ペットと奴隷の正しい扱い方
久しぶりのサービス回です
夜。
俺の寝室には3人の美少女が集まっていた。
エリー、パンドラ、そしてシャルロットだ。
まず最初に口を開いたのはシャルロットだった。
「イクス様、わたくしは御主人様のペットですから、身も心もすべて捧げます。どんなプレイでも御命令ください」
そう言いながら首輪を捧げてきた。
どんな命令でもって言いながらこれ実質ひとつしかないよね?
「御主人様にご奉仕するのがペットの生きがいですにゃあ」
謎の語尾まで付けてきた。
どうやらネコプレイを御所望のようだ。
「そう言われても、俺にそんな趣味はないんだが」
「そうだゾ」
パンドラも援護してくれた。
「ご主人はネコ派じゃなくてイヌ派だゾ」
やっぱ援護する気なかった。
余計なことを吹き込まないでくれ。
「わかりましたワン!」
シャルロットも即座に修正してきた。
もう本当になんて言ったらいいのかわからない。
「いや、普通にしててくれ頼むから……」
首輪を付けて犬の真似をされてもどう接したらいいかわからん。
「御主人様がそういうのでしたら……」
シャルロットがどことなく落ち込んだようにつぶやく。
そんなにペットプレイがしたかったのか……。
というかシャルロットってこんな性格だったっけ?
いくらなんでも変わりすぎでは。
それとも俺が知らなかっただけで、もともとこんな願望を秘めていたのだろうか。
普段は高慢に振る舞っている女の子ほど、実は誰かに従属したいという願望を抱えていたりするとか?
いやまあ。
シャルロットだって見た目はかなりの美人だ。
気品があり、どことなくお嬢様を思わせる顔立ち、はエリーにはない魅力といえるだろう。
そんなシャルロットが犬の真似をしてでも俺にすり寄ってくる。
好きか嫌いかでいったら、そりゃ大好きに決まっている。断れる男なんていないだろう。
ただ。
俺はちらりと、残り二人の美少女へ目を向けた。
パンドラはいつもどおり期待に瞳を輝かせている。
これから起こることが楽しみで仕方ないのだろう。
普段と変わっている様子はない。まあパンドラはいつもこんな感じだからな。
そしてもう一人の超絶世界一美少女エリーは、意外にもそこまで怒っているようには見えなかった。
いやご機嫌が少し斜めなのは表情を見ても間違いないのだが、もっと止めに来ると思っていた。
なんだかんだでエリーは浮気とか絶対に許さないタイプだと思っていたのだが。
俺の考えが伝わったのか、エリーが少しだけ顔を赤くして視線をそらす。
「ふん。こう見えてもイクスとは一番長くいるんだから、イクスのことはわかってるわよ。いっても無駄だから別にいいわ。男の脳みそは頭じゃなくて下半身に付いてるんでしょ」
「ええと、なんていうか。はい……」
否定できないのが悲しいというか。
まあエリーの言う通りというか、この状況で喜ばない男はそうそういない。
下半身に脳みそが付いていると言われても仕方がないな。
「オイラは何人でも別にいいゾ。多い方が楽しいからナ」
それはパンドラが特別だからなので参考にはならないなあ。
「それに……」
エリーが床の上で犬のようにお座りをするシャルロットを見下ろす。
「このなかで誰が一番上なのか、新参者にはたっぷり教育しないとけないでしょ」
「あぁ……皆様にメチャクチャにしていただけるのですね……。ありがとうございます」
シャルロットが熱っぽい瞳でエリーを見上げる。
尻尾があったらブンブンと振り回していそうな勢いだ。
……もしかして相手は誰でもいいのか?
というわけで夜は3人でお楽しむことになった。
さすがの俺でも3人相手は疲れそうだなあ。
◇
「はあはあ、御主人様、すごいです……」
「さすがなのだナー……」
「イクスの体力、ほんとどうなってるのよ……」
3人がぐったりとシーツの海に沈んでいる。
いやいや。さすがの俺も3人もいたら10回ずつ相手するくらいが限界だったよ。
「こういうときだけいつもより頑張るんだから……心臓も下半身に付いてるんだわ……」
とはいえ確かに体力は伸びている気がする。
奴隷との仲が深まるほどにステータスが伸びるのなら、もちろん体力だって増えているだろう。
回数をこなすことでステータスが伸び、ステータスが伸びることで回数も増える。
最高の流れじゃないか。
ふと気がつくとエリーが俺の方に冷たい視線を向けていた。
「……やっぱりイクスはエッチなことしか考えてないじゃない……」
なんでバレるんだ。
「いやいや、さすがにそんなことないぞ」
「いつもアタシの胸ばっかり見てるくせに」
「………………」
だからなんでそういうのってバレるの?
とはいえエリーはもっと怒るかとも思ったんだが、案外そうでもなかった。
むしろ「本当にイクスはしょうがないわねえ」なんていって呆れているようにも見える。
もしかして……エリーは俺のことどうとも思ってないのか?
いやいやそんなことはないはず。
だってあんなにステータスも伸びてるし。
これで俺のこと好きじゃないとか、そんなことあるわけないというか、それだったら悲しすぎてさすがの俺も泣いてしまうというか……。
……。
…………。
……………………。
「きゃっ! な、なによ!」
「エリー、愛してる」
「は、はあぁぁ!? ななななな、なによいきなり……!」
「いきなりじゃない。前から言ってるだろ」
「だ、だからっていきなり……ちょ、や、やめ……っ」
「私は何を見せられているのでしょう。まさか、これが噂の寝取られ放置プレイ……!? あぁ……!!」
「なはは、やっぱり人間は面白いナ」




