第4.5話『うるさい一日』
めちゃくちゃ遅れました。
⚠︎今回はいつものより文字数が少ないです。
「ぐえっ!!」
目を覚ますと、彩華が上に乗っていた。
今日は月曜日、学校が始まる日だ。こいつは俺を起こしに来たんだろう。
「おっはよー逸希。起きるの遅いねー」
「…重い。邪魔だ、どけ」
「はぁ!? 重いとか女の子に言っちゃダメでしょ!? ていうか重くないでしょ!?」
「朝からうるさいって。昨日といい今日といい…」
俺はため息を付き彩華を押し退けながらベッドから起き上がり、部屋から出る。
テーブルには双子の妹の琴音が作ってくれた朝食が並べられていた。
その琴音はもう準備が終わっていてソファに座りスマホをいじっていた。
「あ、おはよーお兄ちゃん。早くご飯食べて着替えてねー」
「うん、ありがとう」
――準備が出来た。
「よし、琴音、準備出来たぞ」
「よーし、じゃあ行こっか!」
――そこからは3人仲良く登校…というか、俺は琴音と彩華が話してるのを後ろからついて行ってるだけなんだが…
琴音もよくあんなに会話を続けられるよなーとも思うし、彩華も琴音とは気が合うようで楽しそうだし…
あれ、後ろからついて行ってる俺って他から見たらストーカーみたいに見えるんじゃ…
―などと考えていると、意外とすぐに学校が見えてきた。
「あ、学校見えてきたーあともう少しだね」
「ああ、そうだな」
校門をくぐり、ふと時計を見るとちょうど8時だ。8時半までに着席しとけばいいのでかなり余裕を持った登校と言えるだろう。
何気ない会話をしながら階段を上がり、クラスのドアの前に立つ。
「じゃあ私こっちだからー」
隣のクラスに入る彩華に手を振りながら、琴音と一緒に自分のクラスに入る。
「あ、おはよう2人とも」
「ああ、おはよう」
「おはよー柚葉ちゃん!」
俺と琴音を見つめてニコニコしている柚葉は、この学校で初めて会った時よりも元気で明るくなったように見える。
「朝から何してたんだ? 勉強?」
「うん。まだ宿題終わってなくて…」
「あー宿題か。宿題……え? 宿題? やべぇ、忘れてた!!」
「お兄ちゃん宿題やってないもんねー」
「こ、琴音は宿題やったのか?」
「もちろん! お兄ちゃん忘れてると思ったけどわざと言わなかったんだー!」
「お前な…」
悪戯っぽくニヤニヤ笑っている妹を呆れた目で見ていると、柚葉が声をかけてきた。
「じゃあ一緒にする?」
「ああ、するよ」
俺は柚葉の席の前の席に座り、宿題プリントを出した。
「わっ、本当に何もしてないんだ…」
「お前が教えてくれればしたんだがな?」
「えーお兄ちゃんの嘘つきー。私が教えても宿題しなかったこと多々あるじゃない」
「う、うるせぇ」
琴音を睨んでいると、柚葉の笑う声が聞こえた。
「? どうした柚葉。」
「2人ともとても仲良しだね」
「あったりまえじゃーん! あたしたち双子だしー相思相愛だしー」
「相思相愛じゃねえよ」
「えーっ!? お兄ちゃんってあたしのこと嫌いなの!? 悲しいなー」
「嫌いとは言ってねえだろ…」
「じゃあ好き? あたしのこと!」
「…」
「ちょっとー答えてよー」
琴音が俺の胸に肘打ちを入れてくる。なかなか痛い。
――こうして、また、うるさい一日が始まった。




