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冒険に、ついてこないでお母さん! 〜 超過保護な最強ドラゴンに育てられた息子、母親同伴で冒険者になる  作者: 茨木野
11章「最終決戦編」

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175.エルフ、決して希望を諦めない【後編】



 メデューサはいかに、チェキータたちが劣勢であるかを語る。


 だがその目は……決して絶望に染まりはしない。


「むかつきますわね、その表情! まるで希望があるとでも思っているのかしら!?」


「……あたり、前よ」


 ふっ……とチェキータが不敵に笑う。


「……【アタシ】たちには、希望がある」


「まだ言うの!? あの親子には邪神王も勇者の力もないのよ!?」


「……あなたは、ひとつ、勘違いをしているわ、【お母さん】」


【チェキータ】は揺るがぬ瞳で、メデューサを見やる。


「……希望とは……決して邪神や勇者の力のことじゃ、ない。それは、あの親子の、強い絆ことよ」


 拍子抜けした表情で、メデューサが見下ろす。


 やがて、高らかにあざ笑った。


「絆!? 絆がなんだというの!? それで最強の邪神を倒せるとでも思っているのかしら! デルフリンガー、追い詰められて頭でもおかしくなったのかしら?」


 メデューサは勝利者の笑みを浮かべて言う。


「今のベリアル様は邪神と勇者、聖と邪のふたつの最強をその身に宿している! もはや誰もかなうものはいない!」


「……いいえ、予言するわ。あなたたちは負ける。だって……」


 チェキータの目は、この城にいるであろう、希望を向いて輝いていた。


「だってここには、固い絆で結ばれた、最強の親子がいるのだから」


「……もう良いわ。時間の無駄ね」


 メデューサが深々とため息をついて、手を振り上げる。


「さようなら、愚かなデルフリンガー」


 そして、手刀を振り下ろそうとした、そのときだ。


 ピタッ……!


「なっ!?」


 メデューサが驚愕に目を見開く。


「ばかな!? いったい、どうして!?」


 そのそばで、ふっ……と嬉しそうにチェキータが笑う。


「……遅いのよ、まったく」 

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