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黒い鳥さんと一緒。  作者: 蛇真谷 駿一
夏休みで一緒。
9/144

彼と彼女の今後の話。

 いつもではありますが、短いです。そして、相変わらず文章が浮かばずです。

(ー_ー;)

 矢島さんは納得していないだろう。

 そんな顔していた。

 矢島さんにいろいろ聞いた後、買い物が必要なことを思い出し、とりあえず夜羽を自宅に連れて行った。


 ちなみに夜羽は行く当てもないことからこのまま家に居つくことになった。


 しかも家に入るなり、いきなり人間の姿になりやがった。


 人間の姿が嫌いだと言っていたから、カラスの姿のまま生活するもんだと思っていたのだが。

 当然また、服を着ていない状態だ。

 いい加減にしてほしい。

 いちいち目を逸らすのも大変なのだ。


「……人間の姿は嫌いじゃなかったのか?」

「そうだけど、シュンと話すのにはこの姿じゃなきゃだめだから」

「何か話す用事があったのか? いや、その前に何か着てくれ」

「わかった。着る」


 そう言って、今朝渡しておいた母さんの服を着ながら、話しかけてきた。

「たいした用はないけど……あのヤジマって言う奴は信用できるのか?」


 昨日も言ったけど下も穿きなさい。

「ああ、信用できなかったら、怪我をした夜羽をあそこに連れて行ったりしない」

「……それもそっか。」

「……夜羽がもう少し矢島さんを信用してくれたら、ちゃんと紹介しようと思ってる。……あの人は大丈夫だよ」

「ショウカイ? ワタシのことを話すのか? ……うん、わかった」


「それよりも、帰ってきてすぐその姿になるのはやめていただきたい。包帯もほどけるし。せめて、別な場所で服を着て、それから俺の前に現れてください」


「む? 服を着ないと駄目、と言うことか?」

「そういうことになりますね」

「何故だ?ワタシはあまり服は好きじゃないんだが」

「何故って……」


 俺が目のやり場に困るから。

「えーっと、人間は服を着て生活をしている。夜羽のその姿は、人間と同じ姿だから、その姿のときぐらいは人間と同じように過ごしてほしいから……かな? 人間嫌いでも、それくらいなら問題ないだろ?」


「…………」


「好きじゃないのは仕方ないけど、いずれ慣れるって」

「…………」


「それに、えっと……寒くないのか? その姿だと」

「…………むしろ暑い」


 ……………………。


「とにかく、少なくともその姿のときは我慢してほしいな」

「…………わかった」


「悪いな。……それと今度、夜羽の服も買いに行くから」

「ワタシの、服?」

「ああ、いつまでも母さんの服だけってのも問題あるからな。サイズ的に。他に着るもんもないし。まあ、どうせなら新しいやつのほうがいいだろ」

「……ワタシはこれで良い」

「まあまあ、今度見に行くだけでもいいからさ」

「……むー……わかった」


 なんか、渋々納得した感じだな。



「それじゃあ、ちょっと出かけてくる」

「どこ行くんだ?」

「買い物。食べ物もないし、他にもいろいろ買って来ようかと思って」

「ワタシも」

「無理じゃないのか? 昨日今日と見てたけどその姿でいるとき動きづらそうじゃないか。その姿に少しは慣れてからの方がいいと思うぞ。だからと言って元の姿の夜羽を連れて買い物行くわけにもいかないし。……目立つから」


「……飛んで」

「まだ安静にしてなきゃ駄目だろう」


「…………わかった」

「よし、じゃあ行ってくる。なるべく早く帰るつもりだから。おとなしくしてるんだぞ」


「…………」


 置いていかれて怒っている――と言うより拗ねてんな、ありゃ。


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