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Become Monster Online~ゲームで強くなるために異世界で進化素材を集めることにした~  作者: 亜掛千夜
第三章

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第八〇話 末裔巡り

 花屋は聞き込み調査のときに見つけているので、すぐに白いガーベラの花を購入することができた。

 一人あたり一輪でいいらしいが、念のため束で購入して予備も複数用意して、この港町にもいた青肌の半魚人『ゾーン』に会うため造船所に足を向ける。


 このダークエテン一族の半魚人たちは皆が皆、港に一番近い造船所にいるので位置も非常に特定しやすくなっていた。

 さらに彼らは親方の居場所を必ず知っていて、今回の期間限定イベントに参加した大概のプレイヤーが話したことのあるNPCでもある。


 例にもれずブラットたちは、この港町の親方の情報もそこで知ったので、既に青肌の半魚人──『ゾーン』とも顔見知りになっていた。


 造船所に行くと相変わらず、一人ボケーと暇そうに立っている『ゾーン』の姿が視界に入る。



「ゾーン、ちょっといいか?」

「お? なんだ坊主、俺ちゃんに会いたくなってきちゃったのか?

 子供にも好かれちゃう俺ちゃん、まじカッコよくね?」

「…………はぁ、このテンションがきついんだよなぁ」

「リアルでいたら絶対に、お近づきになりたくない人だよね」

「もう無視して、こっちの話を進めようよ」

「相変わらず辛辣な子らだねぇ!?」



 なんでこんな設定にしたのかと言いたくもなるが、一プレイヤーでしかない三人にどうこうできるわけもない。

 諦めてブラットは、白いガーベラの花を一輪取り出した。


 するとそれを見たゾーンのフワッフワに軽い男といった様子の表情が、いきなり別人になったかのように切り替わる。

 これはゾーンたちがその一族で間違いないと確信を持ちながら、ブラットは彼にそれを差し出し合言葉を伝える。



「彼に捧げる」

「その意思、確かに受け取った。…………なるほど、そっちのお客さんか。

 すんませーん! 俺ちゃん、ちょっと出てきまーす!」



 この造船所で一番ランクの高い船大工にそう呼びかけると、好きにしろとでも言うように手をひらひらとさせた。



「ここでも扱いが雑そうだな。いいのか、そんなに簡単に職場を離れて」

「いいのよ。俺ちゃんは、いてもいなくてもいい楽な役職だからな!」

「そこでドヤ顔するのはどうなのよ……」



 本人が気にしてないならまあいいかと、さっさと造船所から出ていくゾーンの後ろを追っていく。

 そうして連れてこられたのは、彼の家。こじんまりとした家だが、完全に水没した地下一階と一階といった構造をしていた。

 ブラットたちは水棲種族ではないので、普通の一階に通されてゾーンとテーブルを挟んだ向かい側に着席する。


 彼は小さな花瓶を持ってくると、水を入れてそこに白いガーベラの花を一輪大事そうに挿し、テーブルの上に静かに乗せた。



「さて、この花と合言葉を知っているってことは、他の分かたれた家の兄弟の試練を乗り越えたってことなんだろう。

 ってことは、お前らは本気でリーサル海賊団に挑もうってことでいいんだな?」

「ああ、挑もうと思ってる」



 花とあの合言葉を知るには本来、同じ家の五人兄弟をまず全て見つけ出してから試練を乗り越える必要があったのだが、もちろんブラットたちはそんなことはしていない。

 けれど向こうが聞いてきている内容は試練をやったかではないので、あえて口に出すこともなく素知らぬ顔でブラットは肯定した。



「ってことはだ。俺たち兄弟が持ってるカギのピースを、受け取る試練を受けにでも来たのか?」

「ゾーンの他の兄弟は見つけてないけど、受けられるのか?」

「ん? 説明されなかったか? 花と合言葉を知ってるんなら、一人からでも試練が受けれるぞ?」

「そうなのか。ちなみに試練の内容を聞くだけ聞くことはできるか?」

「ああいいぜ。うちの試練は力を試させてもらう。今からどの海賊団でもいいから、アジトにいる首領を十体討伐してくれ」

「十体……、それも今からってことは、過去の分は含まれないのか」

「ああ、そうだ。さっそくやってみるか?」



 ブラットたちでも勝てそうな首領は、探せばどこかにいるだろう。

 他の同盟メンバーの話を聞く限りでは、猫の首領よりも弱そうな首領はいたのだから。

 しかしこれから自分たちにとって狩りやすい、都合のいい海賊団のアジトを探していくとなると、かなりの時間を要することになる。

 おそらく他の四家も似たような試練を出してくる可能性が高いことを考えると、今のブラットたちの力では途方もなく感じてしまう。


 宝物庫の扉を開けるには五つのピースを集め、宝物庫のカギを完成させる必要があるが、果たして期間内に集めきれるのかどうかと。



「ちなみにリーサル海賊団では、どの海賊船がゾーンたちの持ってるピースを所持しているかとかはわかるか?」

「前のやつは、そんなことも教えてないのか。しょうがないやつも、いたもんだな。

 答えはイエスだ。俺たちと同じピースを持っているのは、グロテスク・ライトアーム。

 やつを倒せないなら、俺たちの試練を受けることをお勧めするぜ」

「グロテスク・ライトアーム……。ちょっと私たちには厳しいかもしれないね」



 異常に発達した異形の右腕を持ったモンスター──グロテスク・ライトアーム。

 他は大したことはないが、右腕による攻撃力は非常に高く素早い。

 さらに右腕が本体のようなもので、完全に破壊しなければ永続的に超回復する厄介な耐久力も持っている。


 HIMAは普通のBMOマップで戦ったことがあるが、素の彼女ならともかく今のブラットたちで勝てる相手ではなかった。

 そこからさらに強化された強化種が出てくるのは確定しているのだから、マグレ勝ちも厳しいと言わざるを得ない。


 これはどちらもできないのではないかと不安になりつつ、とりあえずは今回の目的を果たすことにする。



「今回は保留にさせてくれ。また来れば、改めて試練を受けさせてもらうこともできるよな?」

「ああ、問題ないぜ。また準備ができたときにでも来な。それじゃあ、今回の話はこれで終わりか?」

「いや、むしろここからが本番だ。リーサル海賊団の補給基地があるだろ?

 そこには本物を示すというか、本物だったときにあったシンボルがあると思うんだが、それが何かわかるか?」

「ん? シンボルというとあれか。俺たちの家に伝わっているのは、『トリカブト』のアジトには『クモ』のシンボルがあったらしい」

「トリカブトはクモのシンボルだな、わかった。ちなみに場所とかは……?」

「おいおい、場所も知らないで聞きに来たのかよ。これが座標の地図だ、持ってけ」

「助かる!」



 ダメもとで聞いてみただけだったが、あっさり座標まで教えてもらえるとは思わなかった。

 少し拍子抜けしながらも、しっかりと地図は貰っておく。


 他の情報はロロネーの手記と同じような事ばかりだったので、礼を言ってゾーンの家から出て行き、自分たちの船に戻ってきた。

 今回は知っておくべき情報も複雑になってきていたので、船室にホワイトボードを取り付け、そこにマジックで今回の件も含めて書き込んでいく。



「アジトの地図はいくつか私たちもゲットしてきてるけど、一〇個もないうえに勝てそうな相手となると全然足りないね」

「猫海賊団の配下くらいで、あのレベルのボスっしょ? そうなるともっと弱いのじゃないと挑戦し辛いなぁ。

 あのときはまだいくらでも取り戻せそうな段階だったけど、今からリセットされたら心折れちゃうかもだし」

「それに弱い首領のアジトだと倒されちゃって、この地図も意味がなくなってるかもしれないしな。

 けどもしかしたら補給基地を潰している間に、他の宝物庫への抜け道みたいな情報が得られるかもしれないし、とにかく今はできることをどんどん進めていこう」

「「だね」」



 補給基地はプレイヤーごとの判定だが、野良の海賊団のアジトは全プレイヤー共通だ。

 ブラットたちがこうしている間にも、様々なプレイヤーたちが攻略していっていることだろう。

 そう考えるとゾーンの試練を受けるなら、今ある地図を活用するためにも早めに行動したほうがいい。

 けれどブラットたちは、それ以外の道に賭けて進むことに決めた。


 それから巨大ポータルの島にいるので、ザラタンの近くにある巨大ポータルの島に飛び、今度は赤肌の魚人『グーン』に会いに行く。

 こちらも同じ花と合言葉を出すと真面目な顔になり、お決まりの言葉なのかゾーンと同じように『その意思、確かに受け取った』と返答し家に案内された。


 少し内装がゾーンと違うが似たような間取りの家で、まずは試練について質問を投げかける。



「うちの試練は、人としての信頼度を試させてもらう。

 今からどこの船大工の親方でもいいから、仕事を請け負ったことがある、または請け負ってもいいという証明書を五人分集めて来てくれ」

「「「えっ……」」」

「やっぱりカギのピースを託すに足るやつらってのは、それだけの人望もなくちゃならないだろうからな。それでどうだ? 受けるか?」

「今は保留にしておいてくれ……」

「ああ、わかった。やりたくなったら、また来ればいいさ」



 一番最初の親方ガチャの運が良すぎたせいなのか、ゴンド以外の親方運は良くない。

 あと四人の親方に仕事を請け負ってもらえる状態にするというのは、これまた面倒な上に厳しいものがある。


 保留にしてピースを持ったリーサル海賊団について聞いてみれば、返ってきた答えは『ダブルソード・シャーク』。

 二足歩行する二本の直剣を持った、人型モンスターのサメだ。


 こちらもグロテスク・ライトアームと大差ない強さを持っているが、耐久力は低いので三対一の状況ならば、そちらよりはチャンスがあるかもしれない。

 火力が高いくせに動きの速いモンスターでもあるので、他の配下もいる中で討伐するのは無理があるだろう。


 大して期待もしていなかったので、名前のメモだけしてシンボルマークについて聞いていく。



「俺たちの家に伝わっているのは、『マリーゴールド』のアジトには『コウモリ』のシンボルが、あちこちにあったらしい」



 あとは最後に座標の載った地図を貰って、グーンとも別れた。


 情報のまとめは後回しにして、他にもわかっている『ブーン』の元へ【リミナル・ウェッジ】ではなく船で直接向かう。

 こちらはちょうどそのくらいの距離を運転すれば、最後の近代化をゴンドにしてもらえる程度に船に今の状態が馴染んて来ていたからだ。

 あとは北側に楔を挿してくれた方も巨大ポータルの港町らしいので、今使える分はそちらに使いたいからでもある。


 全速力で飛ばしてゴンド親方のいる島に行き、さくっと仕事を依頼して慌ただしく最初に出会った緑肌の半魚人『ブーン』に話を聞きに向かった。

 例のごとく花と合言葉を出すと家まで案内されたので、そこで同じような質問を繰り返していく。



「うちの試練は運を試させてもらう。今からミラクルゴールデンフィッシュを自分たちの手で釣り上げて、【奇跡の魚肉】を俺ちゃんのところまで持ってきてくれ」

「……それは自分が食べたいからとかじゃないよな?」

「ばばばば、ばっかお前! ちちち、違うっての!

 たたたた確かに試練を伝えたやつが食べていいって話になってっけど、これが我が家での決まりなの!」

「…………そうか。ならいいが、ちなみにそのミラクルなんちゃらは、どれくらい釣れないもんなんだ?」

「一生に一度でも釣れたら、代々語り継がれるくらい珍しい魚だな」

「いやそれ無理だろ……」

「そう思うんなら、諦めな。うちは、これ以外認めてないからな!」



 冗談でも何でもなく、運を試すのが緑肌の魚人の一家。

 ブーンの家からカギのピースを得るには、プレイヤーのリアルラックに賭けて小数点以下の確率を引き当てるような釣りをするしかない──というわけでもなかったりする。

 ブーンが言っている確率は、初期の釣り竿で釣り場も選ばず、釣り餌も適当で釣ろうとした場合の話。


 ミラクルゴールデンフィッシュの情報を集め、最適な釣り竿を入手し、最適な釣餌を用意し、もっとも捕獲率の高い海域を特定すれば、確率は二〇パーセントまで跳ね上がる。

 そこまでいけば運が悪くない限り、五回程度で【奇跡の魚肉】と報酬アイテムを手に入れることができる。

 しかも試行回数が一〇回いくと、最初の一回目だけは確定で釣れるように設定もされている親切設計。

 決して無謀な挑戦というわけではないのだ。……ただその場合、情報と道具に餌を用意するのに相応の時間がかかるというのは間違いないのだが。



「それ以外での入手方法と言うと、赤の王冠を被ったマーダークラウンが船長のリーサル海賊団を倒すことだな。

 俺ちゃんは見たことないが、かなりヤバいやつみたいだぜ」

「そんなにやばい感じ?」

「赤の王冠だからね……。一番ヤバいやつだよ」



 王冠の色で強さが変わる殺人ピエロだが、赤はその中で最も戦闘能力に秀でた個体で、前に出てきた二体よりも難易度は若干高い方に位置していた。

 つまりブラットたちではマグレ勝ちもあり得ない、強モンスターだということ。


 そちらはすっぱり諦めて、シンボルについて尋ねていく。



「俺たちの家に伝わっているのは、『黒バラ』のアジトには『カラス』のシンボルがあったって話だぜ」



 聞くことは聞けたので、あとは座標の載った地図を受け取りブーンと別れた。

 その頃には最後の近代化を終えていたので、料金を支払い船に乗り込んでいく。

 今回は急いでいたので近代化のみ。最後の近代化でオプションで付けられるものが、さらに増えたのだがとりあえず今回はお預けだ。


 もうすぐ日付が変わってしまいそうだったので、かなり慌ただしくではあったがお礼だけはちゃんと伝えゴンドとも別れ、まだ未開の北側の港町に【リミナル・ウェッジ】で飛んでいった。


 被らないことを期待しつつ、この港町にいるであろうダークエテン一族の半魚人を訪ねて造船所に足を運べば、そこには灰色の肌をした『パーン』を見つけることができた。

 これであとはダ行のいずれかの兄弟を見つければ、シンボルの情報は全て集まることになる。


 相も変わらず似たような性格のパーンに花と合言葉を伝えて、家まで言って聞き出した内容は以下の通り。


 ──試練は勇敢さを試させてもらうと言って、近場にある悪霊が跋扈ばっこする島の中にあるコインを取ってくるというもの。

 ──ここと同じ宝物庫のカギのピースを持っている敵はサイのモンスター、チャージライノ。

 ──『クロユリ』のアジトには『ヘビ』のシンボル。


 試練は聞く限り敵の数も多く強個体もいるので、ブラットたちでは難しい。

 チャージライノも非常に危険なモンスターなので、スルーが望ましい。強力な範囲攻撃持ちなので、最悪一瞬で三人同時に殺されてしまう。


 結局ここでもシンボルと補給基地の場所以外で、こちらが望むような情報を得ることはできなかった。

 巨大ポータルを解放し、再びリーサル海賊団のアジトがあるであろう南側に帰ってくる。

 情報を一通りボードに書いてまとめながら、改めて今の段階での話し合いをしていく。



「これさ、ちょっとヤバくない?

 どう考えても宝物庫のカギのピース集めが、全部できる気がしないんだけど。

 宝物庫に入れないならエルドラードへのカギってのも手に入れられないっぽいし、最悪諦めるってのも一つの手だったりしない?」

「もし他にピースを集める方法が見つからなかったら、確かに詰んじゃう可能性はありそうだしね。

 でも私は、やれるだけやってからの方が逆に諦めがつくかな」

「えー、そうなの? 私は結構ショックが大きいかもだけど、やっぱ他のゲームでも似たようなことはあったりしたの?」

「あったよ。できなくて悔しかったこともあるし、最後の最後で別のプレイヤーに全部持ってかれたこととかも沢山ね。

 でもやってみたら意外とできちゃったこともあるし、やっぱり最後まで諦められないんだよ」

「そんなもんかぁ。……あれ? そういえばさっきから黙ってるけど、ブラットはどうなの?

 やっぱりHIMAと一緒で、やれるとこまでやっちゃう派?

 二人がやりたいって言うんなら、もちろん私も最後まで全力で付き合うけど」



 先ほどから座ったままあごに手を当て目を閉じていたブラットにも、しゃちたんが意見を投げかける。

 そこでようやく、ブラットは顔をあげた。



「ん? ああ、そうだな。オレもHIMAと一緒だ。諦めるにしても、やれること全部試してから諦めたい。

 けどもし問題が宝物庫のカギが開けられないってだけなら、やり方はあるかもしれない」

「え!? そうなの!? ──って、HIMAは驚いてないね。HIMAもなんか思いついてるの?」

「ううん。ただブラットの顔的に、何か考えてるな~ってのはわかってたからね」

「いや、顔見ただけじゃ普通わかんないから」

「そりゃあ、私とブラットの仲だもん。ねー」

「まあな。オレもHIMAが大体何考えてるのか、なんとなくわかるし」

「ん~私にはそこまで付き合い長いのって親くらいしかいないから、よくわかんないや。

 それで? 何を考えてたの? なんか、すっごいピッキングのスキルとかアイテムがあるとか?」

「いや、まだ情報が足りないから、全然できるかどうかわからない。

 もっと必要な情報を集めて、もう少しオレの中で考えをまとめてから話させてくれ。

 けど宝物庫のカギがなくても扉を開ける案は、いちおうあるかもしれない程度に思ってもらってもいい」

「そっか。ならもう突き進むしかないね。

 ザラタンのときもブラットの作戦で上手くいったわけだし、できるかもくらいの気持ちでぬる~く期待しておくよ」

「私も後でやっぱり無理だったってなっても気にしないから、考えるだけ考えてみて。

 私が協力できそうなことなら、なんでもやるから」

「私も、なんでもやるよ!」



 二人とももしブラットのその考えが後で無理とわかっても気にしないようにと、そんなことを言ってくれる。

 ブラットもそんなことで怒るような二人ではないからこそ、中途半端な状態で口にしたのだ。


 ──と、そんなふうに改めて三人が決意を固めていると、同盟のチャットで報告会のお誘いチャットが流れてきた。

 どうやら南組も北組も大きな情報を掴んだらしい。



「ダ行のハヌン一族の情報も、オレたちの持ってる何かの情報と引き換えに教えてもらえるかもしれない。

 参加する方向で話を進めるが、いいか?」

「いいよ」「おっけー」

「じゃあ、こちらは大丈夫──と、これでいいな。

 じゃあ報告会までの間に、補給基地攻略情報でも確認していくか」



 チャットを見る限りほぼ決定したようなので、ブラットたちはそれまでの間、三人で今わかっている中ではどの順で攻略するのが効率的なのか、どうやって入っていくのかなど、絶対に失敗しないように話し合っていった。

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