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東方天照記  作者:
77/91

守矢神社到着

真っ暗だ。右も左も真っ暗。しかし、心配はいらないよ。何故ならば……私には必殺の〈光陽玉〉がある。灯り代わりに使えるのだ!


「暗くなっても大丈夫~♪私の必殺~光陽玉~♪」


早苗「くしゅん!」


「大丈夫、早苗さん?」


早苗「少し、肌寒いですね。」


「…そうだ!ちょっと待ってね。」


早苗「?」


ボフンッ!


「わふっ(よしっ)。」


早苗「天照様?」


「わんっ(私を抱くと良いよ。少しは、温かくなるはず)。」


早苗「よろしいのですか?」


「わんっ(大丈夫だ、問題ない!)。」


早苗「それでは、失礼します。」ギュッ


「わふぅ~♪(それじゃあ改めて守矢神社へGo!)


…………


早苗「到着しましたよ、天照様。」


「Zzz…Zzz……Zzz。」


早苗「眠ってる。」


諏訪子「おーい早苗ー。」


早苗「あっ、諏訪子様。只今、戻りました。」


諏訪子「ずいぶん長かったじゃない。ん?」


早苗「諏訪子様?」


諏訪子「早苗、その抱いている毛玉は何?」


早苗「毛玉ではありませんよ。ちょっと待って下さい。よいしょ。」


「わふぅ?」ぼーっ


諏訪子「(なんだ、只の犬か。)」


早苗「着きましたよ、天照様。」


「わぅ(着いた。)」


諏訪子「天照?早苗、今その犬のこと天照って言った?」


早苗「そうですよ。こちらに来てから変身できるようになったと聞きました。」


諏訪子「何それ!私聞いてない!」


「わんっ(諏訪子うるさい。)」


諏訪子「なんだとー!この白毛布!こうしてやる~

!」ギュウウウ


「わんっ!わんっ!(痛い!尻尾掴むな~!)」


神奈子「まったく。神社のど真ん中で何をやってるんだい。」


早苗「あっ、神奈子様。只今、戻りました。」


神奈子「お返り、早苗。で、あそこのバカ神二人は何を遊んでいるんだい?」


早苗「あはは……。って、神奈子様、あの姿の天照様が分かるんですか?」


神奈子「そりゃあ私は諏訪子とは違うからねぇ。一発で分かったさ。」


「ガルルルッ!(離せ~!噛むぞコラ~!)」


諏訪子「やれるものならやってみな!ただし、その頃にはアンタは八つ裂きになってるだろうけどね!」


神奈子「いい加減馬鹿なことやってないでさっさと入りな!」












                    つづく

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