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夢に落ちた  作者: アザラシ
24/25

第24章伝えられないままで……。

季節はすっかり変わり春の風が気持ちいい季節。

で、私は何時帰れるの?

元の、平成の時代に帰れるの?


「愛美、桜でも見に行くか?」


「……うん。」


「どうした?元気ねぇな」


さすがトシさん、見抜きました。


「少し考え事していて……。」


なんとなく考え事も気付いていそう。

トシさんはそれ以上聞かないで私の支度を待ってくれていた。


ちょうど暖かいので桜も満開に咲いてるのかな?あまり考えないで……居よう。


「じゃあ連れて行ってください。」


「今日は馬で行くから落ちるなよ(笑)」


なんて普通に笑って二人で楽しい時間が過ぎて行く。

少し山を登り途中、左に曲がった。



ここって……。

将軍塚じゃない?

見晴らしも最高で、やっぱり時代に関係なくデートスポットみたい。


「すっごく綺麗!」


「愛美……」


「どうしたの?」


「これ……。大切に取って置いて欲しい。」


手渡された桜をトシさんから受け取った。



えっ?何か何処かで見たような

これって『デジャヴ』とか言うの?


「絶対に俺は離さないからな。何度生まれ変わっても探し出す。ずっと……」


「ずっと……大切にこの桜は取って置くね」


ふわっ


風に吹かれ花弁が舞う中、私達は不安を感じながらも約束をした。



見た風景は押し花で本に挟んだ花弁を

確認して私がタイムスリップしたあの瞬間だ!


思い出した。

知らない声の主は

運命を誓い合った人は


そして私がこの幕末に来た時と同じ




あっ……。

目の前が輝いて光の中に包まれる。


待って……。

まだ伝えたい事も

まだトシさんに言いたい事も





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