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お下がり愛用悪役令嬢  作者:


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カタカタとモフモフ

(ん? なんか庭に…)

 何だあれ! ハシビロコウ⁉



 庭を見渡せる部屋で、おやつを食べたり家庭教師から出された課題をこなしたりしながら鳥を観察することかれこれニ時間、ハシビロコウに似た水色の鳥は全く動かない。


 魔獣図鑑で調べたところ、これだろうと思われる魔鳥が載っていた。

『水魔ハシビロコウ』属性:水 生態:不明

 

(目開けて立ったまま寝てる? ちゃんと生きてる? …ちょっと結界張って近づいてみるか)


 庭に出て、ゆっくり距離を縮めようとしたが、

「カタカタカタカタカタカタ」

「うわっ!」 


 気配を察知した鳥は大きな顔をぐりんと私に向け、めっちゃ嘴を鳴らしてきた。怖っ。目が鋭い。


 身長はトリスタンと同じくらいか? どこから飛んできたんだこれ。


 気になったが、近寄るのは諦め、もうすぐ夕食の時間だったのでその日は王都の公爵邸に帰った。



 ◇◇◇


(まだいる)

 うちの庭が気に入ったのか、その鳥はこの一週間、私がヒコミテに来る度に同じ場所にいる。午後しか見ていないが、一日中ここにいるのだろうか。


(餌どうしてるのかな。水は自分で出せそうだけど)


 今日は鳥の定位置の近くに土魔法で小さな池を作り、アイテムボックスから水を出して、買ってきた生きた川魚を放してみた。

 鳥がカタカタ嘴を鳴らしたのは初日だけで、以降は私が庭に出ても置き物のようにじっとしている。


「無視か…」

 見向きもしない。


 ところが翌日、鳥は同じ場所にいたが、池の魚はいなくなっていた。

「食べたのかな?」

 嬉しくなって、魚を補充する。

 今度イーサンに川釣りを教えてもらって、自分で餌用の魚を釣ろう。



 ◇◇◇


「ぎゃ⁉」

 池に魚を放そうとしたところ、でかい魚が池でビチビチ跳ねていた。

 何だこの魚…1m近くある。鳥の仕業だな。


 そんなことが数回続いた。すっかりこの池は鳥の生き餌入れになったようだ。


「あんまり変なのは捕ってこないでよ」

 話しかけると、鳥が私の方を向いて首を縦に振った。

「動いた…!」


 感動である。

 名前を付けよう。雄か雌かわからないけど…水色だからスイちゃんにしよう。

 番犬ならぬ番ハシビロコウだ。不審者がいても動きそうにないが。



 ◇◇◇


 バシャ!バシャバシャバシャバシャ!


 庭から水音が聞こえる。

(スイちゃんが大物を捕ってきたのかな。見てみるか)


「ええっ!」

 猫じゃん! なに池に放り込んでんだ!


 急いで救い出し、時空魔法で水気と汚れを取って抱いて温める。

 容疑者スイちゃんは平常どおり定位置で微動だにしない。


(…猫じゃないな。虎の赤ちゃん?)


 幸い赤ちゃんは元気で、しばらくもぞもぞ動いた後、私の腕の中で寝てしまった。

(足が太い…肉球プニプニ薄ピンク…)


 部屋に戻り、温かくて柔らかい赤ちゃんを抱いたまま魔獣図鑑で虎型の魔獣を探す。


『火魔虎』属性:火 生態:不明


 …この図鑑、絵がカラーで綺麗だったから買ったけど、説明が雑。それともほんとに生態が解明されてないのかな。


 絵の魔獣は、足の先以外は動物の虎と同じ見た目だった。違うのは、赤い靴下を履いたように全ての足の先が赤いところだ。

 これ狩りの時目立つんじゃない? いいのかそれで。


 この子の足の先は白い。普通の虎だな。


 スイちゃん一体どこからこの子を連れてきたんだ。

 ある程度大きくなるまでここで育てよう。午後だけじゃなく朝食前と夕食後も通おう。まずは、寝てる間にミルクと哺乳瓶を買ってこないと。 

 

 名前は…虎の女の子だから、虎虎(ココ)ちゃんにしよう。


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