第147話 交流会 争いは経てして起こるもの
何なんだよ。本当に。
「何なんだよアイツは!」
カイが代弁してくれた。
「急にキャスト君を勧誘だなんて困るよ。
大丈夫?キャスト君?」
「大丈夫だ。ニーフィア。
俺は良いから、カイの奴を気にしてやれ。
俺、魔力ないからあんま意味ないし。」
「カイは・・・・そうね。そうするよ。
でも!何かあったら、私を頼って!
これでも魔法には自信があるの!」
「ああ勿論だとも。
いつも頼りにさせてもらってるよ。」
魔法の勉強は俺にはちんぷんかんぷんだから、ニーフィアに全力で頼っていた。
「キャスっちは私も頼るべきだよ!
私たち2人でクラス委員なんだから!」
ちなみに、この中で最大級のバカはこのイザヨイだ。
能天気なのは良い事だが、中身がスカスカ過ぎんぞ。
あっ、中身スカスカフロウだけ!あーい。
『またか。』
「キャストも大変だな。
これから嫌でも1組のような上の連中らと顔合わせだぞ?」
「ライガーの言う通りね。
でも、私はキャストの優しさや強さを知ってるよ。」
セレナさん・・・良いお嫁さんになれるよ。
「その通りです!師匠は強さだけではありません!
その女性を魅了する素晴らしいテクニックに、女性を惹きつけ、自分の物にする力があります!」
「お前ちょっと黙ってろ。」
良い話してんのに、何でこんな事をぶっ込んでくんだよ。
『事実ではありませんか。』
味方がいない件について。
「そ、それよりも!遅刻するよ!」
ジーニアの一言で俺たちは我に帰り、走ってその場を後にした。
ギリギリで教室に駆け込んでいた。
「あなたたちね・・・。」
マクリル先生のジト目です。
ゾクゾクしますね。
『そこ要らないかと。』
「せ、先生。おはようございます・・」
「うっす。」
「お、おはよっす。」
「おっはおっは!」
「お、おはようご、ございます・・」
「よっ。」
最後は俺です。
「・・・・・最後以外は受け入れましょう。」
ダメでした。
マクリル先生は俺以外にも視線を配った。
「はあ。早く席に着きなさい。」
「あざーす。」
「あなたは立つのよ。」
俺は1番指名打者であった。
『よくそれで、前世卒業できましたね。』
前世は前世で大真面目やけ。高校から。
中学まではイタイ子だった。
「さて、問題児たちの対処が終えたところで、今回は初の交流会です。
1組から5組の人たちの歓迎会も含めて行われます。
なので、節度をもって行動するように。
特にキャスト君?いいですか?」
「大丈夫だ。問題ない。」
「何かふざけているような。」
失敬な!迷言ですよ。
『漢字が違いますよ。』
俺はこれでも、ギルド内ではかなり常識人だ。
『あそこをモラルや常識の基準に当て嵌めない方がいいかと。』
野獣の棲家みたいな表現だな。
間違ってはいないけど。
『マスターもなかなか異常者ですよ。』
感化されたのか・・・・。
『元々です。』
「皆さん。僕から改めて、騒動にはならないように気をつけましょう。」
ドラクル先生からの一言も入った。
念を押すような言い方だな。何か引っかかる。
去年争ったとか?確か、あの勇者共が入学してきた時か。
『良からぬ雰囲気は感じ取れますね。』
交流会
舞踏会的なフロアと言えばいいのだろうか。
音楽を奏でて、中央で貴族共が踊っている。
あ、踊るって言っても、HIPHOPとかじゃないよ。
ん?知ってるって?サーセン。
「す、凄いね。キャスト君。私こんなの初めてだよ。」
「おいお前、その言い方は何か卑猥だからやめろ。」
ニーフィアの話の内容が怪しかったため、指摘してやった。
「ええ!!そ、そうなの!?」
「それを言えるお前も凄いからな。」
「カイに言われると、何か気悪くなるな。」
「何でだよ!」
おっといかん。コントしている場合ではない。
飯の時間だ。
『何かがおかしい。』
ゴンッゴンッと俺とカイの頭にゲンコツが入った。
「お前たちは・・・・」
学園長直々の愛の鉄拳であった。
「何で俺まで・・・」
「そうですよ!」
「お前は特にじゃろうが!」
本性出てますよー。
「・・・・もう一度アートを作りたくなったの。」
「すいやせん。」
凍るのはもうゴリゴリです。
O◯E ◯IECEにもそんなシーンがあったけど、普通なら死んでるからね。
「今回の目的をちゃんと聞いていたわよね?」
「聞いてましたよ。
全員締めてやればいいんですよね?」
「あなたはどこの世界の住人なの?」
「きゃ、キャスト君。学園長だよ。」
ニーフィアさんもブルブル震えている。
魔力の桁が違うのが見えるのと、強者オーラに当てられているのだろう。
「安心しなされ。学園長は優しいよ。」
「そうだ。彼の言う通りだ。
ニーフィア嬢にも期待しているよ。
キャスト君は後で、お仕置きをするから覚えていなさい。」
「護衛のところへ逃げますね。」
「あなたは戦争がお望みなの?」
やはり、学園長とはメビウスと似たやり取りができるな。
『そんな事して楽しいですか?』
こっちの方が鋭利な言葉だけど。剣だけにね。
『面白くな。』
「ま、ともかく暴れないでね。
それじゃ、私は行くから。」
「「「はーーい。」」」
3人揃って返事をした。
そして、学園長はその場を後にした。
「と言ってもだ。俺たちは1番下だからな。
話す事は愚か、話しかけられる事もないわな。」
「間違いねえな。」
「イザヨイちゃんでも苦戦しているようだね。」
「あれは・・・・そうだな。
ライガーとかは無理だろうな。
アイツは絶対に騒ぎを起こす。」
「何で解るんだ?」
「見りゃ解る。」
ガッシャーン。と早速開戦した。
「テメェ。俺たち獣人を差別すんのかよ?」
「当たり前だ。犬公風情が、人間様に楯突くな。
首輪を付け、管理される側である事を自覚したまえ。」
髪の毛の形がクリーム貴族さんが、ライガー含めた獣人を見下していた。
「それに、エルフもダークエルフもだ。
奴隷の種族の癖に、上に立とうなど、おこがましいぞ。」
「あの野郎言い過ぎだろ。」
「誰なのかな。キャスト君。」
「え?知らね。
クリームマキグソとかじゃね?」
近くの2人がなんとも言えない表情して俺を見ていた。
「キャスト君・・・それを近くで言ったら火に油を注ぐ事になるよ。」
「分かってる。
護衛たちが、別のフロアからぞろぞろとやってくるからな。」
「けど、お前んとこの護衛なら、全員平らげるだろうな。」
ウチの護衛はバーバリアンか何かか?
『バラバラ挽肉スクラップですか?』
やめとけ。サイコ映画になる。
人には見せられない物をお届けする事になる。
それに、アイツらはやり兼ねない。
「ふざけやがって!人の何が偉いんだ!
戦えば俺たちに負けるくせによ!」
「そうだそうだ!」
すると、叫ぶ獣人たちの前に、別の威圧感を放った人族の女性がやってきた。
「あらあら。獣臭いと思ったら、こんな所にワンワンがいますわね。
あら、ワンワン以外にも野獣がいますわね。」
高飛車女は大抵、金髪のお団子ヘアーって決まっているらしい。
しかし、胸は絶大な大きさだ。
グレートだ。コイツは。しかもスタイルも良い。
正に、勝ち組の女だな。
「お、お前はヴェネル・スワイトス・・・」
「な、あの1組の第5位かよ!」
1組の中にしては、意外と中途半端な順位だな。
『全クラスで5位ですが。』
いやーかなり高いなアイツ。相当できるぞ。
『バカ汁出てますよー。』
「ヴェネル様の威光に触れたのか、獣たちが怯えておりますわよ。」
「ほほほほ。おやめなさいな。可哀想ですわよ。」
今度は獣人から別の強者が現れた。
「ほう。人間の腐った匂いもするんだな。ここは。」
肌白い、銀髪のロングヘアーの女性だ。
確実にトラかライオンをイメージできるような毛並みに、顔の形はほぼ人だ。
美人な上に、引き締まった腹筋と巨大なお胸だ。
『知能が子供並みだから胸しか評価しませんね。』




