朝から騒がしい
チュンチュン
「んっ……もう朝かぁ。」
私はどうやら眠ってしまっていたみたいだ。おそらく、藍が布団に入れてくれたんだと思う。感謝しなければ。しかし……。
「どうして…ゆかりんが横にいるの。」
妖怪の賢者様は私の横で可愛らしい寝息をたてていらっしゃる。
「これが世に言う○○は俺の横で寝てるってやつかな。それにしても……。」
可愛いなぁちくしょう。
「夜は大変だったんだぞ、酔っぱらいめ。」ぷにっ
うわっ、柔らかいなほっぺた。
紫「んんっ……天照ぅ。」zzz
「私の夢でも見てるのかな?ふふっ。」
紫「ふふっ…そこは駄目よぉ。」zzz
「………こいつ。」
お仕置きが必要じゃないかな。
人差し指に力を込めて、紫の額にシューーッ!
「ていっ!」
ビシッ!
超エキサイティーーン!
紫「んんっ?あら、天照~。おはよー♪」
「おはよ、ゆかりん。いったい、どんな夢を見てたのかな?」にこにこ
紫「えっ?あっ……その……。」
「言いなさい。」
紫「天照に×××される夢。」
「……ていっ!」
ビシッ!
紫「痛~い!どうして叩くのよ~!」
「朝からなんて夢を見てるんだよ~!この淫乱妖怪!」
紫「夢なんだから良いじゃないの。」
「そういう問題じゃないの。まったく……やれやれだよ。よいしょっと……。」
紫「天照、どこへ行くの?」
「お風呂だよ。昨日、入らずに寝てしまったから体が気持ち悪くてね。藍が沸かしてくれてるはずだから。お風呂場、どこにあるの?」
紫「藍に聞けばすぐに分かると思うわ。
「分かったよ。じゃあ、入ってくるね?」
紫「えぇ。いってらっしゃい。」
そう言って、私は部屋を出た。しかし、私は気付かなかった。微かに紫が笑っていることに。
つづく




