死天の真試練 その05
逃亡しながらの攻撃。
ランダムでの転移もだんだんと読まれ、星剣による攻撃も相殺されてしまう……控えめに言って、ピンチである。
「なら、これでどうだ──『死ニ戻リ』!」
取り出したるは一振りの妖刀。
自らの命を捧げることで、殺したことのある存在をこの場に蘇生する──これまでの仕様ではできなかった、踏み倒しの強行。
そうして現れたのは一匹の狼、数秒後には十匹百匹と増えていく。
今は亡き、然して妖刀に殺された過去を持つ……否、正しくは創り出された存在。
「[シャロウ]──“呼群波狼”」
本来、殺した相手に従順な存在など居るわけも無いのだが、この[シャロウ]は本来の[シャロウ]ではない……人造固有種として復活した個体を、再度殺した個体。
そんな倫理観も禁忌も見て見ぬふりをし、生み出された紛い物。
だがデータ上のスペックは本物同様、あっという間にこの場には膨大な数の狼が出現。
「ギリギリまで捧げたんだ、頼むぞ」
『────!』
地面や体毛という物質的な、あるいは影や重力といった非物質的なモノまで。
ありとあらゆる概念に、狼という姿を与えて動かすことができる固有能力。
狼関連の強化能力を[シャロウ]自身が保有しているため、かなり強い仕様だ。
雄叫びを上げると、それに呼応して周囲の狼が動き出し──その大半が一掃される。
言うまでも無く、敵性ユニットがこれまで同様にオーラを振りまいたからだ。
今回の場合、オーラを散弾銃のように使い狼たちに当てていた。
「“千変宝珠・虹”、これも使ってけ」
『────』
周囲に展開する無数の魔力球。
それらは異なる色を発し、数秒単位で色が切り替わっている。
俺の言葉を聞いた[シャロウ]は、すぐに能力の対象にその魔力球を指定。
赤、青、緑といったその瞬間の魔力球の色と同色の狼が、次々と現れる。
それらもまた、敵性ユニットの下へ向かい攻撃を仕掛けていく。
だが敵性ユニットのオーラは攻略できず、どの個体もすべて消し去られてしまう。
「『SEBAS』、どうだ?」
《……オーラは『死天』の生成アイテム同様に、物理法則に一部従っているようです。つまり、攻略方法があるのですが……総量が総量なだけに、とても困難です》
「まあ、それでもやるしかないからな。みんなに協力してもらっているし、またやり直すのもアレだし……教えてくれ」
《畏まりました──あれらはストック制であり、有限です。死を吐き出させ、攻略可能な状態まで生き残る……それしかありません》
まあつまり、ゲームで言うところのほぼ無敵状態らしい。
ダメージも入るには入るが99%カットぐらいの状態で、相手の攻撃は爆上がり。
だが時間経過というか条件を満たせば、相手の方でそれを解除してくれる。
そこまで生き残るのが、この強化版の試練における第一フェイズとなっているようだ。
なお、本編の内容はあくまで推察です
……詳細は後の本編にて
p.s. 無字×1179
……クリスマスが近い
本当に書けていないSS
不味いな…………




