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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十七章 異界のバカンス旅行
515/616

515.痛みに耐える

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆











 ……いたい。



 痛い、いたいいたいいたい!?



 まだまだ痛いよ!?



 おじいちゃん神様、ゆっくりって言ってたけど……全然違うんじゃないだろうか!? 


 もっとずっと、いーたーいー!!?



 ゴキゴキ、グキグキって、関節がずっと動くし痛いし!?


 あと、お腹も変に痛くなってきた!! 生理痛並みに痛いよ!? 本当何これ!!



 叫びたいけど、酸欠になったかのように息がヒューヒューしか出ないし、水から出ても……そっちの痛みに耐えるのに必死で、今自分がどこにいるのかよくわからない。


 とにかく、また溺れたら大変だから……岩に縋りついたんだけど、ひんやりした感触が気持ちいいと思ったのは一瞬で、また関節とかが痛くなるのに悶えてしまう!!


 いつになったら終わるのこれ!?



「……だ。い゛っだ!?」



 多分、だけど……おじいちゃん神様の言ってたことが本当なら、僕の体が成長しているんだと思う。


 カティアとして、奏樹(かなた)と同じ年齢への循環が整ったから、反映させるために……この痛みは仕方がないかもしれない。フィーさんのための準備優先だったとは言え、遅れたとしても……なんで前回と違って、こんなにも激痛をプレゼントされるわけ!?


 ジタバタとかでやり過ごせるほど、生やさしいものではない。めちゃくちゃ痛い!? 打撲、骨折よりも痛いかもしんない!?


 だいぶゆっくりになってきても……痛いよぉ。



「……せ、ゔぃ……」



 今、きっと僕を探しているセヴィルさんを呼んでしまう。


 あの人の、優しい魔法が今は欲しい。


 心配してくれる言葉と、その優しい包容力が欲しい。


 どうか、今僕を迎えに来ているクラウと合流出来たとしたら……まっすぐに、ここに来て欲しい、です。


 でも、うっすら目を開けてもここが洞窟のどこか……僕にもわからなかった。

次回は金曜日〜

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