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030.オリヴィアとブルーノ 2

「まさか……これを使って公爵とアナベルを暗殺すればいいなどと、そのような事はおっしゃらないでしょうね」


呆れているのがよくわかるブルーノの問いかけに、オリヴィアは艶やかに笑った。


「そのまさかよ」


あの娘が王を癒した暁にはマーヴェリット公爵は不要である。

いや、一向に自分を見ようとせず、挙句に別の者を婚約者として公の場で発表した。自分に恥を掻かせたに等しい公爵など、王が死去したとしてももう邪魔者でしかない。

王が死去すれば公爵が玉座に最も近い人間であるから今日まで我慢してきたが、それも限界を超えた。

排除して傍系の傍系でもいいから他の、自分と年の近い王族を新たな王として立てるように父に言おうとオリヴィアは決めたのだ。

父だけでなく王太后もマーヴェリット公爵のことは嫌っているからオリヴィアの味方となってくれるだろう。

他にも、公爵のことを煙たく思っている貴族たちが賛同してくれるはずだ。


オリヴィアは公爵に特別な想いなどまったく抱いていない。

にも拘らず、父の最大の政敵である公爵の妻になりたいと望んだ。


宮廷魔法使いの長官が力を注いでいるというのに王の体調が整わず、直系の後継者を残さずしてこの世を去る可能性が極めて高くなったからだ。

そうなれば、公爵はオリヴィアを誰より輝かせる最高の位に就く。

だから、結婚したいと思ったに過ぎないのだ。


公爵はオリヴィアに、レオやブルーノたちが寄せてくる感嘆と思慕の眼差しを一度も寄越したことがない。

それどころか、挨拶するオリヴィアに丁寧な物腰で返しては来るものの、こちらを見る黄金の瞳は常に冷め切っている。

己の地位を狙う父が疎ましいから、その娘であるオリヴィアのことも嫌っているのかと最初は考えた。

しかし、政敵の娘を娶ることで関係改善をはかり、敵から味方へと変じることは貴族社会ではよくあることだ。公爵がオリヴィアに懸想すれば、そのように行動するのは何らおかしなことではない。

だが、公爵はオリヴィアにまったく関心を寄せようとはしなかった。

オリヴィアに魅了されることのない、そんな人間の一体どこを好きになどなれるものか。


しかも、マーヴェリット公爵は動物一匹のことでおたおたするような軟弱な精神の上に、元からして地味な性格の持ち主である。

地位も財力も充分以上に持っており、突然に肥え太るまでは剣術にも秀でた聡明な青年でありながら華やかな場を好まず、執務や政務に明け暮れる毎日を過ごしていた。

その周囲をどれほど女性が取り巻いても、それらの女性を喜ばせようと心を砕く素振りをまったく見せなかった。紳士の風上にも置けないような男である。

オリヴィアの取り巻き達のように目立つ事を好まない。大勢の人を招く夜会は頻繁に開くものの、あれは自身の楽しみや女性を喜ばせるためといったものではなく、公爵の仕事としてこなしているにすぎなかった。

その証拠に、自身の側近とは異なり公爵は滅多なことでは女性の手を取って踊ることはないのである。

といった感じで、オリヴィアからすると公爵は堅物のつまらない人物でしかないのだ。

そんな男と結婚するのは真情としてはお断りなのだが、王妃の地位を得るためには我慢しなければならないと己に言い聞かせていた。


それから解放されたオリヴィアは、ある意味晴れ晴れとした心地であった。

ブルーノを使って己を蔑ろにし続けた忌まわしい公爵に罰を与えることができれば、なおスッキリできることだろう。


「こんな物で暗殺など不可能……」

「それは普通の剣ではないのよ」

「え?」


言葉を遮ったオリヴィアに、ブルーノは怪訝そうな声をあげるものの大人しく聞く態勢を取った。


「恨みや憎しみの感情が強い者と同化し、その者の身体の一部となる。だから、側に寄っても武器を持っていると誰にも気づかれることなく、刺すことができるわ。掠らせるだけでもいいの。その瞬間猛毒の呪いが発動し、傷を負った者は確実に死ぬ。その毒を癒せた魔法使いの記述はどこにもないわ」


ラッセル家が数百年の昔より所有し大切に宝物庫に保管している暗殺武器である。

近年では、剣と同化できるほどの強い憎しみを抱く者が現れなかったため使用されることはなかった。だが、オリヴィアはブルーノならば同化できるのではないかと思えたのだ。

同化した者が死ねば剣はその身より離れる。

そこを回収すれば何度でも使用可能な呪具でもある。


「そうは言っても、公爵が私を側に近づけるとは思えないし、私が刺したという証拠が残らないとしても……危険な手だ」

「だからと何もしなければ、あなたに輝かしい未来はないわよ」


渋る様子を見せたブルーノに、オリヴィアは語気を強めて言い切った。


ブルーノは何かを考えるかのように固く瞼を閉じた。少しして開いた目は、オリヴィアを射抜くように見据えた。


「では、成し遂げた暁にはあなたを私にください」

「え?」


思わぬ言葉とこちらを見る気味が悪いほどに熱の篭った目に、オリヴィアは首を傾げた。


「私の妻となって頂きたい。ラッセル侯爵家の家督を私に継がせてください。それくらいは頂かなければ、いくら公爵が憎らしいからと出来ることではありません」

「……わかったわ。あなたが見事成し遂げたなら、妻となりましょう」


誰が、おまえのような小者の妻になどなるものか。

王妃となるべく生まれてきた自分におかしなことを聞かせるな。ラッセル家が欲しいとは図々しいにも程がある。虫唾が走る。


というのがオリヴィアの本音であったが、そんなものはおくびにも出さず微笑んでみせた。

都合の良い暗殺者など早々手に入るものではない。ここは言うことを聞いておいて邪魔者を排除してもらうのが先決である。

その後は公爵暗殺犯として刑場送りにするか、レオに始末させるのだから口約束などいくらでも結べるというものだ。


「決行はあの娘が王を快癒させた後よ。快癒させられず、もしも悪化などということになれば、あの娘は責任を追及されて死罪になるでしょうし、推挙した公爵も王太后様が許さないでしょう。でも、快癒させれば王の気に入りになり多くの者が敬うはずだから目障りだわ。公爵ともども片づけてちょうだい」


常に人々の注目を浴びて褒めそやされるのは自分だけでいいのだ。

自分の言うことを聞く上級魔法使いであるならば、使い勝手の良い道具なので長く手許に置いて飼っておきたいが、あの娘はそうはならないだろう。惜しいとは思うが処分で決まりだ。


「わかった」

「公爵の傍に問題なく近づける手筈はこちらで整えるわ。あなたはそれまでわが家の別邸に暮らし、心にある憎しみをもっと強めて必ずその剣と己を同化させて」


まっすぐにその目を見つめて願いを伝える。

ブルーノはひとつ頷くと鞘の部分を握って持ち上げた。

剣全体が銀色の光を纏う。

何事だと目を瞠るブルーノに、オリヴィアは会心の笑みを浮かべた。


「剣があなたを認めたのよ。同化に至る第一歩だわ……」


剣の好む憎悪を持たない者がいくら触れても、剣はまったく反応しない。

触れた時、剣が銀の光輝を放った者だけが、同化の可能性があるのだ。


やはり、ブルーノを選んだ己の目に狂いはなかった。

これでベリルの次代は我が家のものとなったのも同然である。


喜びの感情が抑えられないオリヴィアを、ブルーノは剣を手にしたまま見ている。死すその時まで自分に見惚れていればいいと思いながら、オリヴィアは笑みを絶やさなかった。




◆◆◆




ブルーノは別邸に移動し、オリヴィアは夜着に着替えて寝室に入る。

クッションを抱くようにして寝台に横になると気が緩む。大きく息を吐いた。


オリヴィアの生家であるラッセル家は、ベリルに七家しか存在を許されない公爵より一つ下がった侯爵位を持つ。

が、ラッセル家に限って言うと、その権勢は七公爵に決して劣るものではない。

さすがに七公爵筆頭のマーヴェリット家に勝るとは言わないが、他の六家よりも下だと思ったことなどオリヴィアにはなかった。


それを証明する事実の一つに、オリヴィアの父は通常は七公爵家の当主が就くとされる外務大臣の職に就いている。

議会においての発言力も大きい。


父のその権勢を支えているのは、誠実な人柄ではなく財力である。

ラッセル侯爵家はもともと広大な領地を持つ豊かな貴族であったが、父の代になって領地の山に銀鉱脈を発見したのだ。

父はそれを国内外問わず売りさばき、莫大な富を得て己の権力強化に利用した。

もちろん、その利益をすべて己の懐にというのは許されていない。ベリルでは貴族に管理が任されている領地が潤えば、それに伴い王家に支払う税も大きくなるよう国法にて定められている。

これを逃れようと利益の誤魔化しをおこない判明した場合は、領地の没収あるいは貴族の位をはく奪され家名断絶は免れない。

軽い罰では済まないようになっているのだ。

しかし、王家に税さえきちんと収めていれば、父が国家反逆罪でも起こさぬ限り、どれほど富を得ていようと王はその領地を王家の直轄領とすることはできない。

王家が過剰に貴族を締め付けることがないようにと、これも国法にて定められている事だった。


富と権力に彩られた父の人生であるが、しかし完璧とまでは言えない。


父は正妻である母との間に子に恵まれず、業を煮やして愛人を多く囲うも、それでも孕む者は一人もいなかった。

己の血を継ぐ後継者が得られないことに苦しむ父の許に、ようよう母が産んだのがオリヴィアである。


女子に家督の継承権がないベリルでは当主として立てられない存在ではあるが、父の喜びようはとても大きなものであった。

しかもオリヴィアは、美しい容姿に麗しい声の持ち主でもあり、頭もよく……父は男の子であればなどと詰るどころか、まるで宝物のように溺愛し成長を見守ってくれた。

そしてオリヴィア自身、己に備わったものに磨きをかける努力を怠らなかった。

結果として、オリヴィアは公爵家の令嬢たちよりも光り輝く素晴らしい存在として讃えられるようになり心地良い満足を得た。もちろん父も大層ご満悦のようだった。

そのような家柄も美貌も聡明さも兼ね備えたオリヴィアは、当然のごとく数多くの貴族令息たちを虜とし、熱い視線を浴びた。

オリヴィアを巡って決闘騒ぎを起こすような者も後を絶たず、縁談の話は降るように舞い込んできた。

父はその中で最も良い条件の男子を選び養子として迎える算段でいたが、オリヴィアは父の持ってきた縁組を厭った。

その辺の貴族の息子などお断りである。

オリヴィアには物凄く弱い父は無理強いすることなく、逆に、要望があるなら聞こうと言ってくれた。


そこで願ったのが、即位したばかりのアルフレッド王の側に上がることだった。


公爵令嬢でさえオリヴィアには一目置き、強い態度には出られない。心の内でそれを悔しく思っているのが表情に現れているのを見るたび、オリヴィアは楽しくてたまらなかった。

ところが、王族にはオリヴィアの力はまったく通用しないのである。

ラッセル侯爵家が七公爵に比肩する権勢を持とうと、オリヴィアが美貌に磨きをかけようと、王族は決してオリヴィアに頭を垂れない。

垂れなくて良いのである。

それが、ベリルの頂点に立つ支配者一族に与えられた特権なのだと理解が進むうちに、オリヴィアはどうあっても王族になりたくなった。

その為の方法として、王族の誰かの妃となるというのはすぐに思い至ったが、傍系の王族では話にならない。

オリヴィアが望んだのは最高権力者である王、その妃の位のみだった。


だから、なんとしてもアルフレッド王と結婚して王妃となり、他の妃よりも寵愛を得て最も早く王子を産む。

そうして他の妃よりも価値ある妃として国中に認めさせれば、最高の気持ちよさを得られる。

そのような王妃となった自分を想像するだけでも、オリヴィアは背筋が震えるほどの快感を得た。

王の子をたくさん産み、その内の一人にラッセル侯爵家を継承させれば父も心安らかに暮らせるだろう。

そして自分は王妃として侯爵の娘でいるよりもより一層の贅沢を味わい尽くし、満たされた生涯を送るのだ、とオリヴィアは悦に入っていた。


アルフレッド王はオリヴィアよりも二十歳年上であり、王太子時代にすでに三人娶っている。

その三人が娶られた順に第一第二と妃の位を確定されており、オリヴィアがその側に上がれば第四妃となる。

オリヴィアの願いを聞いた父は最初、いくら王妃とはいえ年が離れすぎであり、しかも四人目ということに難色を示したが最後には折れてくれた。


ところが、アルフレッド王は自身の体調が整わないことを理由に断ってきた。

夜会などで何度か挨拶をしており、王はオリヴィアの美しさを充分に知っている。直々の言葉でもって褒められたことは一度や二度ではない。

それなのに、断ってきた。

若く美しく聡明で、妃となるに家格も充分の自分を体調不良の一言で拒否するとは何事だとオリヴィアは大いに憤った。

しかし、体調不良を理由にされてはごり押しするのは不可能と、父からは諦めるようにと諭された。

オリヴィアは人払いをした自室で手当たり次第に調度品を壊しては当たり散らした。


アルフレッド王は聡明であるが幼い頃から身体の弱い人物であり、周囲の者はいつも気を揉んでいる。

そのせいか、妃を三人娶っていても誰にも懐妊の兆しはない。

このままでは次代の王はフィラム直系ではなく、王女が降嫁して儲けたマーヴェリット公爵となるのではないかと囁く声は、日を追うごとに大きなものとなっていた。


ひとしきり暴れて怒りを発散したオリヴィアは、よく耳にするようになっていた囁きが現実となればと思うようになった。


オリヴィアは二十歳も年上であるアルフレッド王に愛など抱いていない。

王は決して醜い男性ではないのだが、病がちであるため線が細く、王でなければ結婚など最初から考慮しない相手である。

そして、次に目を留めたマーヴェリット公爵のことも好みではなかった。

突然ぶくぶく肥え太りいったいどうしたのだと不気味に思うも、それはまだいい。オリヴィアは公爵が痩せていた時の姿を知っている。

文句なしの美青年であったのだから、自分と結婚した後にしっかり痩せさせればいいだけの話だ。

しかも、七家筆頭であるマーヴェリット公爵家はラッセル家の何倍もの財産を持つ。王がこのまま亡くなれば王位も継承するのだから、財産はさらに増えるだろう。


それでもオリヴィアが公爵を好きになれないのは、自分を見る冷めた目と地味な性格が原因だった。


『君が美しいということはわかっている。聡明であることも。だが、どうしても伴侶とする気にはなれないのだよ。すまないね』


と、公爵は半月ほど前、二人きりの場でオリヴィアに言ってのけた。

文書ではなく、言葉ではっきりと伝えたのだからもう付き纏わないでほしいとの感情を、公爵はあからさまに見せていた。

公爵はオリヴィアのことをいくら拒否しても理解しない間抜けとでも思っているのかもしれないが、オリヴィアは自身がまったく公爵に相手にされておらず、嫌われていることなど百も承知している。

一度の断りでそれを理解しないなど、そこまで鈍い愚か者ではない。

だが、公爵が王となるのであれば素直に引き下がるわけにはいかず、オリヴィアの方とて好きでもないのに、仕方なしに何度も結婚の申し入れをしていたのだ。


公爵が、オリヴィアを妃にと定めてくれさえすればそれで良いのである。

そこに、公爵からの唯一無二の愛情など、オリヴィアはまったく求めてはいなかった。


『美しく聡明。家格も釣り合うこの私のいったい何が気に入らないというのですか! 私と結婚すれば、父も公爵様の良き隣人となります。公爵様に、私より相応しい娘などいませんわ!』


怒りに身を震わせながら、それでもオリヴィアは微笑みを返した。

公爵は、オリヴィアの心をこれでもかと傷つけ粗略に扱うことに謝罪もせず、苦笑するばかりだった。


『私が君を拒むことに、父君は関係ないよ。私は愛する人であれば、たとえどこの誰であろうと結婚を申し込むつもりだからね。だが、君は愛せない。君は、私が王冠を被るかもしれないと勝手に想像し、その地位を得た私の妻となりたいだけだろう?』

『…………』


違います、と言い返したところで、公爵のこちらを見る目は信じないよと物語っている。

オリヴィアは無駄な嘘を吐くのはやめて無言でその顔を見るにとどめた。


『だがね、私がそのような物を被るなどあり得ないことだし、私は私が公爵でなくとも構わないと真実の気持ちで伝えてくれる人を伴侶としたいと思っているのだ』

『そのような女がいるはずがございませんわ!』


公爵でないというなら一般市民となるということ……。

地位も財力もなくした、地味で大人しくしかも太っている男と結婚したがる令嬢など存在するものか!

寝言は寝てからおっしゃってくださいな、と怒鳴りつけるのを寸でのところで我慢したのは、相手の身分がラッセル家の上であるからだ。


『きぃ!』


甲高い声で公爵の肩に乗る飛竜が吠えた。

こちらを睨むように見ている緑の瞳に、オリヴィアは身体の芯まで震えるほどの恐怖を覚えてその場を去った。

何が聖獣だ。

本当のことを素直に言っただけというのに。

あのような恐ろしい目で人間様を睨む生き物など、王妃となった暁には必ず竜の棲み処に捨ててやると心に誓った。

本当は焼いて肉としてやりたいところだが、保護しなければならない生き物として世界の法により定められているので下手な手出しはできないのである。


とことん自分を蔑ろにする公爵は、本当に気分の悪い男だった。

不満が高じたオリヴィアは、魔法使いに恋の呪縛を掛けさせようとレオに探させたが、昨今ではそれを可能とする高度な精神支配の魔法が使える魔法使いはおらず、手に入れることはできなかった。


自分の取り巻きの誰かがマーヴェリット公爵であればよかったのに……。

そんな鬱屈を抱えていたところにもたらされたのが、王の快癒への希望だった。

快癒すれば、王が体調不良を理由に自分を拒むことはない。

それどころか、妃の誰よりも美しいオリヴィアに魅了され、きっと傍から離れなくなるだろう。


「これですべてが上手くいくわ」


オリヴィアは夢現で呟いていた。

王は自分を妃とする者でなければならない。

マーヴェリット公爵はそれには当てはまらない、ただの目障りなだけの男となった。


そのような男は、この世にいるべきではない。


後継者のないまま公爵がこの世を去れば、その地位をラッセル家が手にすることができる。父にはそれを可能とするだけの権勢がある。

空席となった七公爵家のそこに父が座るのだ。

公爵を憎らしく思っている王太后も、そうなれば大いに喜ぶだろう。






小説書籍一巻。

ここまで(001~030)を加筆改稿、プラス、セインの過去話を書き下ろしで加えて収録。


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『婚約破棄の次は偽装婚約。さて、その次は……。』 書籍情報ページ
全三巻発売中。よろしくお願いします。創作の励みになります。
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別作連載中です。こちらとよく似た話なのですが、よろしければ読んでみてください。
平民令嬢の結婚は、蜜より甘い偽装婚約から始まる
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