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魔法の森学園乙女ゲーム狂騒譚  作者: 深月 涼
学園入学から前期まで~ゲームの始まり~
5/47

共通ルートの始まりは

「そんで?オマエ結局どうすんだよ」

「そうねえ、どうしようかしら?」

 物議をかもした属性検査の後から「オマエってやっぱすっげーのな!」と、ずっとラビ君……いや本人からも許可出てるし……っていうかそっちにしろってさっきからうるさいので、もう呼び捨てにするけど、とにかくラビにくっついてまわられた私は、女子友を作る間もなくこうしてどこかへ連れて行かれようとしている。

 どこへって?それこそラビに聞いて。

 オリエンテーションが終わった後の予定が特にない私に、彼の強引さを拒否できるだけの理由などあるはずもなく、早々にあきらめた結果がこれだった。

 今は改めての自己紹介も済ませ、こうして移動しながら、先ほど学科主任の先生に言われたことについて話し合っているところ。

 学年主任の先生曰く、前期と後期合わせて1年の内に自身の相棒(パートナー)となりうる召喚魔獣を安定して召喚できるようになること、が最終目標で学年試験になるのだそう。

 私たちの場合はすでにジンやゴンザレスがいるので、何か新しい召喚魔獣を呼び出すことが目標になる。

 ただ当然、彼らとは違う形態(タイプ)……属性や能力をもつもの、という条件が付くのだけれど。

 ゴンちゃんもジンも、ラビや私にとって得意とする属性や形態を元に召喚されているから、それ以外となると困難さ(ハードル)がかなり上がるので、試験としては妥当なのかもしれない。

 ただ―――具体的に何を召喚すればいいのか、その発想が中々思いつかなくて困っている。


「ラビはさ」

 私はともかくとして。

「属性が金属だったんでしょ?」

 さきほどの検査結果について言う。

 もっとも私は、聞く前からわかっていたけど。

「だったらさ、ゴンちゃん魔改造でいいんじゃない?」

「魔改造?」

「うん。例えばさ、今みたいな全身金属ってだけじゃなくて……もうちょっと形とか色とか、こだわってみたりとか……」

「うんうん」

「後は……翼をつけてみるとかは?背中に翼を取り付けて……って、それだけじゃ弱いから、浮遊とか飛行魔法じゃなくてあえて火力でとんでみるとか。背中だけだと安定性に欠けるなら、足の裏から火魔法で飛ばすのメインにして、背中は可変にして舵取らせるとか―――そしたら機動性も上がるわよね?」

「うんうん!!」

「他にも変形機構とか……ああそうか、新規じゃないといけないっていうのなら、いっそ2号機創って合体させちゃうのもアリよね?……後は搭乗型にするとか。例えば人が着こむような形にすれば―――って、それじゃもうゴーレムとは言えないか」

 『金属+ゴーレム』で考え付いたのは、前世の世界知識で言ういわゆる『ロボット』の類。

 とはいえ、想像したのはフィクションの方だけど。

 巨大化させて乗り込んでもいいし、外部から「行けっ、ゴンザレス!」とか……それだと今と変わらないか。

 でもラビは、その考えに目を輝かせて食いついてきた。

「いやいや、いいよその発想!」

「そう?」

「おう!どっちがいいかなあ……変形、合体……!オレ、すっごくワクワクしてきたぜ!」

 なんだか、野菜の戦士みたいなこと言いだしちゃった。

 まあ、方向性が決まったならいいんじゃないの?

 問題は、私の方か。

 とはいえ先ほどまでのラビとの会話で、ある程度ぼんやりとした構想はあるのだけど……。

 自分の考えをまとめようとしつつ、暴走し始めたラビのぶっとんだ設計について突っ込みを入れながら、私たちは寮をのぞけば全学科唯一の共有スペースである大食堂の扉をくぐった。

 ……って、よりにもよってこのタイミングで大食堂……?

 いいのかしら……。


「よっ、お待たせー!」

「ああ、やっと来たか」

「遅いぞ」

「おや。もっと賑やかに来ると思っていたけど……?」

「あっ、あの、お疲れ様……って、その人、誰っ!?」

 隣にいたはずのラビが少しだけ先行して、気楽~な感じに話しかけたのは……案の定というか何というか、他のビッグ5の面々だった。

 私の存在に気付いて指摘したのは、警戒心強め若干コミュ障気味(自主治療中)……という“設定”の魔法薬学錬金科所属、グーリンディ君だけ。

 他は……ああ、気づいていないわけではなくて、ラビとの挨拶が先ってことね。

「おや?その子は?」

「……」

「やあ、もしかして君は、このゴーレム馬鹿と付き合おうという奇特な友人候補さん、といったところかな?」

「バカってヒデェっすよ!シャリラン様っ!」

 付き合うって言ったところで、周囲の人間が分かりやすく動揺したんですけど!?

 っていうか人多(ひとおお)

 もしかしなくても、ビッグ5(このひとたち)をひと目でいいから見たいっていう野次馬というか、あわよくばお近づきになりたい下心アリアリーノの集団じゃないの!

 やだ……私ったら、詰んでる……?

 ……とか、そういう内心のお遊びはこれくらいにして。

「失礼いたしました、わたくし、召喚学科1年のリグレッドと申します。ラビ君とは、先ほどのオリエンテーションで意気投合といいますか、親しくお話しさせていただく機会に恵まれまして」

 ちょっと丁寧すぎるかもと思ったけど、相手を考えたらこれくらいでもおかしくない、わよね?

「んなまどろっこしい挨拶いらねえって。もう親友だろ?オレたち」

 はやっ!?

 もう親友に格上げされた!?

 どんだけ心の壁うっすいのよ!

「あはははは!そんなにラビに気に入られるだなんて、いったい何したの、君!」

 青い髪の人―――隣国の皇太子シャリラン……様がけらけら笑う。

 ……そうしていると、制服なのも相まってごく普通の少年みたいに見えるわ。

 もっとも、ごく普通の男子にしては容姿が整いすぎているきらいはあるけれど。

「いいことじゃないか。“この”ラビに親友と呼べる人が出来たんだぞ、それも女の子だ」

「そうですよ!いっつも暴走してやりすぎて周りから遠巻きにされていたラビ君に、女の子の友達……う、うらやましくなんか……やっぱりうらやましいかも……」

 この国の第2王子、アルフレア様がキラキラした王子様顔で(正真正銘の王子様だけど)茶目っ気たっぷりにからかう姿は、ゲームのキャラクターの立ち絵とかぶって見える。

 なんだかこれが現実なのかゲームの中なのか、確かに現実の続きだと認識できているはずなのに、それでもあやふやでよく分からなくなってしまいそう。

 それにしても……本音が透けるどころかダダ漏れなんだけど?グーリンディ少年。

 いいなあとか、ボクも……とかつぶやいているけど、本当に大丈夫?

「王子はともかくリド、オマエなあっ、言いすぎだぞ!」

「だぁって、そうじゃないかあ!領地から王都に来るたんび、いっつも王宮に穴開けて父上に怒られていたのは本当だもの!」

「だからって、今それ話すことないだろ!」

 ぎゃあぎゃあとわめく彼らはまぎれもなく現実で、ああでも、ゲームの中の彼らもこんな風な掛け合いをしていたっけ、とどこかぼんやりと思った。


「まあ、そうしていてもしょうがないし、どうぞ座ったら?」

「おっとこれは、私としたことが失礼した。どうぞ、お嬢さん」

 青のシャリラン様と赤のアルフレア様に促され、ラビにも「ほらこっち、座れって」と椅子までひかれたので「失礼して」と断ってから静かに座る。

 そういえばこの食堂、注文はどうするのかしら?

 目の前にいる人たちの前でウカツにきょろきょろなんてできないし、探せないのはちょっと困るわね。

「……緊張を、していないようだが。俺たちが誰なのか知らないのか?いや、知っていたからこそああいった挨拶や言葉遣いだったはずだな?」

 しかたなく、今日行われたオリエンテーションについて楽しそうに話をしている彼らをぼんやりと見つめていたら、不意に横合いから厳しい声音でそう問われて視線を向ける。

 『黒』の『大地』―――魔法騎士見習いのヴィクトールは、その悪い目つきでこちらを睨んでいた。

 ……どうせ同学年なのはわかってるんだし、態度悪い人に敬語なんて、使わないんだから。


「ええと?」

「あー!ダメだぞいじめちゃ!オレの大事な親友なんだから!」

 戸惑う私に気付いたのか、怒ったフリだけど軽い口調でラビが言う。

「気にしなくていい。“これ”の“コレ”は仕事みたいなものだから」

 ふふっ、と笑う第2王子のアルフレア様。

 これのこれ……ってようするに睨んでること?それとも尋問みたいな状況になっちゃってることかしら?

「ヴィッキー」

 苦笑するようにたしなめたのは、シャリラン様。

 ヴィクトールは黙ったけど、顔の中心にでっかいしわを寄せてしまっている。

 ええと、確か彼は王子さま方の護衛も兼ねてるのよね?

 ってことは、急に現れた私という人物に不信感を持っているってこと?

「……なにもしませんよ?」

「…………」(じろり)

 やっぱりダメかしら。

 じゃあ……仕方ないわね。

 ええそうよ、仕方ないわ。

 あまりこういう席で言うものではないけれど。

 でも、変なことに巻き込まれるよりは数倍マシ……のような気もするし。

 ほら、君子危うきに近寄らず、ともいうじゃない?

 特に彼らはこれから『とある少女』と行動を共にし、様々な事件に巻き込まれる……そんな可能性があるのだから。

「緊張していない様に見えるのは、父と共に登城経験があるからだと思います。それに、こうして皆さまの前に現れるのも今回限りのつもりですし。なので、見逃してくれませんか?」

「「「えっ!?」」」「ええーっ!?」

 ……なぜそこで、黒い人以外全員驚くの。


「一緒じゃないのか!?」

「今回だけよ、決まっているじゃない。そうそうこのような席にお邪魔できる身分でもないわ、私は」

「そんな事はないさ」

 そう言ってくださったのは、シャリラン様。

「それこそ、君が気にする必要はない。だって君はもう、ラビの友人なのだろう?」

「し・ん・ゆ・う!」

「それはともかく」

「そうだとも。それに、別学科の話も大いに参考になるというものだ。知っての通り、ラビは少々独特な話し方をするヤツなのでね」

 それは、フォローなのかしら?アルフレア様ったら。

 まあ、そう言ってくださるのは嬉しいことだけど。

「グーリンディだって、かわいい女の子と一緒に話ができるのは嬉しいだろう?」

 シャリラン様はからかうような口調でグーリンディ少年に話しかけるけど、グーリンディ君はそれどころじゃなく一生懸命に「はっ、はいっ!!」と背筋をぴんと伸ばしてしゃきっと返事をする。

 かわいいなあ。

 くすりと笑みをこぼしたら、隣りからものすごい威圧を感じた。

 ……私人狼ハーフなだけあって、他人からの視線とかその意味とか、結構分かっちゃうもんなのよ?

 外野からの視線は、さっきから黙殺で。


「申し訳ありませんが、私が気にしてしまうので」

 ごめんなさいという意味も込めて眉尻を下げる。

 本音のところは半分くらいかしら?

 だって、こんな針のむしろでごはん食べたって絶対美味しくないもの。

「どうしてもっていうのなら、私と2人だけで外で食べる?」

 くすり、と意味深に笑ってそんなからかいの言葉を口にする。

 ラビだって、いくらなんでもまさか本気にとらないだろうと、そう思いながら。

 殿下方も「おいおい」とか「それは……」と苦笑いだ。

 けれど、さすが紙一重君は違った。

「……うん、いいぞ!」

「「「「えっ!?」」」」「ええーっ!?」

 まさか、許可が出るなんて。

 え、だって、ここで5人が食事をするのは、別れちゃった5人が唯一合流できるからであって、それをぶち壊しにしてしまったらむしろ私の方が悪者っていうか、そもそもイベントとかミニ会話とかどうなっちゃうのよ。

 そんな動揺にも気づいていないらしいラビは、びっくりしたままの私を置いて持論を展開していく。

「だってオレ、お前と話するの楽しいもんな!それに何より参考になることいっぱい言ってくれるし。ゴンを強くする為にも、もっともっといろんな話が聞きたい。いつものメンツと話するのもいいけど、今はそれの方が重要だから、だからこんどから一緒に―――」

「だーっ、ちょっと待って!今のナシっ、ナシったらナシだってば!」

 慌てて止めた。

 危なかった、ちょっとした冗談のつもりだったのに、危うく実現するところだったわよ!


「はあ……負けね、ま、け」

「えっ?」

 少しだけ苦笑して、それから真っすぐ彼の目を見た。

「いいわ。付き合う。その代わり、いつもじゃないわよ?私にだって用はあるんだから」

「ホントか!?ぃやったあ!!」

 いよっしゃー、と腕を振り上げる彼に、落ち着きなさいとなだめながらも周囲からは「おめでとう」とか「よかったじゃないか」とか祝福の声がかかる。

 別に告白受理された訳でもなかろうに……と思って、ふと『これって周りから見たら、取り方次第ではそういう風にも取れるのかしら?』と思う。

 だって、ねえ、付き合うって。

 いやでもその後に、いつもじゃないって断りを入れているからそうでも……ええと、うん、なんだかフラグ臭いのは見なかったことにしよう。

 全力でそう思った。

 ちなみに黒い人は、今もまだ睨みつけている。


 こうして、ごく一部を除いたまま和気あいあいとした食事が始まった。

 この食堂では、遠隔注文によって利用者が直接厨房に頼めるようになっているらしい。

 ……どこのファミレスか寿司屋か焼き肉屋か、とでも言いたいような。

 ……合理的と言えばそうなんでしょうけど。

 ちなみに配膳は魔法でふわふわ飛んでくる。この辺も自動化されているようね。

 ちゃんと人や物を避けながら飛んで行っているようだし、料理自体にも、汚れが付かないように冷めないようにと魔法が掛かっているみたい。

 着陸?すると同時に解除されたようで、そこは上手く出来てるなあとは思ったけど……これも最先端と言っていい……のかしら?

 今回は定食を頼んでみたけど、とってもおいしかったわ。

 メインが鳥で野菜多めなあたり、女子……というか女性向けなのかもしれない。

 見ればちらほらと教職員らしい大人も混ざっていて、その中には女の人も少なくなかったから。

 それにしても……うーん、やっぱり自分で作らないご飯はおいしい!最高!

 ま、それだけじゃなくて、料理人の腕前もいいんでしょうけど。

 生半な腕では、王族も通うこの学園の料理人なんて勤まらないでしょうし。

 ……そういえば中に1人、攻略対象がいたような?

 周囲の弾む会話を聞きながらぼんやりご飯をほおばっていたら、不意に背後から甲高い声が聞こえた。


「まあ!こちらにいらっしゃいましたのね?皆々様」

「わあっ、この人たちが『ビッグ5』?本当に知り合いだったんだ、クルエラってすごいんだね!」

 周囲の視線も関係ないとばかりに堂々とかけられた、この声の主は、まさか……。

「やあ、クルエラ嬢。君もここへ食事に?」

「ええ、おはずかしながらお腹がすいてしまいまして……それに、初めてできた『お友達』とも、もっとおしゃべりがしたかったものですから。……それにしても“偶然”ですわね」

「ほんとだよな!すっげー偶然!な、こっちこいよ!」

「あら、よろしいのですか?」

「貴女なら問題はない。そうだろう?ヴィッキー。それになにより、1日に2度も女の子を立たせっぱなしにしておくのは、私の矜持が許さないのでね」

「まあ、それではお言葉に甘えまして」

 ころころと笑いながらにこやかに話しかけるのは、縦ロールという派手な髪形をした桃色の髪の乙女。

 黒のケープが特徴の、白シャツにこげ茶のスカートという魔法学科の制服を着た女子生徒は、私が記憶する限り、このように華々しく登場したりなどしない。

 それが、何故、今?


 見れば、魔法学科の彼女たちはそれぞれ、ケープの下に女子特有のおしゃれ装備として毛織のセーターやベストを着こんでいるようだ。

 ちなみに男子は、スカートがズボンになっただけでカラーリングまでは変わっていない。

 それは召喚学科も同様。多少意匠(デザイン)は異なるけれど。

 なお魔法騎士科は基本黒の詰襟で、戦闘実習の際にはこの上に軽鎧(とはいっても乙女ゲームなので、派手さはお察しな感じ)を装備する。

 さらにいえば、グーリンディ君の魔法薬学錬金科は白衣代わりの真っ白ローブだ。

 設定資料集(前世知識の引用)によると、あの中は赤いジャケットに白いシャツ、それに黒いズボンみたいだけど。


 で……確かに彼女はこの国の大貴族出身で、彼ら攻略対象たちとも面識があっておかしくはない。

 ないんだけど……。

「本当に、知り合いだった……」

「すごいねえ、すごいねえ!わたしっ、クルエラ尊敬しちゃう!」

 彼女の後ろではしゃぐふわふわした金髪のそばかす少女と、その隣に立つ、少し驚いたような表情の紫髪の女子生徒こそが、人知れずこの食堂で起こる“ゲーム開幕()直後に起()こる強制()イベント”の本来の主役……の筈なのに……。


「で、君たちはクルエラ嬢のお友達かな?」

「はいっ、わたしっ、魔法学科1年!『黄色』い『光』のセイラです!」

 ふんわりとゆるく巻く光そのものを体現したかのような髪色の、少々幼そうな容貌のそばかす少女こそ、この―――『school of Magic forest~きらめく愛の魔法~』のヒロイン―――セイラ。

 そして―――

「……お騒がせして申し訳ありません、同じく魔法学科1年『紫』の『闇』のルーエと申します」

 そう言って小さくお辞儀をした紫髪のショートでミステリアス風少女の方が、ヒロインの親友―――寮の自室で好感度チェックや相手の好きな物についての情報をくれる情報通友人(ルームメイト)のルーエ。

 この2人が食堂で『ビッグ5』の事を実際に見聞きするからこそ、この物語(ゲーム)は始まるのに。

「わたくしの『大事な』新しい友人達ですの。祝福してくださいまして?皆様」

 傲然とした態度で『ビッグ5』すらも見下ろす『彼女』がいるなんて、こんなの“ゲーム”には無かった筈なのに―――


 本来ならば『ゲーム』でつっかかってくる、第2王子のシンパ。

 いわゆる『親衛隊隊長』や『悪役令嬢』に相当するライバルキャラクターで、属性は『桃色』の『心』―――その名も『クルエラ』。

 本来ならば、この開幕イベント直後に廊下でぶつかって出会うはずの彼女が何故、今ここに?



「(……まさか、さっそく『イレギュラー』の洗礼ってわけ?……いいわ、見事返り討ちにしてくれようじゃないの)」


 

 ん?

 今何か、ゾクッとした気がしたんだけど。




とり肉のとりが『鶏』とはかぎらないのです。

だってふぁんたじーだもの。




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