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因果応報は続いていく……。

 「ラッシュさん……」


 スクエは、頭をポリポリと掻き……不味いところを見られたというような様相を出していた。

 

(お、俺が助かるには……!! ここしかない!)


 ザッカスは、全身全霊の力を振り絞り……ラッシュの足元まで飛び出し、縋りついた。


「お、お願いします!! 助けてください!! こいつは……スクエは、とんでもない奴なんです! 俺達、脅されてるんです! 今すぐに殺して下さい! 貴方なら出来るはずです! お願いします!」


 その場の空気は凍りつき……リンタルとネチカルは、ゴクリと唾を飲んだ。


 ラッシュの返答は……。


「ザッカス……お前、いい加減にしろよ」


「はぁぁっ?!」


 ラッシュの言葉に、ザッカスは抜けた歯から血を出しながら驚く……。一方でスクエは……口に手を当てて笑いを堪えている。


「俺の目を誤魔化そうなんて、百年早いんだよ。どうせお前ら3人、またスクエをリンチしようとしたんだろ? で、返り討ちに遭った……ってところか。残念だったなコイツは5日間で見違える程、強くなったんだよ。お前らと違って才能もあってマジメだからな」


 スクエは下を向いて感動したフリをしながら話す。


「……勿体ない言葉、ありがとうございます。全部ラッシュさんの、お陰です。ボクも強くなれて、3人を見返せて満足しました。これからは(わだかま)り無く、チームみんな仲良くやっていけたらなって思います。……ですよね?」


 スクエはリンタルとネチカルの眼を交互に見る。


「も、もちろん……」

「あ、ああ」


 ラッシュは腕を組みながら、ウンウンと頷く。


「ち、違う!! 違う! 違う! 嘘だっ!! 全部嘘なんですよっ! みんな脅されてるんだ! 信じて下さいっ……! この状況を救えるのはラッシュさんしか居ないんです……お願いします!」


 ザッカスは血と涙を流しながら必死に訴える。


「はぁ……何なんだオマエは……。折角の良い場面をぶち壊すんじゃねーよ。大体、自分から撒いた種に仕返しされた挙句に情け無く泣きつく奴なんて俺は認めねぇ。ザッカス、お前は性根から叩き直す必要がありそーだな」


 絶句するザッカスに、スクエが近づいて声をかける。


「ザッカスさん……負けて悔しい気持ちは分かりますわ。でも、これ以上は止めとき。()()()()()……」


 ザッカスは身の毛がよだつ恐怖に包まれ、固まる。

 スクエは、続けてラッシュに話しかけた。


「そーいや、ラッシュさん。ボクが頼んでた『例の件』……どーなりましたか?」


「おう! バッチリよ! オマエの紹介してくれた20名はカンパニーで採用しといたぜ。全員中々にスジが良いし、スクエ、お前見る目あるな!」


 その会話を聞いたザッカスは、スクエが言っていたワードが頭を過ぎる……「このギルドの全てを貰う」……と。


「あ、あんた正気か!? こんな得体の知れない奴の手下を20名も入れたのか!? カンパニーがどうなっても良いのかよ?! アンタは大馬鹿だ!!」

 

 ザッカスは力の限り叫んだ。


 ドゴォッ!


 と、次の瞬間にはラッシュの蹴りによって、壁にめり込んでいた。


「……次にタメ口きいたら殺すと言った筈だぜ」


「が……がばっ……」


 シュッ。


 さらにラッシュは目にも留まらぬ速度の正拳突きでザッカスを追撃する。


「ぐべぁっ!? ぐぁぁっ!?」


「拳が身体を貫通しちまったよ……そーか。オマエ、死なないスキル持ちだったな。じゃ良いか」


 ザッカスの身体から血塗れの腕を引き抜くラッシュ。


「あ、あ、あ……兄貴に……言いつけて……やる」


「は? 良いぜ、好きにしろ。あの成金豚野郎と俺、どっちが上か教えてやるよ」


 スクエはラッシュを見ながら、ほくそ笑む。


(ラッシュさんは、ボクが来る前から『女神の加護』が外れかかっとった。……で、こないだコッソリ外したから、これからまだまだ強くなるで。大事な〝神の規律を逸脱した者(ルールブレイカー)〟候補や……)


 血溜まりの中、絶望するザッカス……しかし、彼はまだ諦めてはいなかった。


(スクエ……このゴミカス野郎……お前の思い通りにはさせねぇ……カンパニーは俺が……守る……! そして……絶対に復讐してやる……! 忘れてないか……オマエにはまだ、『罪人の印』が付いてんだぜ……?)


 目に光を宿すザッカスを見てスクエは口角を上げる。


(……まだ逆らおうとしてるみたいやな。後悔するで……って警告したんやけどな。ま、ええわ……ボクのプランには変更無しや)


 逆境に立たされ復讐心を燃やすザッカス。


 大魔王になる男を名乗る得体の知れない青年スクエ……時を近くして現れた大魔王を自称する女性。


 ブレイブ・ソードレイの予感した『大きな力』……それは静かに、着々と、この世界に迫ろうとしていたのだった。


 そして……〝神の規律を逸脱した者(ルールブレイカー)〟として覚醒したアライズは今、晴天の剣士サニーと共に、ジェノバース農村区にて奮闘し『大きな力』となるほどに努力と研鑽を積んでいた──



次回から主人公アライズの成長、成功、そして更なる『ざまぁ対象』の登場と『ざまぁ展開』も用意していますので、引き続きよろしくお願いします!

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