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40話――貴族の思想のヤバいやつ③

 センタルハーナ共和国という単語と、軍縮への渇望、そこに加えて異様な戦争への怯え。

 これらを一本の糸で繋げるのはかなり強引、というか殆ど陰謀論。

 でも、誰かに洗脳されているのなら話は変わってくる。洗脳したやつによって、それらを一本の糸でつなげられている。

 私はさっきそう言ったわけだけど……


「この考え方を広げて、貴族連中が皆賛同しちゃったらどう思う?」


「それを真に受けて、ソウテン王国も軍備を減らすと……? まさかそんな、そんな阿呆なことを信じる輩がいますの?」


「現に今、信じてるヤツがいたじゃない」


 シアンの疑問にズバッと言い返す。

 セイムス男爵は完全にイッた目で言ってたしね。


「そ、それはそうですけれど……」


「ぼくもそれは少し懐疑的かな。いくら何でも国防の要である武力を軽視するなんてありえない。そもそも敵国だけでなく魔物からの被害や天災への対応だって騎士団なんだよ?」


 ユウちゃんも苦笑いして首を振る。もちろん私もそう思うし、普通ならばそんなこと言われても一笑に付すだろう。

 テキトーな人に言われたら。


「じゃあ聞くけど、私が『騎士団は数は最初は少なめにしましょう』って言って、その後に『効果が見込めなかった』とか言い出してさらに縮小して……ってしだしたらどう思う?」


「まあ、イザベル様がデータを見てそういったなら……ボクは否とは言いません」


 カーリーが少し難しい顔をしながら言う。シアンとマリンも頷いた。

 そしてレイラちゃんが大きくため息をつく。


「だからそういうこと何ですよ。親しい人がもっともらしいデータとともに言えば、どんな理屈もそれっぽく聞こえるわけで……そしてわたしらは、どんな親しい人に成り済ませる人たちを知ってるわけで」


 私の言葉にポンとユウちゃんが手を打った。


「『組織』か」


「うん。一見変でも、普段から少しずつ言っていけば人の考えなんて変わるからね。私だってシアンに言われるまで、レイラちゃんの拷問が一般人に見せられないものだって忘れてたし」


「それはどうなんですの貴女」


 でも本当に慣れってのは恐ろしい。最初はオルカたちにした拷問を、カーリーにすら見せなかったのに……今では商会の人に見せちゃったからね。

 そんな馬鹿なって思うことも、時間がかかったらやっちゃう。

 ましてそれが親しい人だったら。


「今までは『トンチキな世界にどうやったらなるのかしら』くらいに思ってたけど……『組織』の関与を考えたら、王子との入れ替わりも現実味を帯びてくるわ」


「……なるほど、今までは裏と表の曖昧なところまでしか出れなかった『組織』の奴らが、そのダンス世界で成り上がって表から王子に接触できるってわけッスね」


 正直、かなり回りくどいというか……入れ替われるならどんどん次の人に入れ替わりまくればいい。

 それをしないってことは、人造人間を作って入れ替わるのも少し手間がかかるんでしょうね。

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