表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

104/104

あとがき

 おはようございます。こんにちは。こんばんは。げっちょろベです。


 「君の眷属になりたい」を最後までお読みいただいた皆様、本当にありがとうございます。本作はこれにて完結となります。この作品を完結まで書ききれたのは、偏に読者の皆様のおかげだと思っています。本当にありがとうございました。ツイッターで拡散して下さった皆様、いいねして下さった皆様、この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。


 さて、この作品は私の中の一つのモチベーションから始まりました。「カッコいいヒロインを書きたい」です。カッコいいヒロインってどんなだろう。その答えはいっぱいあって、未だに私にもわかりません。


 ただ、この主題を書けたら良いな、と思っていたテーマが幾つかあります。一つ「貴族でありながら身分の差を気にせず、気さくに接するヒロイン」。二つ「誰にでも等しく優しく、そして確りとした信念を持っているヒロイン」。三つ「単純に肉体的に強いヒロイン」。


 他にも挙げたらきりがないですが、それを書きたかったのです。書けたのかな? いや書けたはず。うーん、わかりません。


 そして、物語全体を通して書きたかったことは、「永遠を生きる少女を、平凡な少年がどのようにして救っていくのか」ということです。最終的に、一緒の時を生きるという選択をしましたね。


 さて、本作の大大大エピローグですが、最初からこういう最後にするということは決めていました。にわか設定厨の私ですが、スタートとゴールだけを決めて、プロットも練らずに、敢えて設定も練らずに、ノープロットで書き始めました。結果的にそれが良かったと思います。設定っていうのは、書いている内にもどんどんと湧き出してくるものなのですね。勉強になりました。いや、にわか設定厨の私だけかもしれません。途中途中で設定に矛盾が無いように、過去の話を読み返したりして、大変でした。今最初から読み返すと、微妙に設定が矛盾していたりしそうですね。あわわわわ。


 本作品は、ライトノベルというものを十全に意識した構成となっています。つまり十万文字前後で、文庫本一冊分。その中で起承転結をちゃんと作る。はじめちょろちょろ、中ちょい盛り上がり、そして下がって、最後にドーン! を目指して書きました。


 なお、この物語で書きたかったけど、書きそびれたエピソードは他にも沢山沢山あります。他の吸血鬼とカーミラが出会ったら、だとか、ヴァンピール教の「救済派」の人たちの話とか。ですが、あんまりだらだらと続けてもアレですし、私としては綺麗に物語を締めくくれましたので、この物語はここでおしまいです。


 次はちゃんと設定を練ってから書こうかなとか思っていますが、設定を考え始めると、いつまでたっても本編を書けないような気もするので、迷っています。


 さて、仲良し六人組や主要登場人物のその後が気になる方がいらっしゃるでしょう。知らなくていい、綺麗に終わらせたでしょ、とお思いの方はブラウザバック推奨です。


 あと、あとがきを最初に読むタイプの方。本編のネタバレが多分に含まれています。気にする方はブラウザバックで。気にされない方は、そのままお読みくださればと思います。


 無粋だと思いつつも、主要人物達の空白期間やその後を書きたいと思います。飽くまで現時点での構想というか妄想です。もしもこの作品の続きを書こうとか、そんなふうに考えて、実行に移した時変わってくるかもしれません。予めご了承下さいませ。



・カーミラ


 エライザによって、帝国との戦争に駆り出されまくりました。カーミラはその吸血鬼としての力を存分に発揮しつつも、キル数ゼロという偉業を達成しています。基本的には死なない程度に痛めつけて、そして降伏を促す、そういう戦い方をしました。大将首も何人もやっつけました。全て捕虜にしています。彼女の尽力が、王国を勝利に導いた一つの要因であると言っても過言ではありません。常識的に考えて、指揮官を捕虜にされまくる帝国が不憫すぎます。死んじゃったら、「死んじゃったね」って、士気が上がったり下がったりするものですが、捕虜ですからね。帝国としても、捕虜を奪い返すために、全力で王国を叩く以外に選択肢がありません。エライザとしてもカーミラを聖女として利用しまくります。王国の聖女、ここにあり、と。神々に選ばれた聖女が王国にいるのだから負けるはずがない、と。士気が上がりまくることこの上なし、です。


 途中、エライザに捕虜を条件付きでいいから開放するようにお願いします。当然エライザですから、条件はものすごく厳しいです。条件の仔細はあまり考えていませんが、帝国は多いに苦しんだでしょう。ですがその進言が何処からか漏れ、彼女の聖女伝説が増々加速します。多分漏らしたのはエイミーあたりだと思います。


 真の吸血鬼としての力を操れるようになったカーミラからすると、普通の人間なんて木っ端微塵にするのは容易いのですが、彼女の信念から決してそれはしませんでした。


 戦争が終わったあたりで、エライザと絶縁宣言をして、ロドリゲス領に引きこもり始めます。当然ロビンも一緒です。


 ロビンとは相思相愛です。ですが、どちらも奥手も奥手なので、行くところまで行き着くのは、多分二人が八十歳ぐらいのときじゃないかなー、と思っています。奥手すぎるだろ。もうちょい頑張れや。


 ふたりとも恥ずかしがり屋さんなのです。


 百年後も千年後も一人ぼっちだなぁ、なんて思っていた人生だったので、ロビンというパートナーを得て、幸せいっぱいです。それでも、自分の知り合いがどんどん亡くなっていくという、永遠を生きる者の苦しみを感じています。とはいえ、それなりには楽しく隠居生活を送っています。


 神々としては、奇異な運命に支配されたカーミラが隠居生活なんて面白くない! という感じなのですが、引きこもってしまったカーミラになすすべもなく歯噛みしながら見ているのだと思います。


 エピローグの約十年後に、ようやく決心がついたのか、ロビンとの子供を作ります。娘です。


 その後は、静かに、平穏に、永遠を生きていくのでしょう。不死身ってどういう感じなんですかね。わかりません。ロビンと娘に囲まれて、慎ましやかで、少しだけ幸せなそんな感じで過ごしていくのだとおもいます。


 時々、世の中の動向を覗き見て、すごいなぁ、人間って進歩していく生き物なんだなぁ、と思ったりもします。



・ロビン


 カーミラと同様に、帝国との戦争に駆り出されまくりました。カーミラとは違い、彼は全力で戦わないとともすれば殺されてしまうので、人を沢山沢山殺してしまいました。ですが、「カーミラの手を汚さないためには、自分の手を汚すしかない」という信念があったので、そのことをたまーに思い出して、鬱々としながらも、やっぱり彼は手を汚すのです。


 エライザに命令されて、王国の不穏分子の鎮圧、とかもカーミラには内緒でやったりもしています。


 また、なんだかんだ悪知恵が回るので、エライザから色々と政治の話とか制度の話でアドバイスを求められたりもします。政治になんて関わりたくなかったのに、とか思いながらも、自分のできる限りのアドバイスをエライザにしたりします。なんだかんだで、エライザもロビンを頼りにしていたみたいです。


 戦争終結後、カーミラのエライザ絶縁宣言に引っ張られて、半ば強制的にカーミラとの引きこもり生活に突入します。彼も人の世に未練はあまりないので、強制的という言葉が正しいかはわかりません。


 カーミラの項でも書きましたが、カーミラとは相思相愛です。ただロビン的にはカーミラは愛している人であると同時に、仕えるべき主君のような存在なので、性的な意味で手を出す、なんて恐れ多いことはなかなかできません。なので、最終的には、カーミラ主導で結ばれます。多分。朴念仁ここに極まれりですね。罪深い主人公です。お前は本当に男なのか? ウィンチェスター子爵の説教が何の意味も持っていませんね。


 カーミラの項でも書きましたが、エピローグの十年後、カーミラとの間に子宝に恵まれます。その後は、静かに、平穏に、永遠を生きていきます。カーミラと違って、彼はカーミラ第一主義者なのでカーミラよりも幸せを感じています。


 世の中の動向を見て、人間も捨てたもんじゃないよなぁ、とか思ったりしています。きっと。



・エライザ


 帝国の戦争中も、その後も、その辣腕を発揮し、王国を血を流さない緩やかな革命へ導いていきます。王権による、王権と貴族の権力の破壊。それが彼女の目的です。


 カーミラとロビンは手駒として良いように利用しまくりましたが、三十歳ぐらいのころから、彼らが非常に得難い存在であることにようやく気づき、本当の意味で、「お友達」なのだと自覚しました。それからは、二人と時にいがみ合い、時に協力し合いながら、王国をより良い国にしていくことに尽力しました。


 戦争が終わって、カーミラに絶縁宣言された時は、酷く悲しんだみたいです。一週間ぐらいは眠れなかったとか。常に忙しく、目の下に隈をこさえている女王が、ますます疲れ切った表情を浮かべるさまをみて、家臣達が首を傾げ、多いに心配したとか。


 結婚はしなかったみたいです。彼女を御しきれる旦那様が思いつかないですね。次の王は、お飾りではありますが、前王の王弟であるクレイグ公爵家から輩出されます。ジョニーの子供ではないです。彼の弟の子供です。


 享年は九十一歳。寝たきりになることもなく、死ぬ直前までしゃんとして、執務に励んでいました。ある日、力尽きたようにパタリと倒れ、そして一週間ぐらいで亡くなります。


 その一週間の最後の日に、長いこと絶縁していたカーミラと話して、「あんなことがあったわね」とか、「色々と利用してごめんね」とか話して、本当の意味でカーミラと「お友達」になります。エライザにとってカーミラとの確執は最大の心残りだったのです。そしてカーミラに一言「ありがとう」と告げ、幸せそうな顔で亡くなりました。葬儀は盛大に行われ、彼女の功績は王国、変わって連合共和国の歴史の中で脈々と語り継がれることとなります。歴史の教科書に載っちゃいます。



・グラム


 本編では彼の描写は比較的少なかったのですが、彼は重度のブラコンです(裏設定です)。お兄さんのためにその生涯を捧げる、と誓っています。なので、間違っても自分が領地を継がないように、馬鹿でボンクラで無作法な人間を演じていたのです。お兄さんが領地を継いだ後は、お兄さんの完全なサポート役として、尽力しました。


 学院卒業後は、当然のように戦争に駆り出されました。騎士団にもスカウトされていた彼ですが、その信念から丁寧にお断りします。戦場では、時折目覚ましい功績を上げながらも、右脚を負傷。治癒も間に合わず、傷病兵として戦場から離れます。


 その後は、先述したとおり、お兄さんのサポートとしてその優秀な頭脳をフルに活かしました。


 結婚は両親が決めた相手と普通にしたみたいです。当然ながら子供も作りました。


 カーミラとロビンの秘密は自分と、自分の子孫だけに受け継いでいく家の秘密として語り継いでいくことに決めています。


 享年七十六歳。お兄さんと、家族に見守られて大往生を遂げました。あ、当然危篤状態を聞きつけたロビンとカーミラも駆けつけました。思い出話に花を咲かせて、とても楽しかったようです。



・アリッサ


 一番不憫な子です。ロビンのこと大好きだったのにね。カーミラに奪われちゃいました。ですが、なんとなく奪われるということは予想していたのか、その事自体に対するショックはあまりなかったようです。ですが、半ば裏技みたいな方法(ロビンを眷属にするという)でロビンを奪われたことに対しては、ちょっとだけ腹を立てました。具体的には二日後ぐらいにカーミラと大喧嘩して、そんで一週間ぐらいして仲直りしたようです。


 彼女は攻撃魔術が得意ではないので、戦争には駆り出されませんでした。学院卒業後は、領地に戻り、趣味の魔法薬を作ってそれを売りながら生活します。間接的に帝国との戦争にも多いに寄与しました。なんだかんだで、新しい魔法薬を開発しまくったりして、王国の魔法薬技術の向上という意味でめちゃくちゃ功績を上げまくります。魔法薬学の天才、なんて呼ばれたりするようになります。


 結婚については、親の決めた結婚相手と結婚します。ですが、その時にも「私の心には、一人の男性がいます。その人は私には絶対に手に入らない人ですが、それでも一番愛しているのはその人です。それでもいいですか?」と、はっきりきっぱりと結婚する相手に告げ、OKを貰っています。理屈っぽい彼女らしいですね。


 当然子供も作り、そして、その子供がホワイト領を継ぐことになります。しばらくしてお飾りになりますが。


 グラムと同様、カーミラとロビンの秘密は、自分と自分の子孫だけに受け継いでいく家の秘密として語り継いでいきます。


 自分が歳を取っていくのに、歳を取らないカーミラとロビンを羨ましく思ったりもしますが、それでも永遠を生きる苦しみを僅かながらにも理解しています。


 享年六十八歳。流行り病にかかって、亡くなりました。仲良し六人組の中で一番早死にしてしまいました。当然ながら彼女が死ぬ直前、カーミラとロビンが駆けつけました。懐かしい思い出話に花を咲かせて、「私はこんなおばあちゃんになっちゃったのに、二人はあの頃のままね」とかしみじみ呟いたり、カーミラとハグしたり、ロビンとハグしたりしました。病死といえども、その死に顔はとても満足そうな顔だったみたいです。



・ヘイリー


 カーミラ様命、な彼女ですが、別に同性愛者なわけでは有りません。カーミラ限定です。攻撃魔術も使えないので学院卒業後は領地に戻り、親の決めた相手と普通に結婚しました。子供も勿論作りました。


 結婚生活は幸せだったようです。ですが、カーミラ・ジギルヴィッツ聖女教団という、よくわからない宗教に傾倒する彼女に、旦那さんは時々頭を抱えていたようです。


 五十歳の時に、カーミラ・ジギルヴィッツ聖女教団で宗派の対立が起こり、その結果あわや暗殺されそうになります。ですが、エイミーによって助けられ、一命をとりとめます。


 その時の怪我が原因で、簡単な日常生活しか送れなくなり、旦那さんに看病される毎日になります。ですが、そこには愛があり、それでも幸せな日々を過ごしました。負傷をきっかけにカーミラ・ジギルヴィッツ聖女教団の活動は自粛することに決めたようです。


 ロビンとカーミラの秘密は、旦那さんにも秘密にしました。子供だけにこっそりとおとぎ話みたいに教えたみたいです。大きくなったら、ロドリゲス領の辺境にある小さな屋敷に行ってご覧なさい、優しく美しい女性が貴方達を歓迎してくださいますよ、なんて言って優しく笑う彼女です。


 なんだかんだで長生きします。享年八十歳。亡くなる直前にカーミラとロビンが駆けつけ、テンションが上りまくりました。その数日後、家族に見守られながら静かに息を引き取ります。でもやっぱり、死に際に思いを馳せた人は旦那さんでも、子供たちでもなくカーミラでした。



・エイミー


 隠れカーミラオタクで、某ちょび髭おじさん並のアジテーターっぷりを発揮するエイミーです。学院卒業後は、戦争に駆り出されながらも、魔術大学に入学。戦争によって、卒業が三年ほど遅れましたが、無事単位を取得して卒業します。卒業後は念願の宮廷魔術師になることができました。おめでとう。エイミー。


 そして、そんな自身の夢を追いかける傍ら、彼女はカーミラ・ジギルヴィッツ聖女教団の教祖として、教団のトップに君臨し続けます。また、教団の教義として、他の宗教との併存を許します。つまりメーティス教徒であっても、他の宗教の教徒であっても、棄教せずにカーミラ・ジギルヴィッツ聖女教団に入信するということができる、ということです。それもあり、またカーミラが実在する人物であるということも相まって、教団は破竹の勢いで勢力を伸ばします。そのトップ達の実情はただのファンクラブなのですが。


 最終的にはエイミーの死後、大陸の五割ぐらいの人間が信仰するに至ったようです。ただ、その頃には、カーミラはすでに伝説上のいるかいないかわからない人物になってしまっています。


 また、他にもカーミラの偉業を讃える多いに誇張されたノンフィクション小説を書いたり、カーミラの肖像画(カーミラから言わせると五割増しぐらいに美化されているそうです)を書いたり、もうカーミラ愛が炸裂します。芸術にも造詣が深く、様々な活動をしたみたいです。好きこそものの上手なれですね。行き過ぎているような気もしますが。


 そんな彼女も、同じ平民出身の宮廷魔術師と恋に落ち、やがて結婚します。子供もでき、他の仲良し六人組メンバー(ロビンとカーミラ以外)と同様、二人の秘密を自分と子供だけの大切な秘密として、語り継いでいきます。


 教団の分裂を食い止めたり、ヘイリーを救ったりと、色々活躍する彼女ですが、六十歳の時に教団を後継者に任せ、自身は引退します。


 その後、宮廷魔術師もやめ、隠居生活を送ります。宮廷魔術師として得たお金の殆どを貯金していたため、貯金を食いつぶしながら旦那さんと幸せにスローライフを送ったみたいです。


 享年九十二歳。突然倒れてから亡くなるまであっという間だったので、ロビンとカーミラが駆けつけますが、もう目は見えなくなっており、彼らの声を聞いて懐かしさに涙を流します。二人と家族に看取られて、満足気な顔で息を引き取ります。旦那さんはさぞかし不思議な顔をしたでしょうね。学生みたいな二人が、エイミーを訪ねて来たのですから。ですがそこはそれ、ロビンが上手いことごまかしました。



・ハワード


 二百年以上生きていると言われている彼ですが、仲良し六人組の卒業を見送ってから、八年後に亡くなります。


 亡くなった正確な年齢は不明。本人もわからなかったみたいです。しかし、その葬儀には貴族、平民問わず王国中の大勢の魔術師が集まり、彼の死を悲しみ、悼みます。現代日本だったら、香典で黒字ですね。帝国も流石に彼の葬儀中は攻めてこなかったとか。敵からも尊敬される立派な教育者でした。


 最後まで、王国と帝国の激しい戦いに心を痛ませていた彼でした。戦争の帰結と王国のその後を見届けることができなかったのが心底心残りだったようです。ですが、メーティス教の教義通り、教育者として立派に務めを果たした彼は、夜空の星となり、そして王国と帝国の行く末を見届けました。



・アレクシア


 本編で死んでしまった彼女ですが、メーティス教の教義通り、カーミラを守り抜いたことが高く評価され、実際に夜空の星々のひとつとなりました。夜の八時頃、西の夜空を見上げれば、ひときわ光を放つ一等星があります。それが彼女です。


 カーミラとロビンと、その他大勢の波乱万丈な人生を見下ろしながら、時には驚いたり、応援したり、怒ったり、微笑んだりしながら、行く末を見守ります。


 メーティス教の教義にはありませんが、この世界では死後好きなタイミングで現世に生まれ変わることができます。一通り、カーミラとロビンを含めた仲良し六人組の行く末を見終わった後は、生まれ変わりを希望することになります。生まれ変わり先は、カーミラとロビンの子供になりたい、と希望します。本来死者の希望を神々が聞き入れるかは気まぐれなのでほとんどありえないのですが、神々が多いに興味を抱いているカーミラの関係者であり、その子供としての転生希望なので、無事神々と約束を交わします。


 とはいえ、カーミラとロビンはなかなか子供を作る気がないようなので、非常にやきもきしているようです。「早く子作りしろ!」と、彼らの親みたいな気持ちで見守っています。


 先述したとおりエピローグの大体十年後、カーミラとロビンの間に子供が出来ます。これまた先述した通り女の子です。吸血鬼の真祖とその眷属の子供ですので、当然吸血鬼です。カーミラもロビンもデイライトウォーカーなので、当然その子供もデイライトウォーカーです。そして、彼女はアレクシアの生まれ変わりです。カーミラもロビンもそんなことは露とも知りませんが、名前は「アレクシア」と名付けたみたいです。不思議とその名前以外出てこなかったそうです。


 普通は吸血鬼になった時点で不老不死になりますが、吸血鬼同士の子供はその限りではありません。大体肉体的に最盛期を迎える十六歳から十八歳ぐらいまでは成長し、そこから不老不死になります。つまり、カーミラよりも成長します。自分の娘のプロポーションの良さに嫉妬するカーミラです。


 カーミラの優しい性格と、ロビンのぼんやりした性格を引き継いだ、天然気味な女の子に育ちます。一方で好奇心旺盛な性格でもあり、生まれてから二十年後、外の世界を見てみたい、と両親に告げ、出奔します。


 その頃から神々の興味は、彼女へと徐々に移っていきます。彼女もまた、波乱万丈な運命を約束された者の一人なのです。多分各地を旅しながら、人を助けたり、感謝されたり、なんか騙されてピンチになったり、色々経験するのでしょう。ちょこちょこ実家には顔を出して、ロビンとカーミラに無事を報告しますが、すぐにまた旅に出ます。で、二百年位たって楽しいことも、嬉しいことも、悲しいことも、辛いことも経験して、またロドリゲス領に戻り、三人でゆったりした生活を送ります。だけど、十年と落ち着いていられずに再び出奔します。ロビンとカーミラはやれやれと思いながらも、彼女の意思を最大限尊重して送り出したみたいです。



・ガルダンディア


 心優しく、人格者な帝国の皇帝陛下ですが、王国との長い長い戦争によって、臣民からの求心力を徐々に失っていきます。もちろん直属の家臣は彼のことを心から敬愛しているのですが、民草は別ですよね。


 戦争中に、東側諸国の小国のお姫様と結婚します。子宝にも恵まれ、五人の子供ができます。皆男の子です。やりますなぁ、ガルダンディア陛下。


 王国との戦争で最初は帝国がイケイケ押せ押せだったのですが、途中からそれが逆転します。王国がリードするようになります。


 臣民がどんどん傷つけられ、そして、死んでいく報告を受け、心を痛め、皇帝の座を自身の長男に譲り、余生というには若すぎる残りの人生をゆっくりと過ごすことに決めます。続く皇帝も、彼の人格者っぷりを受け継いでいますが、ガルダンディアよりももう少し現実主義者です。最終的にガルダンディアの子供が、王国との和平交渉へ舵を切ることになります。


 享年八十八歳。多くの元家臣と、家族に看取られて静かに息を引き取ります。






 以上が、主要登場人物のその後のお話でした。完全に勢いで妄想しながら書きました。こうあったらいいな、とかこうだったらいいなとか、そういうものの詰め合わせです。ひとしきり皆幸せになってほしいなぁという、作者のわがままとも言います。


 改めて、本作品を最後まで読んで頂いた方々へ、沢山の感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。


 この物語はここで終了ですが、ロビンとカーミラの娘であるアレクシアの旅を主題にして一発書きたいなぁという気持ちもあります。未定です。書かない可能性のほうが高いです。あまり期待しないで下さい。でも、「書いて書いて!」というお声が沢山あったら、ちょっとやる気が出るかもです。構ってー。構ってよー。すみません。取り乱しました。


 さて、最後に書き終わってみると、物語事態は数カ月間という大変短い時間のお話になってしまいました。あぁ、有名で、私の大好きな漫画、「ダイの大冒険」とか、作中時間としては三ヶ月らしいですね。それと同じです(違う)。


 最終的には、最初から不幸だったロビンと、いきなり不幸のどん底に落とされたカーミラがなんやかんやあって幸せになりました、めでたしめでたし、という結末に落ち着きました。いやぁ良かった良かった。


 なお、書いてて好きだったエピソードは「第二部 閑話:聖女伝説の出どころ」です。書いててエイミーの暴走っぷりがとても楽しかったです。


 逆に、書いてて辛かったエピソードは「第四部 第十七話:別離の詩」です。本当に気持ち悪いです。髭面のおっさんが、PCに向かってタイプしながらボロボロ涙をこぼしてました。あの姿は読者様には間違ってもお見せできないと思います。


 さて、長々としたあとがきになってしまいました。


 では、皆様。次回作でお会いできたらと思います。本当にありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ