機械精霊 前篇
イベント世界 機械大陸 中枢
ノリで創られた“改人創象”だが、意外と星のためになる使い方もできるようで。
ごく一部の者だけが知り得る結末、それを抑制することができるらしい。
お陰で『騎士王』からの非難も、今回だけは見逃してもらえた。
残念ながら禁忌を犯すような悪人にしか、その使い方ができないみたいだがな。
「繁盛しているようで、何よりです」
「……先生」
詰問から数日後、俺はイベント世界の海上に浮かぶ機械大陸を訪れていた。
待っていたのは魔導世界支部のオーナー、ド・ライブ……その目はどんよりしている。
「おや、最近は引く手数多で大変嬉しい悲鳴が上がっていると聞いていましたが」
「……一部の部署は。はい、別クランとも知識の共有して、できることもどんどん増えていますので。ただ…………先生、分かっていますよね?」
「おやおや、何かありましたか?」
「目を逸らさないでくださいよ」
機械大陸の最奥、そこには新たに誕生したイレギュラー的存在が宿っている。
極級動力源、『プログレス』、機械の迷宮の素材などが組み合わさった異端の精霊。
『はいはーい、こんめかー! みんなの期待に応えちゃう、スーパーな機体『マキ』がリブートしました!』
……だったのだが。
モニターに映るその姿は、アニメに登場するような可愛らしい少女そのもの。
サイバーパンク風の衣装、髪飾りとして歯車を付けたメカっぽさを示すアバター。
違和感を感じさせない動作を、身振り手振りで振りまきこちらに挨拶してくる。
「…………何があったので?」
「えっと、どうやら配信業に関する知識を何人かから聞いたようでして……」
『先生もこれからは、マキちゃんって呼んでくださいね! 先生の用意してくれたプログラムのお陰で、この姿を作るのも簡単にできましたし、感謝してますよ!』
「…………嗚呼、先生だったんですね。誰がガワを用意したんだって話題になってましたからね」
いくつか案役街で得た電子系の神代知識も送っていたが、機械精霊改めマキはそれを利用したのだろう……肉体を持たない存在、あるいは失った存在のための技術だしな。
「今回呼んだのはマキについてのこともありました。何度も聞いてましたからね、先生由来の情報だって……最近の特撮ブームも、先生が何か関わっているんですよね?」
「分野が違いますよ」
「いえ、マキがそうだと言っているので間違いないと思ってます」
『先生の知識と類似する術式を、いくつか確認しています! ネタは挙がってます、大人しく白状しなさい!』
「…………うぅ」
一瞬で警察っぽいコスプレに着替え、どこからともなく現れた照明をこちらに向けてくるマキ──周囲の機材を操作し、照明をこちらに向けてくるサービス付き。
そんな状況に俺はとりあえず、泣き真似を始めることにした。
※機械精霊[マキ]
自然概念に発生する精霊
だがいくつかの要因が相まって、イレギュラー的に発生したのが機械精霊
原人たちだけではできなかった、休人という文字通り別世界の存在が居たからこそ
──当たり前、常識、身近な存在……そういった概念もまた、『自然』と呼ぶのではなかろうか
p.s. 無字×1230
感想は見ています、返信が遅れているだけですと誰に言うでもなく語る作者です
最新話の感想は見たらすぐに、また全体的なものでも読んだ日のうちに返すようにしています
……ただ、矛盾点や根幹に突き刺さるような鋭いご意見については、なかなか返せません
いえ、返したいんですけど……やっぱりほら、実際に直してからの方がいいじゃないですか?
でもそれを成すのに掛かる時間って……無字を見ても明らかなわけで
そんなわけで、直したら出すという決意を胸にご意見という名の感想は作者の胸に仕舞っています
……忘れてないですからね、きちんと目を通してその先の話には活かしているんですよ!?




