ご主人様
連日遅くなって申し訳ありません。しばらく平日は遅くなることが多いかもしれません。
短めです、すいません。
視線を感じ目を覚ますと俺のことを見つめているレイアと目が合った。
「おはよう、レイア」
「・・・おはようがざいます」
そういってレイアに呼び掛けると少し頬を赤くさせながら挨拶を返してくれる。
昨日泣き出して、そのまま眠ってしまったのが恥ずかしかったのかもっ知れない。
するとレイアが何か聞きたそうな様子を見せているが言いだせない様なので、こちらから話しかけることにした。
「レイアにはいろいろと話さないといけないことがあるんだが」
「わかりました、私も聞きたいことがありますが先にどうぞ。ですが話の前にご主人様の名前だけは教えてください」
俺はレイアの言葉を聞いて顔が引きつる。
「俺の名前は橘夜行というが、ご主人様っていうのは・・・」
「もちろん、私の主である橘夜行様のことです」
俺が顔をひきつらせた原因の呼び名について尋ねると、知ったばかりの俺の名を嬉しそうに呼ぶとともに、その美しい顔に可憐な笑みを浮かべ答えてくれた。
普段であれば見惚れるような美しい姿であるが、引きつった俺の顔は戻らない。
「昨日は高圧的な態度をとっていたが、俺はレイアを仲間として買ったのだが」
俺がそういうとレイアが笑みを浮かべたまま、俺を追い詰めることを口にする。
「いいえ、ご主人様は俺の物になれといい、私は条件をつけて了承しました。条件が満たされたなら私はもうあなたの物なのです。この肉体から魂までも」
昨日の態度がうそのように俺のことを慕ってくれている。(普通の慕われ具合を越えているが)
やはり昨日は無理をしていたようだ。
態度の変わりように少し心配になるが、俺についてと眷属化について説明しなければならないので、呼び方と扱いについてはそのうち慣れるだろうと思い話の続きをすることにした。
「呼び方については分かったが話の続きをすると・・・」
そこから俺はレイアに伝えなければならないことを伝えていく。
まずは俺の種族が魔王であることと、呪いを消したのが俺のスキルでレイアが進化したりスキルが新しくなっているのは、そのスキルを使った影響であるなどといったことだ。
俺が異世界から来たことは話していないが、勇者に恨みがあり殺すことを目的にしていて、今は力をつけていることを話した。
レイアも話を聞いて驚いていたが、俺が魔王であるのに知られていないことや勇者が召喚されていて、その勇者を俺が知っていることに疑問を持っているようだ。
しばらく難しい顔をしていたが特に問題ないと思ったのか、気にしないようにしたのかは分からないがそのことについては何も聞いてこなかった。
それよりも俺のことや変化した自分のステータスに興味が向いたようで、そのことについて話をした。
レイアが持つ俺の知らないスキルについてや戦闘方法を聞く。
レイアの戦闘方法は魔法が主体であるが【鬼王】で強化された吸血鬼の高い身体能力や再生、【身体変化】があることで近接戦闘をすることもできるようだ。
他にも俺のことを話せないようにしたことなど、様々なことを話した。
話がひと段落ついたところでレイアと一緒に朝食をとりに行く。
朝食をマーサさんに頼み椅子に座るが、レイアが一向に座ろうとしない。
「どうしたんだ?座らないのか?」
「私は奴隷ですよ?」
どうも話がかみ合っていないと思ったので詳しく聞いてみると、奴隷は主人と一緒に食事をすることはないし同じものを食べるなどあり得ないそうだ。
俺はそんなことは気にせずに一緒に食べるように言うがレイアは渋っている。
レイアのことが大事で、これからともに力をつけていくので一緒に食べてほしいというと少し困ったような顔をしながらも嬉しそうにして座ってくれた。
そして運ばれてきた朝食を食べながら今日の予定を確認する。
まずはレイアの洋服や日用雑貨を狩ってからギルドの登録に行くというと、また遠慮を始めたが安全に力をつけるなど、きちんとした理由をあげれば納得してくれた。
宿を出てまずは服屋に向かう。
レイアの姿は俺の無属性魔法で汚れを落としただけで、奴隷商にいた時と変わらないのであまり人には見せたくない。
欲に濁った瞳をレイアに向けるものは魔力を使い威圧しておく。
服屋についてからはレイアに洋服を選ばせて、俺は待っていたが着替えたレイアが俺の前に現れた時は見とれてしまった。
少し恥ずかしそうにしている様子は、かわいらしく感じられる。
そのあと武器や防具を買いに行き、武器は魔法の補助をするミスリルの刺突剣を
防具はミスリルに火魔法の威力を高める紅蓮鋼を加えた軽装の鎧を買った。
魔法を使い近接戦闘をこなせるレイアにはちょうどいいだろう。
鎧の色も白銀に赤い色のアクセントがレイアの髪と瞳にあっている。
そして最後、ギルドに登録しクランを作るために俺とレイアは総合ギルドに向かった。
この時の俺は知る由もなかった
まさかあのようなことが起こることになるとは
サリア「ヤコウさんは、いいメンバーを見つけられたでしょうか」
おや?何やら不穏な気配が・・・
ブクマや評価ありがとうございます。
素人の文章でつたないところもありますが頑張ります。
感想をくれた方もありがとうございます。




