パチリとスイッチを押す音がして。

 明かりがついて、暖房が稼動する音が聞こえる。


「!」


 いきなり明るくなったのに一瞬目を閉じて、その後閉じていた目をそうっと開くと。


 コートを脱ぐ鎮君の姿が目に入って。

 ドキンとする。


 何気ない、事のはずなのに……

 所々の動作を、勝手に目が追う


 ボタンを外す指。

 ばさりと脱ぎかけたコートの、合間からちらりとのぞく肩。


 ……暗い所から、いきなり明るくなったから……?


「空ちゃん、厨房の方に行こう。あっちの方がすぐ暖かくなるし」


 ベージュのセーター、紺のズボン姿の鎮君は、朝から見てるはずなのに……


 ……すごく……カッコ良くみえる……


「……うん」


 間があいたのにも気付かずに、ストンとコートを脱いで、ツリーの灯りを見つめながら、ふわふわと歩く。


「空ちゃん、このまま食べるのもいいけどさ、簡単グラタンにでもしちゃおうか?」


 厨房で料理を確認していた鎮君が、そう聞きながら振り返って。



「きれいだ」



 暫ししてから呟かれた、その言葉に。



 かぁっと熱が上がって、一気に真っ赤になるのがわかる。



 ……っ、き、……きれ……

 ……きれいって……えぇっ!?

 ……はうぅっ



 言われた言葉が恥ずかしくて、ドキドキしているのを必死で抑えていると。


「あれ? 朝、こんなケーキあったっけ?」


 不思議そうに呟く鎮君の声が聞こえて。


「え、えっと。どうかした?」


 ちょっとでも気をそらそうと、まだ熱の残る顔のまま、後ろからそっと覗き込むと。

 そこにあったのは、(あみ)お姉ちゃんが作ったツリーケーキ。

 それに「ああ」と頷くと「ん?」と首を傾げてくる鎮君。

 その顔を見ながら、くすりと笑って告げる。


「海お姉ちゃんが、ね」


 それだけで納得した鎮君が、あー、と呟き苦笑しながら。


「今年はみんなそれぞれの予定優先だからなぁ。うろなにきてみんなバラけるのは実は初めてなんだよな」


 そう呟いて。


「隆維・涼維たちはラフっておじさんが来日してるから、今日の午後から明日の朝まではそっちと過すって言ってたし、芹香はグリフ兄たちが遊園地連れて行くって来てくれたわけだし、俺は空ちゃんとデートだし?」

「っ!」


 悪戯っぽく言われて、それにドキッとして、また頬が熱くなる。


 うぅ……もしかして鎮君、わざとやってる……? 

 そう思ってむぅと頬を膨らますけど、


「揃って受け取れなくて海ねぇに悪かったかな? でも、デザートはコレで決定♪ な」

「うん」


 ニッと笑って言われたのに、なんだかいつも通りに、戻ってきたみたいな感じがして。


 その後は二人で料理を用意して、盛り付けをしている間に、鎮君がテーブルのセッティングをしてくれて。

 用意が出来たから、テーブル側に佇んでる感じの鎮君に、声をかける。


「鎮君?」

「あ、ちょっと待ってワゴン準備するから」


 そうして持ってこられたワゴンは、デコレーションが施されていて。

 二人で笑いながら料理をワゴンにのせて、テーブルまで運んでいると。


「わぁ」

「お?」


 窓の外ちらりと、景色を彩る白を捉えて。

 空からの贈り物に、ホワイトクリスマスだ、素敵……って思ってたら。


「後で、テラス、出てみる? さみーけどさ」

「やんじゃうかも?」

「んー。そん時は暖かい場所でのんびり雪を見ながら飯食いましたーってことで」


 鎮君がそう言って。それにくすりと笑いながら、もってきた料理をテーブルに並べていたら。


「ふっ、恒例のARIKA手伝いの成果がココに!」


 なんて言ってくるから、堪えきれなくて。

 笑いながら呟く。


「じゃあ、キャリアは私のほうが上だね」

「えー。勝てっこねーじゃん」


 そういう鎮君にくすくす笑いながら、二人一緒に席について。


『乾杯』


 呟いてそっと、互いにグラスを傾けた。



個人的に、ですが(苦笑)

指の長い人が、ネクタイを外す姿にドキリとします(笑)


とにあ様のURONA・あ・らかるとより、鎮君


お借りしております

おかしな点等ありましたら、ご連絡くださいませ


さて、あと1、2話ですよ、たぶん



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