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Become Monster Online~ゲームで強くなるために異世界で進化素材を集めることにした~  作者: 亜掛千夜
第三章

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第九〇話 末路

 それはリーサル海賊団の宝物庫を出て、アジト内部からHIMAと逃げているときのこと。

 ブラットのアイテムスロットから勝手に、また【ロロネーの思片】が飛び出した。

 逃げながらも慌ててそれを掴むと、また光の強さで方向を示してきた。



(何かあるのか? ロロネー)



 心の中でそう言うとチカチカ点滅し、まるで【ロロネーの思片】が肯定しているように見えた。

 このアイテムの持つ効果はイベント中、少しだけプレイヤーを助けてくれるというもの。

 今は一秒でも時間が欲しいところだが、自分のためになることを示しているのは間違いないはず。


 そう考えたブラットは、HIMAにあのときカギを渡して三階にあいた穴から内部に再びもぐりこんだ。

 眠りこけたままのモンスターを飛び越えながら急いで内部を探索していると、すぐにリーサル海賊団のものとは少しだけ違う、六つのドクロの部分にキャプテンハットを被せた、見たことのないシンボルが大きく刻まれた豪華な扉の前まで誘導された。

 宝物庫に向かって海からまっすぐぶち抜いた穴は、ちょうどここの近くを通っていたようだ。



(ここなのか?)



 また【ロロネーの思片】が点滅する。考えている暇もないので音を立てないようにしつつ、扉に手をかけると簡単に開いてくれた。

 まるで誰が入ってきても構わないとでもいうかのように。



(あれはっ──)



 内部に入ると、玉座に座った人型のモンスターが眠っていた。

 悪魔をベースにした人型の体に、爬虫類の尻尾に鱗の生えた腕。大きさは違うし部位ごとの形状も禍々しく変ってしまっていたが、どう見てもリーサル海賊団の首領──キャプテン・ロロネーであった。


 後ろの壁にも扉にあった、赤い剣を中心に円を描くようにある六つのドクロにキャプテンハットを乗せたシンボルが刻まれていた。

 それがリーサル海賊団の中でも、首領を示すものだとブラットはここで確信を持つ。


 あのロロネーを思い出し一瞬固まるが、ブラットは時間がないと感情を押さえこみ、【ロロネーの思片】が示す方──部屋の奥。もっというなら玉座の下をしゃがんで覗き込む。

 すると宝物庫で手に入れたカギがあった場所のように、そこにも小さな床下収納が隠されていた。

 ブラットは近くで眠るキャプテン・ロロネーを起こさないよう気を付けながら開けてみると、不気味な骸骨の装飾がほどこされた黒銀のラッパが入っていた。


 迷うことなくそれを掴み取り、ブラットは手持ちの空いているアイテムスロットにすぐしまい込むと、船に向かって全力で駆け出した──。




 そして今、ブラットはその黒銀のラッパ──【鏖殺おうさつのラッパ】を二人の前で取り出した。

 効果はリーサル海賊団でキャプテン・ロロネーの次に強いとされている、五体のモンスターのうち三体とその配下たちの召喚。

 その一体一体だけでもプレイヤーにとっては厄介な存在を、同時に三体も呼べるというアイテム。

 呼び笛系のアイテムの中で、最上位クラスのものと考えてもらえばわかりやすいか。


 しかしこのラッパをただ吹いただけでは、言うことなど聞いてもらえず召喚者側ももれなく殺しにやってくる。

 それを防ぐにはキャプテン・ロロネーの討伐報酬である、装備品を身に着ける必要があった。


 だがブラットたちは当然ながら、そんなものは持っていない。だから逃げるときには使えなかった。

 しかし一度きりしか使えないが、上位のリーサル海賊団員であろうと支配できる力を今のブラットたちは持っている。



(その力がカギで手に入ることを見越して、このラッパを取りに行かせたんだろうな。

 もしかしてコンスタンティンが裏切ることも見越して──ってのは、考え過ぎか?)



 効果を二人にざっくり話しながら、そんなことを考えていると、いよいよこちらの船に渡るため梯子をかけたり、大きな鉄の板を乗せて橋をかけたりと、本当に近くでガチャガチャうるさくなってきた。


 既に船室や操舵室の扉や窓は施錠済みで、この状態でもまだ待機する。

 ブラットたちが待っているのは、向こうの後続部隊が完全にこちらに到着すること。

 今後の憂いを全て断つために、ここで丸ごと殲滅させるために。



『ブラット──そろそろいけるよ』

『しゃちたん、準備を頼む』

『よっしゃー、まかしといて!』



 ハンドル右側の紫ボタンをしゃちたんは押し込み、派生アクション『船歌の響音』を発動させる。

 呼び笛の効果を高められるなら、ラッパの効果も高められると思ったからだ。


 船から『船歌の響音』が響き渡りはじめ、余計に操舵室の外側がうるさくなるがもう遅い。

 ブラットは【鏖殺のラッパ】を構え、思い切り息を吸って口を付け──たところで【ロロネーの思片】がまた勝手に飛び出した。

 かと思えばそのままラッパに吸い込まれるように融合していき、黒銀のラッパから異様な赤黒いオーラが発生しだす。



『それ吹いても大丈夫なの!?』

『【ロロネーの思片】には、前も助けられたんだ、オレは最後まで信じて使う!』



 どうせこれが使えなければブラットたちの負けだ。

 ブラットは躊躇なく吸った息を、その禍々しいオーラを放つラッパに吹き込んだ。


 ────プォーーーーーン!! という荒ぶったゾウの鳴き声のような音が操舵室を抜け、コンスタンティンたちがいる船にまではっきりと響き渡っていく。



『きたっ! ……けど、一隻だけじゃね?

 さっき三隻って、ブラット言ってなかったっけ?』

『ブラットの話だと三体、三隻分来るんだよね?』

『そのはずだが……──って、あれは!!』



 ブラットたちの船とコンスタンティンたち側の船の中で、空いた場所を埋めるように巨大な一隻の船が現れた。

 その証拠にリーサル海賊団のシンボルマークが描かれた帆が、大きく張られたなびいている。

 ただしそのシンボルマークの六つのドクロの頭の上には、キャプテンハットが乗せらていた。

 それが示すところはつまり──。



「は、ははっ……まさか、そっちが来てくれるなんてな……」

「オオオオォオオォォオオオォオオオオオォォーーーーーーーーーーーーーーー!!」



 【鏖殺のラッパ】には、表には書かれていない隠し要素が一つあった。

 それは『船歌の響音』で効果を高め、【ロロネーの思片】を使い、その状態で吹き鳴らせば、部下ではなく首領本人を呼び出すことができるというものが。


 キャプテン・ロロネー。四大危険の一つの象徴たるモンスターが、今ここに召喚された。

 コンスタンティンふくめ、敵側の全てのNPCの動きが圧倒的強者の声を聞き本能的に硬直した。



「「「スペシャルアクション『覇王崇拝』発動!」」」



 そんな中、今にもブラットたちごと消し飛ばしてきそうな雄たけびを聞き、三人は慌ててスペシャルアクションを起動させた。

 すると船のコアから黒いオーラがドーム状に広がっていき、その範囲内にいたキャプテン・ロロネーとその船に乗る全ての海賊モンスターたちが、ブラットたちの味方になったという文字とアナウンスが三人に流れた。



「やってくれ──ロロネーっ!!」

「ォォォォオオオオオーーーッ!!」



 命令待機状態で止まっていたキャプテン・ロロネーが動きはじめる。

 コンスタンティンたちも、同じように現状を理解する。なんだかよくわからない、超常のものがこの場に乱入してきたのだと。



「なん……なんなんだっ、アレは!! あいつらには何の手もないと言っていただろうがっ」

「確かにそう言って──ぎゃっ!?」

「クソがっ!!」



 ブラットたちの船内の声を伝えていたウサギ獣人の男が、コンスタンティンに殴り飛ばされた。

 そんなことをしている間に、キャプテン・ロロネーは海に向かって黒い塊を五つ放り込みはじめる。

 ブラットたちはもはや観戦気分でその様子を操舵室の窓から眺めていると、黒い塊が海に円形に広がり、そこから湧き出るように他の船を押しやり五つの巨大海賊船が新たに現れた。

 そして未だに『覇王崇拝』の効果が発動中だったこともあって、その五隻もブラットたちの仲間となる。



「『白猿鬼はくえんき』に『黒死蛇姫こくしだき』、『赤霧餓者髑髏あかきりがしゃどくろ』、『紫水妖狐しすいようこ』、『黄点鉄鼠おうてんてっそ』?

 どれも全部やばいの──っていうか、たぶんこいつらが……」

「本来呼び出されるはずだった三体の候補たち……なんだろうなぁ」

「うーわ。こりゃもう、ご愁傷様としか言いようがないわ」



 キャプテン・ロロネー一体でも、この場にいる全員を殺し尽くすことは可能だった。

 だというのに追加でロロネーに次いで、このイベントマップの海賊モンスターの中で強いとされる存在が五体、プラスその部下たちと船。

 もはや上位プレイヤーのパーティであっても、一パーティではどうしようもならない規模の馬鹿げた状況になっていた。


 その五体はブラットたちの指示も聞くようだが、キャプテン・ロロネーの指示も聞くようで、彼が大声で雄たけびを再度上げると五体の船長たちは、一糸乱れず近くにいたNPCたちの船に部下と共に飛び乗って虐殺を開始する。


 ブラットたちの船に乗っていた連中はキャプテン・ロロネーが自らやってきて、一瞬でデータの粒子に変えて殺し尽くしてしまった。

 船に掛けられていた梯子や大きな板も、いつの間にか消し飛んでいた。



「圧倒的じゃないか我が軍は」

「我が軍って言っても、制限時間ありだけどね」

「ねーねー、二人とも。ついでにコレいっとく?」



 しゃちたんが触手で指し示したのは、ハンドル左側に新たに追加された『狂乱の鼓動』の発動ボタン。

 仲間たちに対して強力なバフをまき散らす派生アクションだ。


 今現在。ロロネーの船はブラットたちの船の守護神のように近くに停まり、本丸以外の周辺の船をまずは潰している最中。

 他の五体は大量に集まった増援部隊が呆気に取られている間に、逃げ道を塞ぐように裏側に回り込んで一隻一隻しらみつぶしに沈めている状況。


 もうこうなってしまっては、どうあがいても逃げられない状況だというのに、さらにそれを強化してみるかと彼女は聞いてきたのだ。

 二人の返答はもちろん──。



「「やっちゃえ!」」

「おっけーい!」



 ドクンッドクンッ──という心臓の音が船から鳴り響き、キャプテン・ロロネーをはじめとした召喚された海賊モンスターたち全てが、さらに力を増して暴れまわっていく。


 探知機の情報を見てみれば、秒単位でどんどんコンスタンティンが集めた精鋭たちが消えていくのがはっきりとわかってしまう。



「せっかくロロネーがくれたものを、こんなやつらに使いたくはなかったんだけどな」

「けどきっと、ここで使えってことだったんだと思うよ」

「そーそう。こんなところで、ブラットに死んでほしくなかったはずだよ」

「ならいいんだけどな。もう大丈夫だろうし、外に出てみようか」



 ブラットたちが外に出ると、それを察知したキャプテン・ロロネーの船に乗っていた副官相当の強力な悪魔が護衛のように近くに降り立ち、こいつらさえやってしまえばとコンスタンティンが指示をして飛ばした全ての攻撃から守ってくれる。

 それがなくてもかわせる距離ではあったが、三人はそのモンスターにお礼を言った。



「あそこで偉そうにしてるやつは、最後まで残しておいてくれ」

「ゴォォォ──」

「あんなの残しといてどうすんのさ?」

「ゲームの中とはいえ、これまであいつのせいで死んでいった人たちの絶望を、今ここで味わってもらおうと思ってな」

「あーね」

「因果応報。これまでの罪を、それで少しは雪げるといいね」



 コンスタンティンから視線を外し改めて周りを見渡せば、キャプテン・ロロネーが自ら尻尾と両手に魔刃の剣を持って暴れまわる姿がブラットの視界に入った。

 だがそれを見たブラットは、少しだけ残念に思う。



(確かにあっちの方が強いんだろうな。けどあんな戦い方は、何も惹かれない)



 ロロネーの残骸が見せてくれた動きに技、それらはどれも洗練されていた。

 だがモンスターになってしまった彼は、荒々しく確かに人間だった頃の技も使えてはいるが、どれもが力づくといった感じで、ロロネーの残骸の動きを知った状態で見てしまうと、そのどれもが雑にしか思えなくなってしまう。



(あれだけ綺麗な動きができる人だったのにな。あんな風になるなんて……。できれば解放してあげたかった)



 ブラットが何度目かの悔しさを胸に抱いていると、どこにでもあったように思えるほど大量にいたコンスタンティン側の船は、もう数える程度にまで減っていた。

 【隷属のペンダント】で支配下に置いていたシーフ・ゴブリンも、『覇王崇拝』の影響化に勝手に入っていたので檻の中で自害させた。

 コンスタンティンが船を盗むには、ここから逃げ出して新しい【船盗り】持ちのモンスターを探してこなければ、もはや不可能となっている。


 だというのに諦めが悪く、怯える取り巻きたちにぎゃーぎゃーと喚き散らし、なんとか自分だけは生き残ろうと必死でリーサル海賊団の上位モンスターたち相手に応戦しようとがんばっていた。


 だが現実は無情だと示すかのように、抵抗むなしくコンスタンティンの仲間の船は綺麗に消え去り、彼の船に乗っていた乗組員も誰一人残らず消え去った。

 暴れまわっていたモンスターの海賊たちは、たった一人となったコンスタンティンを威圧するように、彼の船を合計六隻で取り囲む。


 そんな中、ブラットたちの船を進ませ副官の悪魔に守りを任せると、三人はコンスタンティンの広々とした船の甲板に乗り込んでいく。

 それに呼応するように、キャプテン・ロロネーと五体のモンスターたちがブラットたちを守るように近くを追従しはじめた。



「これで終わりだな、コンスタンティン」

「…………よくも私をだましたな」



 船の上で膝をついて崩れ落ちていたコンスタンティンが、目の前に立つブラットに憎々し気な視線を向けてきた。

 それに対してブラットは、彼がしていたようにコミカルに肩をすくめた。



「失礼なことを言うなよ。だましたのはそっちだろ。

 オレは〝お前には〟嘘を言ってなかったんだからな。

 はっきり言ってただろ? 身を引くなら今だってな」

「そんなの詭弁だ! 船の中の話が聞かれていることをわかっていて、演技をしていたな!

 おかげでこのざまだ! 卑怯者どもめ!! どうしてくれるっ!!」

「どうもしないよ。あんたは、ここで終わりってだけ。

 全部人にやらせて、美味しいとこだけ持ってこうなんて都合よすぎ」

「馬鹿を上手く使って何が悪い! お前らのような愚かな連中は、私のような知恵者のために踊っていればいいんだ!!」

「うーん……、そっちの意見なんてどうでもいいけど、知恵者が知恵を振り絞った結果がこれって……あなたは本当に知恵者だったのかな?

 私には、ただの愚か者にしか見えないけど」



 痛烈なHIMAの返しに、ブラットとしゃちたんは「おぉ……」と思わずうなる。彼女も彼の言動に腹を立てていたのだ。



「黙れ黙れ黙れっ!! エルドラードに相応しいのは私なんだ!

 断じてキサマらのようなやつが行っていい場所じゃない! 早く、早く船を寄こせ!! なぜそれがわからない、馬鹿どもがぁっ!!」



 彼の目は血走り、思い通りいかないことへの苛立ちをぶつけるよう甲板に拳を何度も叩きつけ、その植物でできた拳から緑色の血が流れボロボロになっていく。

 出会ったときはあれだけ理知的だったふるまいは微塵もなく、もはや正気を完全に失って喚くだけの存在と化していた。



「もうダメだな、これは。知らない仲じゃないし、実際にその情報に助けられたのは確かだし、最後くらいは綺麗に苦しませず引導を渡そうと思ってたんだが……」

「ここまでくるともうね。憐憫れんびんの情すら湧かないよ」

「そお? なんか私は逆に哀れ~って感じ。悪いことはやっぱ、するもんじゃないね」



 ブラットは、視線をキャプテン・ロロネーに向けた。

 するとその意味を察したかのように、両手から魔刃の剣を作り出してコンスタンティンにのっしのっしと近寄っていく。


 ブラットたちが離れ、死の権化のようなモンスターが武器を両手に迫ってくる。

 そんな光景を見てようやく彼は、現実逃避していた自分の状況を正しく脳が受け入れた。



「ま、待て! 待ってほしい! 私は命は助けると言っていただろ!? なぜ私を殺そうとする!!」

「ォォォオオオ」



 ブラットたちは彼の言葉を無視するように、背を向けて後ろに下がっていく。

 確かにコンスタンティンは命を助けるとは言っていたが、今の彼を見てそれは嘘だっただろうと何となくわかってしまったからだ。


 実際に彼は命を助けるとは言っていたが、船を奪った後は用済みになったブラットたちを海に突き落とし、水棲モンスターたちのエサにして証拠隠滅。

 その後は堂々とエルドラードから帰還し、ドレークの二の舞にならないよう立ち回り、永遠に本物の英雄として語り継がれる存在になろうと思っていた。


 自分は殺していないから嘘じゃないだろう? なんていう、突き落とした後のセリフまで既に考えていたのだから救いようがない。



「ひぃっ!? な、なぁ! 悪かったよ。この通りだ、謝る。心から謝るから──聞いてくれぇっ!!

 聞けって! 聞けよっ!! そ、そうだ! か、金は? 金はどうだ?

 金なら他のやつらから奪ったものが大量にあるぞ? その隠し場所を知りたくないか?

 もし私を殺せば、その場所は永遠にわからなくなるぞっ! いいのか!? 今しかチャンスはないんだぞっ!! 唸るほどの大金だっ!!」



 キャプテン・ロロネーはついに両手の魔刃を、彼の目の前で振り上げる。

 狙ったわけではないが、そのタイミングで背を向けて自分たちの船に帰ろうとしていたブラットたちは、足を止めて振り向いた。

 そのおかげでロロネーの腕が、振り上げた状態でピタリと止まる。


 それを見て自分の言葉が届いたと、コンスタンティンは希望の糸を掴んだとばかりに満面の笑みを浮かべる。

 しかし──三人から返ってきた答えは、彼の予想とは全く違った。



「「「いらないよ、そんな金」」」

「は? ──っえ?」



 コンスタンティンの体に刃が通り、妙な笑みを浮かべたまま凍り付いた表情で彼はデータの粒子となって消えていく。

 こうしてブラットたち三人は、屈指の罠イベント『簒奪さんだつのコンスタンティン』を無事に乗り越えたのだった。

次は土曜日更新です!

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― 新着の感想 ―
[一言] 呼び笛+覇王崇拝のコンボまでは読めてましたが、効果が予想より数段危険でしたw まさかリーサル海賊団の首領+五幹部が揃って援軍に来るとはw
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