イタズラ……自業自得
やぁ、みんな。みんな大好きマジカル天照ちゃんだよ。今朝から魔理沙に私のナイスバディ(まな板)、アリスに着替え(誰得)を見られて気分が下がり気味だけど、頑張って紅魔館へ向かっているよ。
「それにしても、魔法の森から紅魔館までって距離あるんだね。狼モードでも大変だよ~。」
文句を言った瞬間!私の精神内に潜む爆発力がとんでもないプラス思考を生んだ!
「そうだ、逆に考えるんだ。食後の運動で、ちょうど良いと考えるんだ。」
…………
「とか何とか言ってたら、いつのまにか紅魔館門前に到着しました。さてと。」
到着したのは良いけど、寝てるじゃん美鈴。
美鈴「Zzz…Zzz……」
「しょうがない、変化で起こすか。……変化、十六夜咲夜!」
久しぶりに説明しよう……私、天照大神は変化の術を心得ている。変化した相手の能力をほんの少し使う事もできるよ!やったね私!
咲夜(天)「美鈴!美鈴!」
美鈴「Zzz……はっ!ねっ、寝てません!寝てませんよ、咲夜さん!」
咲夜(天)「まったく、仕事しないで寝るなんて門番として失格よ?」
美鈴「寝てないですよ!精神統一していたんです!」(汗)
咲夜(天)「………(まだだ、まだ笑うな)。」
美鈴「これからバリバリ頑張りますから!」
?「美鈴、何をしているのかしら?」
美鈴「へ?」
咲夜(天)「(げっ!?)」
咲夜「また仕事をサボって寝ていたようね。」
美鈴「寝てません!…って咲夜さんが二人!?」
咲夜(天)「………(どっ、どうしよう)。」
咲夜「あらあら…私に化けるなんて変わった妖怪がいるのね。」スッ
咲夜(天)「(なっ、ナイフ!?マズい完全にバトルモードだ!)」
咲夜「THE・WORLD!」
咲夜(天)「しっ、しまった!」
ピキーン
咲夜「時は止まる!」
美鈴「…………」
咲夜「時は止まった。私に化けても能力は使えないようね……次の瞬間、アナタは蜂の巣よ。」
咲夜(天)「………。」
咲夜「3・2・1……時は動き出す。」
咲夜(天)「くっ!見様見真似、THE・WORLD!」
咲夜「なっ!?」
咲夜(天)「時は少し止まる。」
咲夜「……。」
咲夜(天)「私が止められている時間はせいぜい五秒が限界。なら、その間に」
咲夜「その間に、何をするのかしら?」
咲夜(天)「!?」
咲夜「驚いたわ、まさか私の能力が使えるなんて。でも、所詮は真似事……。私の能力を舐めないで頂戴!」
咲夜(天照)「はぁ………私って、ホント馬鹿。」
咲夜「諦めたようね。」
咲夜(天)「ごめんね、咲夜。怒らせる気はなかったんだ、ただ少し美鈴を驚かせたかっただけなんだ。」
咲夜「へ?」
「ごめん、咲夜。」
咲夜「あっ、天照様!」
「そして、時は動き出す。」
咲夜「だっ、駄目ーっ!」
ザクッ!ザクッザクッ!
「ごふっ!」
ドサッ
美鈴「……はっ!今のは一体…あっ、天照様!」
咲夜「わっ、私はなんて事を…。」
美鈴「咲夜さん、これは…。」
咲夜「話は後にするわ。今は天照様を。」
美鈴「はっ、はい!」
「……(こりゃ、自業自得だわ)。」
つづく




