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12/7 あたしにバレたのが運のツキだ




 ちょいと注意、だーけのつもりだったんだけどなぁ〜。

 ここまでヌかされたら、タダじゃ帰せねーっつーの。

 それにあの表情……

 イヤなタイプの笑みだ。

 くそっ。


 シン……と静まりかえった室内で、千秋と向き合う。


「千秋、マジで言ってんの?」


 もう一回、問うてみる。

 それにはぁ、とため息して千秋。


「だってそうでしょ? 僕がどうなろうと、海ねぇには関係な――」


 まだ言うかっ! このクソガキッ


 千秋の、その言葉が終わらぬ内に。


「おおアリだっこの、バカたれがっ! どの口がんな事ほざけんだよ、あぁんっ!?」


 ダンッと床を踏み鳴らして叫び、その襟首を捕まえる。


「ちょ、やめ」


 千秋の抗議なんざきーてやらねぇ。


「カンケーねぇだと!? 何処がだよっ! あたしらは他人かっ! 違うだろっ!!」


 若干明るめの、その緑の目を覗き込むが、視線は合わそうとしない。

 すぃっと避けられる。


 ついで、関係ない事なのになんで怒るのさ、みたいなため息。

 ため息吐きたいのはあたしだっつーの。


「……ほんっと、〈自分達〉以外はどーでもいいのな」


 ため息混じりに呟いて、ぺいっとその襟首を離す。

 ちょっとよろめいただけで、踏み留まる千秋。

 ちらり、見上げる緑と初めて目が合う。


 終わり? とでも言いたげなその瞳。

 ――ムカつく。


 けど、これで終わりになんかしてやるモンか。

 ニヤリと口角を上げて、あたしは千秋に言ってやった。


「このあたしにバレたのが運のツキだ。――観念すんだな、千秋?」



獲物は逃しませんよ、海は

幼馴染みでも

いや、幼馴染みだからこそかな


とにあ様のURONA・あ・らかるとより、千秋くん


お借りしております

おかしな点等ありましたら、ご連絡下さいませ


次くらいで終わる…かな?


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