人体改造 前篇
アイスプル 偽装都市『イーケフ』
風兎と[バトル]コマンドについて話し、俺には無用だったと再認した。
……いやほら、『SEBAS』と擬/偽・武神流があるからな。
その中で、挙がったのは擬似スキル。
人形たちに組み込んだそれらは、体を弄ればできるようになるのだが……俺の場合、それができないぐらい虚弱なんだよな。
「──はぁ、人体改造を?」
そんな会話から数日後、訪れた偽装都市にて耳にしたのがこの言葉。
クラン『AAA』のサブリーダー、マリィネから提案された内容だ。
「貴方がイベントで行ったという、魔獣の性質を帯びる改造。それを施すことができますか?」
「……ふぅ、いちおう隠していたのですが」
「メンバーの中に、貴方の活躍を見た方を居ましたので……そして、当時の力が忘れられないとのことです」
「なるほど……ただまあ、アレをそのままというのは無理ですよ。イベント限定のスペックでしたので」
特殊耐久サバイバルイベント、その最終局面にて行われた人と魔獣との簡易融合。
それを成したのが俺による手術、禁忌ではないがほぼ犯罪な人体改造だ。
だが当時行ったの手術は、空間精霊の魔獣が用意してくれた場があったからできた。
設備自体の再現はともかく、あの時に使った魔獣由来の素材の確保が困難なのだ。
「いわゆるイベント補正、そのお陰でできたことですから。しかしそうですね……いづれ挑戦したい、とは思っていたことですね」
「では、実験されますか? 志願者はこちらで用意できますので」
「そうですね……魔封獣晶の魔獣は、とりあえず可能です。それと、それ以外の改造もいちおうはできますよ。たとえば機械、その要素を組み込むことも可能です──詳細については、まあ後程纏めた資料をお出しますよ」
あの時、魔獣関係の改造を行ったのはそれが一番強化されるから。
だが改造手段は魔獣との融合以外にも存在し、俺は:DIY:でそれを実行可能だ。
ある意味それを一番欲しい俺自身には、施すことができないわけなんだが。
ともあれせっかくなので、改造についていろいろと考えることにしてみた。
◆ □ ◆ □ ◆
偽装都市 病棟
集まった被験者たちに対し、一先ず説明義務を果たすことに。
……ぶっちゃけノリだ、休人という存在にある意味改造は無意味だからな。
「えー、すでに体験している方はご存じだと思いますが、そもそも改造は使い切りです。アバターは死亡後、初期設定通りの状態になりますので。改造後の姿にご不満がある場合は、勝手に自殺してリセットしてください」
リセットされるからこそ、彼らもまた一時的な改造を求めている。
本当なら生涯付き合うものを、お試しでできるのだ……もうファッション気分だな。
※アバターの改造
初期設定時のアバターは、基本的に据え置き
EHO内でどれだけ後天的に変化させても、死亡時に元に戻る
例外は一部進化や転生(種族変更)、状態異常など
アバターという設計図があるとして、それ自体に手を加えればそれが反映されるが、そうでなければ元のまま再設計されるため
p.s. 無字×1224
節分です
毎年恒例のSS(自称偽善者)が更新となっています
……ネタはほぼ無い、だけど止められない
ただ、今回はちょっとだけゲーム運営(?)として重要なような重要じゃないような……そんな内容になっていました(ノリで書き続けた果て)




