お盆に撮った写真
76.お盆に撮った写真
お盆に父方の実家の方に墓参りに行くと、偶然にも久しい親戚たちが集まった。
十数名程集まって、珍しいなぁ、久しいなぁなどと話していると、誰かが記念に集合写真でも撮ろうと言い出した。
私たちは居間に集まって、スマートフォンのタイマーカメラで集合写真を何枚か撮った。
みんなで写真を眺めていると、複数枚ある写真のうちの一枚に不可解な物が映り込んでいた。
俗に言う心霊写真という物だと思うが、テレビで観るような分かりづらい物とは違って、その写真を一目見た親戚たちは皆一同に声を出した。
他の写真には無いのに、その写真にだけは集合した私たちの背後に煙のようなもやが大量にかかっていたのだ。
そしてそのもやを目を凝らして見てみると、複数の人の腕や頭の様なものが見えてきた。
誰かが、これ婆さんだよ、と言って指を指した。
また誰かが、これは卓也さんだ……と、皆が亡くなった親戚の名前を出して指を指すのです。
お盆なのでうちに帰って来たんだ、と言って皆は喜んでいました。
しかし私は一人浮かない顔で、恐怖を感じていた。場の空気を壊すと思って言わなかったけれど……いや、もしかしたら皆気が付いていながらも口にしないだけなのか。
私たちの背後に映り込んだご先祖たちは皆、苦悶の表情を浮かべているのです。
とても辛そうに、とても苦しそうな表情を浮かべるご先祖たちの阿鼻叫喚が聞こえてくる様で、私は恐怖したのです。
黄泉とは酷く辛くて厳しい所なのでしょうか?
死ぬのが怖くて堪らなくなった。




